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元ボクサー志望 現スーパーマーケット食品部主任 コロナ後の日常



皆さん、初めまして!!

私は愛知県名古屋市にて食品スーパーマーケット主任を務めております、

山田幸司と申します。

今日からnote執筆を始めました。

目的は現職である食品スーパーマーケットの、コロナ後の現状を

少しでも多くの方々に知って頂きたいと思ったことが最大の動機理由です。

ただ、スーパーマーケットが大変な状況になっていることはニュース等で報

道されているので、皆さんかなりご存じだとは思いますが、

それでも、生の現場の声を、そのまま直に訴える記事はまだまだ少ないよう

に思いますので、もしご興味のある方は一度、読んで頂けましたなら幸いです。



まずはニュースで報道されている範囲での、コロナ後の変化を書き連ねさせて頂きます。


1、ストレスを抱えたお客様から従業員に心無い暴言を吐かれる。

2、買い込み需要が大幅に増え、商品の発注、納品、補充が全く追いつかず人手も常に足りていないため、残業も増え、従業員が疲労困憊している。

3、常にコロナに感染するかもしれないリスクを抱えて仕事をしているので、従業員が情緒不安定気味になり、退職希望が相次いでいる。


大まかにわかりやすく紹介させて頂きますと、以上この3点がニュース等、報道機関で述べられている、コロナ後のスーパーの実態といったところになるのでしょうか。

私は報道が、別に間違っているとは言うつもりはないのですが、実態は少し違うように思います。(※あくまで私の勤務する店舗・会社・競合他社の実態がそうであり、日本全国のスーパーに当てはまるかはわかりません!)

なぜなら、私が勤務している店舗は、近隣が低所得者層の集合地域であり(こんな言い方でごめんなさい。悪意はないです。)コロナ前から、信じられないくらいのクレームが日常的に多発していたので、別にコロナが起きたからクレームが増えたという実感は全くと言っていいほどありません。むしろクレーム処理だけに関して言えば、何ら変わらない日常だと言えます。

そして、買い込み需要が大幅に増え、仕事が追い付つかず、従業員が疲労困憊だという報道が多いですが、私が在籍中の店舗に関して言えば、元々が地場のスーパーマーケットとしてはトップクラスの売上を誇るお店で仕事をしているため、コロナ前から常に仕事が追い付つかず、従業員が疲労困憊の状態が当たり前だったため、こちらに関しても何ら変わらない日常だと言えます。

あと、コロナに感染するかもしれないリスクを抱えて仕事をしているので、従業員が情緒不安定気味になり、退職希望が相次いでいる、との報道ですが、これも私が在籍中の店舗に関して言えば、特にそういった方は、今のところいないです。なぜなら、家計を支えるため、やむを得ずパートで働きに出ている方が圧倒的に多いので、辞めたくても辞められない事情もあるようです。そして、現場の士気ですが、相変わらず高く、コロナが怖い、というより、現状を受け入れて開き直ってしまっている方がほとんどです。「来るなら来い!」といった感じで肝が据わった方が多く、逆に私達社員が勇気を貰っているのが現状です。


といった感じで、私の実感としては、報道されている内容と現実では、かなり解離が見られるように思います。ただ、これは今までの私の歩んできたスーパーマーケット業でのキャリアが世間一般的な基準からすると、かなり負荷の大きい険しい道を歩んできた故に、余計、コロナ後の日々が楽に思えるだけなのかもしれません。それに加え、地域間の落差もかなりあるように思われ、東京と名古屋では人口密度も商圏規模もコロナ感染者の数も違うため、一概に同一比較はできません。しかし、私の現職でのリアルタイムの経験からすると、決して報道一辺倒ではない、ということは間違いなく断言できます。


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上記写真、幻になってしまった2020年東京オリンピック応援キャンペーン売り場。



そして、報道されている以外で実際にスーパーの現場で起こっているコロナ後の変化をお伝えしたいと思います。(まさに現場の裏側に潜入です!!)


1、物流大混乱で商品が納品される保障が全くないので、特売計画が組めず、売り場計画をつくることができない。

2、商品納品が見込めない商品、特にカップ麺・パスタ類・ホットケーキ粉関連・お好み焼き粉、たこ焼き粉関連は、いまだに多くの商品が納品されないため、定番棚がスカスカになり、お客様にご迷惑をお掛けしている。

3、1日5回の消毒作業、食堂・休憩室・ロッカー・トイレの1日中の換気、レジ待ちに列ができた際の入場制限、従業員健康状態のチェック等々、通常業務外の仕事が増えた。

4, 無駄な会議が減り、精神的な負荷が減った。


以上、コロナ後の変化を4点ほど述べさせて頂きましたが、詳しくご説明させて頂きます。まず1、の物流大混乱につき、売り場計画が立たない、について、これは具体的にどういったことを指しているのかと言うと、私達、小売業の人間は365日、本部からメールで送られてくる特売シートに特売品の数量を、自分の裁量で打ち込み、そしてその表を元に、どの商品をどこの場所に何ケース配置するのかを図に落とし込みをするわけです。今、商品がまともに入ってこない以上、当然、そのあって然るべき作業ができなくなるわけです。従って、今の食品スーパーマーケットの売り場計画は行き当たりばったりの状況で、その日入荷された商品を、ただ空いている売り場に出すといった計画性も何も無い状況に陥っています。

