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野菜の価格

今日は野菜の価格について書いてみます。

今年は、梅雨もしっかり雨が降りしかと長い気がします。雨続きの中、いよいよ野菜の値段が高騰してきました😱

市場相場

皆さんご存知の通り、野菜には決まった価格がありません。気候や天候、病害虫による被害や災害。様々な要因で変わる収穫量などにより価格が日々変わります。

昨日は100円だったキャベツが今日は200円!なんてこともザラにあるし、なんならある日を境に4倍の値段がつくなんてこともちょいちょいある。逆もまた然り。

同じ商材(厳密には同じでは無いのですが)でこんなに価格が変わるものがあるなんて、この業界に入りびっくりしたのを覚えてます。

時には、価格が下がりすぎたから出荷量を調整して、価格を引き上げたりするケースもあります。この辺はこの中にいないと中々入ってこない情報だと思います。

今期はキャベツが取れすぎて供給過多になり相場が崩壊してるから、一回出すのやめて!的な事を偉い人が決めて、それにより農家さんは振り回されたりもします。そして、せっかくつくったキャベツをトラクターで潰しちゃったりします。

どうかしてる!

そうやって需要と供給のバランスを保ちながら市場価格を安定させようとしています。

しかし、前述の通り出荷量が一定数確保できない状態(需要に供給が追いつかないケース)の場合は、価格が上がりTVでスーパーアキダイの店主がインタビューを受ける。(わかる人はわかると思いますw)

売り手の事情

そして、この場合僕ら売り手にとっては困る事がある。

野菜にはそれぞれ限界値みたいなものがあって、消費者がこの額超えたら絶対買わないでしょ!みたいなラインがあります。例えば、キャベツが500円だったら他で代用しようとしますよね?

当然です。なので、赤字になろうともある程度そのラインを守って販売します。もちろん、限界はありますが(^^;

大きいスーパーなんかだと、青果部門で利益を出す事を目的としてないので、相場が高騰しててもガンガン赤字販売してしまう。やめてくれー😭

そして、こうゆう時の僕らの様な弱小八百屋の最終手段は、極力仕入れない(売り場には最低限しか並べない)という、なんともな手段を取ったりもします。

飲食店への卸に関しては、そうはいかないので発注があれば当然仕入れるし、販売もします。その際の売値についても、おかしいくらいに高騰してる時は利益度外視で売価を設定せざるをえません。その辺は、この仕事にはつきものだし、飲食店さんも原価率が上がり苦しいので、そういう時は一緒に苦しみを分かち合ってますw


野菜の質と価格

最後になりますが、野菜の価格が高騰している時の質についてです。

一般論で考えると、基本的に物の売買において、高価格になる程商品の質は上がると思います。

しかし、野菜に関しては逆パターンが多くあります。(有機栽培や個別ブランドなど付加価値的商材は除いて考えてます。)

例えば、群馬のレタス畑で長雨による商品の劣化が起こります。畑の中で既に葉が溶けてしまったり、枯れる部分があったりします。更に、発育障害が起こり出荷ベースになるまで育たない。なんて事が起こると、当然供給が追いつかなくなり、市場相場が高騰します。

そして、少ないながらも出荷された物はというと、長雨の被害で劣化しているので、仕入れた時点で傷みがある。けど、仕入れ値の都合上売値は高くなる。

なんて事が、よくあります。というか、市場相場が高騰してる時ってのは、基本的には物がよくないです。

良い物を高い値段出して購入するのは納得できるけど、高いのに物が良くないってどんだけだよ!って思いますよね。

魚屋さんなんかでも聞いた事がありますが、さんまは安い時の方が脂がのってて旨い。野菜も似てます。発育が順調にいき、沢山収穫できる時っていうのは安くなり、良品が多くなります。

コレは、野菜の旬にも言える事で、冬場のトマトは高い割に味が薄い。逆に夏場のトマトは安くて旨い。旬の物がやはり美味しいんです。そして、基本安いんです。

今は、栽培技術が上がり様々な野菜が通年楽しめるようになりましたが、野菜にはそれぞれ旬の時期があってその時期の方が、安くて旨くて栄養豊富なので旬を意識して野菜を食べましょう!


という八百屋っぽい結論で終わります。

お読み頂いた方、ありがとうございます🙇‍♂️





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