五星戦隊ダイレンジャーを見た話

※この投稿は、podcastで配信している「しわりりひやまのどすこいラジオ」で語るために、予め書いたものです。

■ダイレンジャーを見た

これまであまりスーパー戦隊にはなじみが無かったが、五星戦隊ダイレンジャー(1993年放映)を見る機会があった。

というのも、推しである新潟のアイドル「RYUTist」のメンバー、佐藤乃々子さんがスーパー戦隊シリーズが好きで、レギュラー番組であるFM-NIIGATA「東港線もどかしルーム」でよく話題にしていたからだ。
彼女の話に出てくるのはガオレンジャーやカーレンジャー、最近のだとルパンレンジャーVSパトレンジャーなどであったが、せっかく見るならまずは直感的に自分のルーツに近いものがよいと思い、合体ロボに見覚えがあったダイレンジャーを見ることにした(ストーリーは全く覚えがない)。

ダイレンジャーの前評判としては、名乗りがカッコイイというものがあった。第一話で主人公の亮が道士・嘉挧(カク。司令ポジションの人)に半ば無理やりスカウトされるが、一話後半で5人が揃い気力転身(変身)!
拳法を取り入れた名乗りポーズは複雑すぎて練習しないと真似できそうにないが、とてもカッコよく感動するほど感銘を受けた。

ストーリーとしては、今見ると結構急展開が多く、またそれぞれの戦士の必殺技もよくわからない感じで(シシレンジャーの《天幻星・霧隠れ》は幻影を見せる技だが、「幻山手線」や「幻戦闘機」果ては「幻クジャク」という幻影の自転車で通り過ぎるだけでなぜか相手がダメージをくらう)、もうちょっと練ることが出来たのでは…と思ってしまったくらい若干子ども騙しも否めない感はあったが、それにしても勢いがあり面白い。

■ダイレンジャーの推しの話

それぞれのメンバーに対応する宿命の相手(宿敵や準レギュラー)がおり、各話は5人のうち誰かを中心とした話で進んでいくことが多い。
私の推しはシシレンジャー(緑)こと天幻星・大五孔雀明王の化身・クジャクの二人。大五は自然を愛する青年で真面目で思慮深いが、ペットショップで働いており、ペットに対しては裏声で語り掛けるところがチャームポイント。あるとき敵のゴーマ怪人を倒すと、怪人の中に6000年の間幽閉されていたクジャクという女性が出てくる。彼女は現代の戦いのきっかけとなった6000年前の戦いで、無類の強さを誇っていたが不覚を取り、敵に捕らわれていたのだった。その恨みで敵への復讐に燃えるクジャクだったが、大五は彼女の本来の優しさを見抜き、命をかけて説得。これを受けてクジャクが改心したことで、二人は恋仲となる。
だが、現代の環境汚染は、クジャクの身体を蝕んでいた…。汚れた大気に汚染されたクジャクは、羽飾りが全て枯れて落ちると命を落とすという。
最初はクジャクの復讐が目的だったが、だんだんと彼女の身体を癒す(汚れを取り除く)という伝説の「聖なる孔雀の涙」探しがメインになってくる。
最終的に「聖なる孔雀の涙」を見つけ出した二人だったが、これを使うと現代に生きる人々の、病原菌に対する抵抗力さえも奪ってしまう(人類は滅亡する)ことが明らかになり、大五の悲痛な叫びの中、クジャクは命を終えることを決めるのだった。。。

「大五…。甦って良かった…。あなたに会えて、良かった…。」

めっちゃ泣いた。

どうしてこんなにも優しい大五と、せっかく結ばれたクジャクが悲しい目に遭わなければいけないのか…
私は血の涙を流した。
こういう話にめちゃくちゃ弱いのだ。

■ダイレンジャーでさらに泣いた話

推しの話、泣いた話といえばもうひとつあって、それは阿古丸という敵方の少年だ。彼は敵幹部の息子でありながら、非道な父親への恨みを抱いており、いずれ手柄を立てて父親を失脚させることを企んでいる。
あるとき、ダイレンジャーの追加戦士としてコウという少年が現れる(キバレンジャー)。だが、実はコウは敵のゴーマ族と味方のダイ族の間に生まれた少年であり、10歳の誕生日までに生き別れの母親に再会しないと敵のゴーマ族になってしまうのだ!
焦るダイレンジャーであったが、実はコウの母親は阿古丸に捕われており、コウのゴーマの血を目覚めさせることでキバレンジャーをゴーマに取り入れることが阿古丸の目的になってくる。
父親に認められず、ダイレンジャーのコウ少年をライバル視する阿古丸くん。

