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馬券感覚で買う BTCオプション取引

はじめに

前回のエリオットについて書いてから、随分時間が経ちました。最近では分析して仮設をたてて、検証して・・・という取引が難しく、BTCFXでも両建てなどで対応したり、もっとチャンスが多そうな為替に移っている人も多いのではないでしょうか。
そんな最近の相場ですが、頻度はともかく、BTCが急激に動くとボラティリティが期待できるオプション相場と、そこで対応できる方法をご紹介したいと思います。今回も最後まで無料です。

オプション取引って聞いたことはあるという人、少なくないですよね。「知っているし、やってるよ」という人は、多分あなたのほうが私より詳しいと思います。
最近ではOIなどと一緒に、Deribit(BTCオプション取引所)のポジションなんかも意識されてますよね。

オプションは大口がバンバンやってるとか、現物のヘッジというイメージですが、1日以内~数日で決済する短期トレードとしても十分に利用可能です。というか日経や商品のオプションであればそういった取り組み方としてもおなじみでしょう。

オプション取引の用語として、権利行使価格、限月、コール、プットなど、なかなか難しそうなイメージですが、このnoteではコール(CALL)を買っておくと上昇時に、プット(PUT)を買っておくと下落時に利益となる、とだけ覚えておけば基礎的な理解は十分です。

注意

・このnoteの内容は確実な利益を保証しません。損益については自己責任でお願いします。
・ここで紹介する取引所について、今後も日本から利用できること、出金ができる保証はありません。
・これを書いたぼいどすはあまり頭が良くないので、オプションについての理解が浅いです。
・そもそも今回紹介する手法は目新しいものではなく、むしろオプションの手法としてはあまり洗練されたものではありません。

使用する取引所

※↑アフィです

以前はJEX取引という名前でしたが、Binanceが買収し、Binance JEXとして現在運営されてます。BTCFXとBTCとアルトコインのオプション、現物取引ができます。

取引の前に本人確認(KYC)が必須となるのですが、現状日本からの申請が通るのかはわかりません。私の場合ですが、既にBinanceのアカウント(本人確認を済ませてない)があれば、なぜか本人確認を済ませた状態で登録できました。

当然といえば当然ですが、BinanceとBinance JEXのウォレットは別なので、あらためてJEXのウォレットに送金してからとなりますが、私が最初に試したときはUSDTを送ろうにも、JEXのアドレスがBinanceの出金ページで無効なアドレスであると弾かれてしまいました。今もそのような状況かはわかりませんが、BTCなりETHなりで入金可能なので、BTCの値下がりリスクに備えて、着金したらすぐにUSDTに替えておくほうがよいでしょう。JEXではUSDTを証拠金としてオプション取引に参加します。

Deribitじゃダメということはありませんが、Deribitは権利行使価格がJEXよりも多く、これからやるようなシンプルなやり方だと、銘柄選定が難しくやや使いにくいところがあります。ただし、本格的なオプション取引、いくつかの権利行使価格を組み合わせてポジション作るとなれば、Deribitの方が向いているでしょう。

銘柄の見方

コメント 2019-09-26 193343

お馴染のBTCやETHの後ろに数字4桁で権利行使日が、1023ならば10月23日(日本時間ならその日の17時)、CALLとPUTがそれぞれついた形で、銘柄として上場されてます。上記一番上の「BTC1023」は、BTCの10月23日が権利行使日で、JEXでは日本時間で17時となります。BTCの他にETH、LTC、EOS、BNBも対象銘柄として扱われ、全てUSDT建ての価格で計算されてます。

実際の取引

オプションというのは、ざっくり簡単に言うと価格の「差分」みたいなところがあります(プレミアム)。
どういうことかというと、買う権利であるコールは、価格が上昇すれば価値が上がり、売る権利であるプットは下がると価値が上がります。つまりは、コールとプットを同時に買っておくと、両建てに近い状態になります。
そして、ボラティリティがとても大きく、1日前後で100%以上の上昇(2倍)、または90%の下落(1/10)というのが珍しくありません。これをコールとプットそれぞれ1000円で建てた前提で計算(-90%+200%)すると、最終的には2100円・・・あんまり旨味はありませんね。(※ごく短期間で5%の金利と考えるとヤバいですが、リスクには全然見合ってません)
実際には、例としてコールが90%の下落したら、同じ銘柄のプットは400%ぐらいの上昇値となります。

ざっくりそれぞれCALLとPUTを1000円で建てていた計算なら、決算時には4100円となる計算です。

ここまでは、順調に行った場合の話です。もしもこんなに簡単なら、みんなやっているはずなんですが・・。実はオプションは権利行使日が近づいてくると、流動性が下がったり、そうなると両建てとして機能しなくなるような、つまりはどちらのポジションもマイナスとなる場面も珍しくなかったりします。
オプションのプレミアムは時間経過ともに毀損されていくものです。権利行使期限が近づきすぎると(おおむね3~5日)下落していき、出来高も少なくなります。
そしてそもそも、両建ては必ずどちらか片方が損する、場合によっては両方とも多かれ少なかれ損することも珍しくありません。とはいえ、動きさえすれば両建てにも関わらず一方的に利益がでてしまいます。

