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逃避行 (2)

ケアマネから何度もメールを受け取っていたが、返せなかった。
「どうしたんですか?後藤さん。ご主人をほっぽらかして。連絡待ってます」

かなりヒステリックにあたしを探しまわっているようだ。
無理もない。
「すまない。返すと位置を知られるんだ・・・」
心で詫た。

431.50MHzでスタンバイ(待機)
デュアルバンダーだから2mでも待機周波数を設定している。
どうせサツはケータイばかりに注目してアマ無線は埒外だろう。
まあ、このブログを見て慌ててこの周波数に殺到するだろうが、この記述は三日前の話。

今は、宇治から時速90kmで離れて、100kmも離れたところにいるよ。

仲間もまだ捕まっていない。
(仲間がいるのか?って思ってんなら、おめでたい。それを疑わないほうが間抜けだ。だから、まんまと北鮮に拉致られるんだよ)

どのみち、あたしを捕まえても一切しゃべらない。
完黙(カンモク=完全黙秘)の女帝と言われてんだ。
無駄だよ。無駄。税金の無駄使いさ。

北鮮の水爆実験は失敗だよ。
あれは「打ち上げ花火」だ。
お祝いなんだよ。
その「お祝い」で市場が混乱するのが見たかっただけだ。
ただね、水爆はちゃんと開発途上にある。
重水のプラントが咸興(ハムフン)にあるのは知っているだろう?
ここに北鮮の地図がある。
すべてハングルで書かれているんで、あたしには半分もわからないけれど、同胞が教えてくれた。

平和だ。
今年も日本は平和を噛みしめるがいい。
こんな良い国はない。
かつて見たことがない。
すばらしい国家だ。

習近平には注意しろよ。
それだけは言っておく。
では、また潜伏する。

ここからは海が見える。
その海は、太平洋?日本海?
確率は2分の1だ、捜査員諸君!

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