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ふっかるの鬼

 今日、美容院にいった。7ヶ月振りのパーマを当てた。

 普段のカット、シャンプー、ブローのコースは大体30分弱で終わるが、パーマはそうもいかない。カット、眉剃り、髪まきまき、パーマ液注入、放置、パーマ液注入、放置、シャンプー、ブロー、ヘアセットで約1時間と倍である。この放置の合計20分くらいが非常に暇なのだ。

 今日は土曜日で、いつもよりも客足が多く、入れ替わりも激しかった。私は、毎回、そこの店長?オーナー?らしき方にやってもらうが、その他にも3名の美容師さんがいる。カットや髪まきまきなどの時は主にオーナーで、シャンプーは他の方に交代することがほとんどだ。

 他2名は各々、担当のお客さんを相手にしている。今日の放置の時間は、基本的にはスマホを見つつ、耳は会話を盗みぎくということをしていた。別に私は気にしないが、その美容院はオーナー以外どこかしらに刺青が入っている。

 細身で、やんちゃそうで、両腕にびっちり入っている美容師さんの後輩らしきお客さんとの会話を聞いていた。見た目で判断するのはよくないが、昨日テキーラを飲んだという話やら、こないだナンパした〇〇ちゃんがどうやらみたいな話をしていて、イメージ通りだなと思ってしまった。

 そして、いつの間にかナンパの話や、女の子と遊んだ話は終わって、後輩のお客さんが話すターンがきて、後輩さんが美容師さんとの共通の友人で、コーヒー関係の仕事らしくて、北海道にまでコーヒーのために足を運んだという話だった。

 その後輩さんは、北海道まで足を運んだという出来事を「ふっかるの鬼」と表現した。

 「ふっかるの鬼」、、、。ふっかるというのはフットワークが軽いということで、行動力があるということだ。鬼というのは加減の単位として、一昔前に若者の中で流行った表現だ。要するに「めっちゃ」とか「マジ」の類だ。

 仮に国語のテストで
「行動力がすごい」というのを「ふっかる」と「鬼」という単語を用いて例文を作りなさい。
という問題が出たら、「ふっかるの鬼」はバツだと思う。正しくは「鬼のふっかる」だと思う。
個人的な見解としては「ふっかるの鬼」はただのフットワークが軽い鬼だからだ。

 「鬼」という表現は「とても」に置き換えることができる。だから置き換えた時にその文章が正しいかどうかが判別できる。よって「ふっかるの鬼」では「ふかっかるとても」となって、変な文法となる。

 若者言葉にも文法があることを知った秋の始まり。

チキン南蛮定食をたべます。