健気でかわいい。

虚しくも彼の計画は毎回ダイレンジャーによって阻止されてしまうが、何としてもコウをゴーマ族に取り入れようと阿古丸くんは頑張る。

コウはお母さんに会いたいし、お母さんはコウに何としてもゴーマになって欲しくない。この関係図だけでも泣けてくるが、さらに泣ける展開がこの後起こってくる。

物語終盤、ついにコウの10歳の誕生日が目前となり、コウ=キバレンジャーは暴れだしてどこかに消えてしまった。一方阿古丸からコウのお母さんを助け出したダイレンジャーは、コウの行方を捜し、ついにある洞窟の手前にたどり着く。あの洞窟の中にコウがいるはずだ…!
そこに現れる阿古丸くん!「コウはゴーマ族に目覚めるのだ!」
そのとき、コウのお母さんが衝撃の事実を言い放つ!
「阿古丸、あなたは私の子供…!コウは、あなたの弟なのよ!」

「嘘だーーー!!!!!」

阿古丸を退け、ついにコウとお母さんが再会。お母さんは命がけの儀式で、コウの身体からゴーマ族の血を取り除くことに成功するが、儀式の反動で洞窟が崩れ始め、お母さんは岩に脚を挟まれてしまう…!!!!!

せっかく会えたのに…こんなのってないよ!!!!!

もう、この親子の別れだけでめちゃくちゃ泣くワイ。(´;ω;`)ウッ…
だが物語はここで終わってはいなかった…!

コウのゴーマ族への引き入れが失敗したことで、父親から責められる阿古丸。ずっと捕えていたコウの母親が自分の母でもあったことに茫然とし、父親からの攻撃を受け、阿古丸は瀕死の重傷を負ってしまう。

息も絶え絶えの中、阿古丸は崩壊する洞窟の中へ駆け込んでいく。

そして母親の姿を認めると、自身も崩落に巻き込まれながら、阿古丸は手を伸ばし、母親も阿古丸の手を握る。

「母上…会いたかった、僕の母上…」

父親に疎まれ、母親に見捨てられたと思っていた阿古丸。
ついに母親の愛に包まれ、二人は瓦礫の中に消えていくのだった…。

アカン、書きながらもう泣きそうや。


■気力転身

前評判として名乗りがカッコイイというのは最初に書いた通りであるが、もう一つ最高にカッコイイのが、「変身しない状態での名乗り」。これがあまりにもカッコよかったので、以後のスーパー戦隊にも引き継がれたと聞いている。とにかくこのシーンを見るために頑張って見てきたというのもある。

番組終盤、道士・嘉挧(司令)が何も言わずに敵に寝返ってしまい、変身するためのオーラチェンジャーも奪われ、ダイレンジャーは解散の危機に陥ってしまう。信頼していた司令の裏切りに困惑する5人。

だが…そこで、それぞれのメンバーに所縁のあるキャラクターの幻影が現れ、それぞれを励ましてくれる。
リュウレンジャー・亮の前には死に際に改心したライバルの魔拳士・ジン。
シシレンジャー・大五の前には昇天したクジャク(ここでワイ号泣。なおこのときの会話「大五…」「わかっている、クジャク」「大五…」だけでちょっとワロタ)。
テンマレンジャー・将児の前には正々堂々と戦った3バカ怪人。
キリンレンジャー・知の前には亀夫(いるいる!目の前に亀になった亀夫いるから!死んでないから!!!)
ホウオウレンジャー・リンの前にはコウの母親。

そして、打ち合わせもなにもなしに集合する5人。
5人の前に現れ、道士・嘉挧の本当の意図を説明してくれる敵幹部。嘉挧は敵の内部から過激派を排除し、世界を平和にするという目的で一人で行動していたのだった…!

「そうだったのかァ…!」
「いくぜ皆ァ!!!!」

そして変身しなくても、敵に立ち向かっていく5人!
本来は変身後、スーツアクターの人がポーズを決めますが、今回は変身出来ないこともあり、俳優がそのまま名乗りを上げていきます!!!
カッコいい!!!!!!!!
のですが、個人的にはもうそこまでの流れがカッコよかったので、そりゃカッコイイよなあという感じで、これまでほど大きく感動したということはありませんでした。もちろんカッコいいですよ!

■まとめ


というわけで、全50話を完走。
終わり方もスッキリ爽快というわけではないにしろ、ダイレンジャーの戦いはこれからも続いていく…!という感じで、寂しさは感じつつそれでも好きな感じでしたね。

後半は怒涛の展開で、ずっと泣いていた印象しかありません。

ぜひ、見たことがある人ももう一度、無い人は一度見てみることをオススメします。

次はルパパトを見ようと思います。

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