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ラジオとハガキと言葉と。

 僕は手書きの手紙が大好きです。

 そして僕はハガキでラジオにお便りを出すのが大好きです。

 メールでいいじゃない?と思う人もいるでしょう。実際、ネタやふつおた、リアクションメール等々、僕がラジオにお便りを送る手段はもっぱら電子メールです。でも、ハガキが僕は好きなんです。

 勝手な思いではあるんですが、手書きで書くこと、ハガキで送ること、それらの手間がかかることには、何か特別なものを感じているのです。自分の手で文字を書き、そのハガキをポストへ運び、時間をかけて郵送される。この手間すらもとても愛おしく、そのハガキにこめられた思いがなお深まると思っています。そういう理由から、僕は特別に何か伝えたいことがあるときに、ハガキを使っています。




 「ロヂウラベース」というエフエム富士の番組があります。Official髭男dismのベース、楢﨑誠さんがDJを務めるとても楽しい番組です。

 もともと僕は髭男に対して殊に興味を抱いていたわけではなく、このロヂベーもいつものように、何か面白そうだから覗いてみたに過ぎないのですが、実際とても面白くハマり、そのまま髭男の楽曲が好きになってしまいました。

 そんな思いをならちゃんに、ハガキでしたためました。すると、6/7の生放送で、時間がないと断りつつも、そのハガキを読み上げてくれたのです。そしてそのハガキで言及した「恋の前ならえが好きになりました」というのに着目し、本日の一曲目としてオンエアしてくれたのです。

 普通この番組はハガキを募っていないので、ならちゃんも驚いていました。僕はエフエム富士のStudio ViViDの住所を調べて送りつけたので、珍しいものが来たと思われていたと思います。ならちゃんは僕がハガキで書いた、なぜハガキで書いたのか、ロヂベーはどこで知ったのか、などなど、僕の思いを受け取ってくれて、「恋の前ならえ」を流してくれたのです。とても嬉しく、感激しました。そしてロヂベーのTLの盛り上がりでさらに震えてしまいました。

 またも、自分の言葉が大好きな人に伝わった喜びを心から感じました。それも自分が一番大好きなハガキで伝わったことに、こんな時代だからこそ喜びを感じたのです。忘れられない採用、そして放送になりました。




 電子メールで送ればものの数秒で済むようなことを、わざわざハガキを買い、ポストまで歩いて、1~2日かけて郵送してもらうなんてこんなに非効率なことをする人は今どき少なくなりました。でも、電子メールがなかった頃は、ハガキでしか自分の気持ちを乗せられなかった。あの時代のハガキ職人さんは、いったいどんな思いで、言葉をハガキに乗せていたのかな、とふと思います。

 ナインティナインのオールナイトニッポンも、ハガキによる投稿文化の根強い番組です。僕はその番組はしっかり聴いていないし、まして投稿もしていないので知った口は叩けませんが、きっとあの番組のリスナーさん、職人さんも、メールとはまた違う思いで、メールとはまた違った楽しみを、ハガキで楽しんでいるんじゃないかな、と思ったりします。

 手書きの手紙ってすごく時間がかかるんです。やり直しがききにくいし、本当に相手のことを思って文章を書くと、ものすごく時間がかかります。言葉をとても選ぶからです。でもそれは相手のことを真正面から思っているからであり、その時間はとても尊いものだと感じています。

 こんな世の中だからこそ、ハガキっていいなって思うんです。最近はいろんな番組に、敢えてハガキで出してみることも多いです。手間すら愛おしいのですから、文章を書き、ポストに持っていくこと、届いていますようにと願うこと、それが自分のとっての、楽しみ、ときめきです。

 皆さんも、ハガキ、どうですか?

 古いやり方だけど、きっと新鮮で、楽しいと思いますよ!

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