そして2、の商品納品が無く、定番棚がスカスカになっている、について、これはニュース等でも報道されていると思いますが、皆さんに行き届いていない、細かい部分のところをお伝えしたいと思います。今マスクやトイレットペーパーの入荷についてはかなり改善が見られているのですが、カップ麺・パスタ類・ホットケーキ粉関連・お好み焼き粉、たこ焼き粉関連は、いまだに数多くの商品において納品が途絶えたままです。ホットケーキは3日に1回くらいは納品がくるようになり、カップ麺類は徐々にですが、定番棚が埋まりつつあります。ただ、なぜかパスタ類・お好み焼き粉、たこ焼き粉関連は全滅に近いです。極一部の商品だけコンスタントに入荷されるといった感じです。冷凍食品も大人気の讃岐うどんがまだ納品されず、影響は大きいです。なぜかトマト缶類も薄めになっていますが、これはきっとパスタの影響なのでしょうね。

次に3、の消毒作業、換気作業、入場制限による負担が増えた、についてですが、これが意外に従業員にとっても大きな負担となっていることは言うまでもありません。私の店舗では消毒作業は一日5回、1回につき各フロアで5分から10分くらい行います。人手が多い時はそれほど負担でもないのですが、人手が足りない時は正直しんどいです。換気はほぼ1日中で、帰りの戸締りに結構時間がかかります。あとは入場制限と従業員の健康管理ですが、これも結構やっかいな業務ではあります。基本、私の店舗ではお客様が5人並んだら入場制限をするように言われておりますが、人手が足りない時はどうしようもないのが実情です。そして、仮に従業員に発熱が認められた場合は即刻、出勤停止となり、コロナとわかっていなくてもお店を大消毒しなければなりません。基本、1週間は休んで頂いて病院で異常なしと診断されれば、また復帰させます。幸いにしてまだそのような症状が出た方がおられないので、安心するのと同時に、「思った以上にスーパーの店員さんは強いんだなあ!!」と感心もしています。

最後に4、の無駄な会議が減り、精神的な負荷が減った、についてですが、これは本当に喜ばしいことです。各業界の方が仰られている様に、日本は無駄な会議が多すぎます。これはスーパー業界も例外ではありません。週1のペースで本部からメールで送られてくる商品部情報という名の書類があるのですが、その商品部情報を各上役が読み上げ、それを傍聴するだけの会議が、なぜか2週間に1度のペースで存在するのです。本部に出向き、約2時間程度、そんな無駄な時間を過ごしておりました。私は本部近くの店舗勤務ですので、まだマシでしたが、遠方からくる他店舗の担当者にいたっては、そんなどうでもいい会議のために片道1時間半かけて、2時間、上役の話を聞き、そして、そこからさらに1時間半かけて、勤務店舗に戻っていくといった、そんな非効率なことが日常的に行われておりました。今回のコロナ騒動で永久的に会議がなくなればいいのですが、、、



以上が私のお伝えしたい、コロナ後のスーパーマーケットの現状のお話しとなります。なるべく端的にわかりやすくお伝えさせて頂きたい、との思いから、まだまだ書ける内容をあえて絞って、厳選して執筆をさせて頂きました。


そして、最後の最後でスーパーマーケット業界のPRをさせて頂きたいです。現在、コロナウイルスで職を失われた方も大多数おられる中で大変恐縮なのですが、今、食品スーパーマーケットの業績は著しく伸びております。給料が下がる心配など全くありません!!就活生の間においても、転職希望者の方々においても、従来は不人気職種であったはずのスーパーマーケット業界が今やコロナショックを跳ねのける勢いです!!きっとこれからもウイルスの危険にさらされる事が多いかと思いますので、この機会にぜひ、就職先、あるいは次の転職先に食品スーパーマーケット業界を選択肢の1つに加えて頂くのも決して悪い話ではないと思います。この記事を読んだことがきっかけで、今後の人生の選択肢に食品スーパーマーケット業界を希望して頂けたのなら、私にとってこんなに嬉しいことはありません。なぜなら、人材確保は言うまでもなく、私が長年お世話になってきた会社と業界に対し、最大のご恩返しになるからです。 



最後までお読み頂きまして、本当にありがとうございました!!

コロナウイルスの1日も早い終息を心から祈っています!!

飲食業・ホテル業・レジャー関連業・百貨店・観光業・航空業界の皆様の1日も早い生活の安定と、ご健康を心から祈っています!!

一致団結で打倒コロナ!!必ずコロナに打ち勝ちましょう!!






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