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Vigilに参加して思うこと。

"Earthling"という単語をご存知でしょうか?直訳すると「地球人」という意味になります。

"Earthling"にはわたしたち人間はもちろん、地球上に住むあらゆる生き物が含まれます。クジラやゾウなど大型の動物からミツバチや蚊、そして微生物に至るまで、この単語は地球上すべての生き物を包括します。

Earthlingの輪の中に人類が加わったのは、ほんの20万年前。46億年の地球の歴史を1年に置き換えると、人類の誕生は12月31日の11時37分。産業革命が起こったのは12月31日の23時59分58秒。人類の時間は1年のうちの10時間強に過ぎず、産業革命以降の私たちの近代文明にいたっては、たった2秒ほどしかありません。(清水伴雄「地球カレンダー」ごま書房、2008年)

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つまり何が言いたいかというと、

人類はEarthlingsのなかでは超・超・超新人!

だということです。

そんなニューフェイスの私たちは、登場して間も無く、たった2秒ほどの間に生態系を大きく変化させました。もちろん悪い方向へ。(記事リンク

その最たる象徴が「工場型畜産」です。牛・豚・鶏を人間の食料として家畜とみなし、命をコントロールし、産ませては殺し、産ませては殺しの残虐極まりない負の連鎖を作り出しました。その結果、地球上の哺乳類のうち、人間と家畜が96%を占め、野生動物はわずかに4%しか生息しない世界となった訳です。

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今日はVigil(ヴィジル)というお見送り活動に参加しました。屠殺場である食肉処理センターへと運ばれてくる動物たちに、最後の言葉をかけたり、お水をあげたりする活動です。これまで一度も愛情を受けることのなかった家畜たち。そんな彼らを優しく撫でたり言葉をかけて愛を与えたりします。

豚さんたちを載せたトラックは、次々とセンターにやって来ます。トラックの中から下ろされるのを拒み、必死に抵抗する彼らが発する断末魔のような叫び声。スーパーでパック詰めされたお肉からは決して聞こえてくることはありません。鋭い嗅覚をもつ彼らは仲間の血の匂いを感じ取り、3歳児並の知能がこれから起こることを予測します。それに、運ばれてくる豚たちは半年にも満たない子ブタばかり。

*ブタさんの一生については以下の記事をご参考ください👇

屠殺場で働いている方々や、畜産業を営んでいる方々を非難するつもりは毛頭ありません。問うべきは資本主義社会に深々と根付いた「工場型畜産」と言うシステム。私たち人類が生み出したこの負のサイクルは、どう考えても自然の摂理に反していると思えて仕方がないんです。

犬や猫を可愛がる一方で、豚や牛・鶏は食べられて当然とされる社会。もしこのトラックに犬や猫が乗っていたら…悲痛な叫び声を上げながらトラックから下ろされていたら…きっと多くの人が非難の声を上げるでしょう。でも畜産動物に対してはそれがない。その違いってなんでしょうか?

動物を食べなければ生きていけない時代ではありません。植物から十分な栄養が得られることも、動物性のものが健康被害をもたらすことも、科学的に証明されています。(健康に関する研究は『The China Study』が参考になります)

それでもなお、動物を食べ続ける意味ってあるんでしょうか?

苦痛を感じるとわかっている動物たちに、不必要な暴力を与え続ける意味ってあるんでしょうか?


今回、多くのブタさんをお見送りし、そう感じずにはいられませんでした。

一所懸命にこちらに鼻を出してくれたあの子。

助けてあげられなくてごめんね。

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