両建てが得意とする場面

頻度としてはそう多くないですが、BTCが数%動くときは、上記の例のような割合で一気に決まります。こういう場面が来そうになったら、なるべく権利行使日の近い(近すぎるのはダメ、不安な場合は遠いのでもOK)銘柄でコールとプットを買って両建てします。

コメント 2019-09-26 192059

流石にこれぐらい動くと、権利行使日がそれなりに近くなり流動性が低くなった銘柄でもきちんと動きます。両建てで挑むときは「どちらかに大きく動きそうだな」というタイミングが良いです。

繰り返しになりますが、両建ては片方のポジションが確実に焼けます。これまで例としても出した-90%は、1/10なので、ほぼ丸焼け、1000円なら100円、10000円なら1000円となってしまいますので、両建てとはいえあまり大きなポジションで挑むのは得策ではありません。片方のポジションは必ず死にますので、うまく取れたらさっさとどちらのポジションも利確損確しましょう。強欲は退場への一歩です。

片張り(順張り)で挑む

両建てだけがオプションの使い方ではありません。トレンドがある程度見えていれば、その方面のオプションを買って、程々のところで利確するのが良いです。上がりそうならコール、下がりそうならプットを買っておくのです。
ただし、オプションはボラが大きいので、前述のようにいきなり-90%もありえますから、これもほどほど(目安としては10%以上)の利益が取れたら利確してしまいましょう。損切も早めがいいです。
動いたときの値幅は1日で30%以上も珍しくは無いので、これはかつてのアルトや草を連想させるものがあります。

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どのチャートを読む?

「BTCのチャートを読んで上下当てられたらオプションなんてやらず直接取引するよ!」という声が聞こえてきそうですが、「こっち方向だと思うけどストップ狩ってから動きそうだな、でもどれぐらいストップ狩るかはちょっと分からないな」というときに、片張りオプションが有効と感じてます。
なので、BTCのチャートそのものを見てはいるのですが、比率的には現物(といいつつ私はMexを主に見てます)とオプションのチャートはそれぞれ8:2ぐらいの比重で見てます。
オプションで挑むときはさほどガチな分析はせず、「大体こうだろうな」程度の読みでも良さそうです。
無論、プレミアムの値動きもチャートはチャートなので、それなりに分析方法はあると思います。

※エリオットでなくともいいですので、好きな分析方法を使って下さい

空売り

オプションの値動き見ていると、実は下り方向のほうが頻度は多く見えます。オプションについて調べたことがある方はわかると思いますが、オプションの空売り戦略というのはあちこちで見かけるので、かなり旨味のある手法に見えるのですが、オプションの空売りは、損失無限大なので、そこは気をつけておいたほうが良いです。JEX取引所ではJEXトークンと、いくらかの現物を担保にして空売りができます。

取引上の注意

オプションは決められた期日にある価格で「権利行使」するものですが、今回の手法は権利行使を目的としたものではありません。含み益が出たのも焼けたポジションも、権利行使せず何もしないでいると、含み損のポジションですらゼロになるので、きちんと精算しておきましょう。(さらなる値動きを狙ったまま忘れてしまった人より・・)
また、前述の通りオプションの価格(プレミアム)は時間とともに減ってゆくので、ずっと持ったままヨコヨコが続いたり、さほど動かないまま持ってるのもリスクとなりますので、通常の現物取引よりも早めの利確をおすすめします。

まとめ

オプションのボラティリティには魅力がありますが、反面買いだけでもかなりリスクがあることがおわかりいただけたでしょうか。
そんなリスキーなの誰がやるか!ってなりそうですが、オプション買いについては損失限定なので、丸焼けになってもいいポジション量ならば、十分挑む価値はあると思います。FXで消耗するくらいなら、少し考え方を変えて馬券(舟券)でも買うつもりでチャレンジしてみても良いと思います。
本来のオプションの戦術は、違う権利行使日、コールとプットそれぞれの売りと買いを組み合わせて、いかなる動きにも対応するもののようです。
馬券を買うときは、単勝でもオッズ低いのを手堅くとか、一攫千金を狙ってあえて万馬券、複勝でもいろいろな組み合わせなど考えられますよね。そういったところもオプションの戦術は近いところがあるかもしれません。馬券は外したらゼロになるので、これに近いぐらいのリスク管理で挑むと面白いとおもいます。

通常の現物やFXなんかでは、いくつかシナリオをたてて、あるところで拾って押したら買い増しとか、トレードのシナリオが複雑になってしまいますが、オプションであればある程度の方向を掴む、もしくは方向はわからないけどそろそろ動きそうだなというときに両建てするという、相場への対応がシンプルになると実感してます。一言でいうと相場の分析と取引で使うエネルギーが格段に少なくなる感覚があります。

謝辞

普段Twitterで絡んでくださる皆さん、campの仲間たち、アーク占星術修道院の方々には、普段から多くの学びと気づきそして勇気を与えてくれると感じております。このnoteが何かの役に立てることがあったら幸いです。

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