
商標登録を自分でするための6ステップ
こんにちは!チャーハン栄養士のじゅりです。
突然ですが、先日商標登録の出願を自分で行ってきました!

「え?商標登録って自分でできるの?弁理士さんに頼むんじゃないの?」
という方もいらっしゃるとは思いますが、自分でもできるんです!!
まず最初に、自分で申請すると何がよかったのかをお伝えすると、とにもかくにも費用面です。あとは経験になりました。。。!
例えば、もし私が今回の商標登録が無事に通った場合、全体でかかる費用が
【11万5,700円】です。
仮に、弁理士さんにを頼んでいたとしたら
【約30万円】かかると私は言われたので、
約20万円は節約できます!*個人差があります。
ということで、このnoteではわたしが知識0だったところから商標申請ができるまでの流れを記録します。
自分でやるリスクが怖い。弁理士さんに頼んだ方が安心だし、費用がかかってもいいから時間も節約したい。
そんな方には向かない内容となっておりますので、どうぞお戻りいただければと思います。
自分で商標申請をしてみたい!費用面を節約したい!経験をしてみたい!
そんなあなたのお役に立ちましたら幸いです。
それではいってみましょう!*期間限定無料公開中!!
なぜ、商標申請をしようと思ったのか?
そもそも商標とは、特許庁によると「事業者が自己(自社)の取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するマーク(識別標識)」とされています。
つまりは、ある自分で考えたオリジナルの商品名やマークなどが他の人に使われるのから守る!っていうことですね。
世の中、見知らぬ人にまんま真似されてる・・・
みたいなこともありますもんね。
私も、
「自分で考えたものを今後誰かに使われてしまうのから守りたい!」
という想いと、
「自分の人生のうちに商標がとれるようなオリジナルのものを国公認で持っていたい!」
という想いの2つから商標申請をしてみようと考えました。
ただ、この商標申請は弁理士などの専門家に頼んで商標登録をすることが多いのかなと思います。
冒頭でもお伝えしましたが弁理士さんに頼むととにかくお金がかかります。
例えば、弁理士さんに頼む場合、自分で頼む場合の2~3倍(10万円〜30万以上とか!?)のお値段がかかるのではないかと思います。頼む弁理士さんなどによると思いますが。
(その分商標登録をする際のミスなどのリスクがない安心感と時間が節約できるというメリットはあります)
ということで自分で調べて申請してみよう!と思ったわけです。
商標登録をするための6ステップ
では、知識0のわたしは何から始めたらいいのか?
全体的な流れとしては、
①出願しようとするワードやマークがすでに登録されてないか調べる
↓
②商標登録について調べる
↓
③弁理士さんに無料相談をする
↓
④自分で出願書類を作ってみる
↓
⑤特許庁の相談窓口でみてもらう
↓
⑥出願
上記のような6ステップで出願をしました。
では、今後自分で申請する方のお役にたてるように、一つ一つを詳しくご紹介していきたいと思います。
ステップ①出願しようとするワードやマークがすでに登録されてないか調べる
下記の特許情報プラットフォームにて、簡易検索のところでまずは自分が申請したいと思っている文字をざっくりと調べてみて、すでに商標登録などがされていないかを確認します。
私の場合はまずここで調べても他に登録されているのがヒットしなかったので、まずは大丈夫だ!と次のステップにいきます。
もしここでなにかしらヒットしてしまったら、ステップ3の時の弁理士さんへの相談の際に聞いてみましょう!
あとは、下記Cotoboxというサイトでも調べることもできますし、もう簡易でいいから誰かに安く任せたい!という方はこちらのサイトを活用してもいいかもしれません。

ステップ②商標申請について調べる
そして次はインターネットでざっくりとした基礎知識を学びました。
商標とは?
商標の申請の流れとは?
ざっくりとした申請費用とは?
特許庁のHPに「初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~」というページがあったのでこちらをまず一読するだけでかなり詳しくなれます。

わたしがここでざっくりと得た知識としては、
✔提出方法には書面と電子の2種類がある
(書面で提出した場合の電子化手数料:1,200円+(700円×書面のページ数)円がかかる)
✔商標申請には自分のビジネスに合わせて”区分”というものを決めなくてはいけない。
(例えば飲食店を出したくてそのお店の名前を申請したい場合は飲食店の区分として”第43類”の区分で申請する)
✔出願だけで3,400円+(8,600円×区分数)円かかって、申請が通って登録したらそのときにも28,200円×区分数 円がかかる
(1区分の申請で約4万円かかる)
くらいでした。
ここで区分ってなんだ?となった訳なのですが、区分とは、全45種類からなる商標登録のカテゴリのことみたいです。
この中から自分が登録する商標がどこのサービスや商品として使うのかを指定して出願することになります。

(引用:ToreruMedia https://toreru.jp/media/trademark/992/ )
例えば、上記の表のように衣類は25類、セミナー業は41類、飲食サービスは43類などと特許庁によって決められています。
一応こちら特許庁のサイトでも調べられるようなので載せておきます。↓
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/t1201
私は自分で考えてもどこの区分を申請すればよいのかよくわからず・・・!
ということで、ステップ②の弁理士さんへ無料相談をすることにしました。
やはり自分で調べているとわからないことが出てくるので専門家に相談することは必須かなと思います。
ステップ③弁理士さんに無料相談をする
弁理士さんにどうやって無料相談をしたらいいのか・・・?
ということですが、ネットで弁理士さんを調べるよりも、創業を支援している国のサービスを活用したほうが良いと私は思います。
私の場合はなんとなく、個人の方に頼んだ際にその弁理士さんに頼まなきゃ…!というプレッシャーがなくなるからです。
わたしは住んでいる地域(川崎市)の創業を支援している川崎市産業振興財団というところのワンデイコンサルティングという無料サービスに申し込んで活用させていただきました。

東京にお住まいの方でしたら、わたしも以前利用していたStartup Hub Tokyoという東京都が運営している創業支援の場でも相談できます。

あとは、日本弁理士会でも無料相談会を開催しているのでこういった国や団体の相談会を有効活用していきましょう。

色々相談窓口があるので活用してみてくださいね!
弁理士さんに相談する際の準備事項
弁理士さんに相談する際には、自分が登録をしようとしている商標を活用して現在仕事をしていることや、今度やるかもしれないビジネスのことなどをまとめておくと良いでしょう。
そして弁理士さんがその内容に応じて、申請したほうがよい区分を調べて教えてくれます。
さらにこの区分の中でも自分のビジネスの”指定商品”がなんなのか、こちらももし弁理士さんに聞くことができたらベストです。
(わたしは区分の番号だけ知っとけばいいと思ってたので、このとき区分だけ聞いて満足してしまいました。)
”指定商品”とはどういうことか、なぜ聞いたほうがよいかというと、
出願する書類に区分(第◯類)と、その区分の中の”指定商品”というものを記入しなければいけないからです。
(参考:下記出願書類の赤い下線部)

え?区分以外に?指定商品ってなんぞや・・・?
って感じになるかもしれませんが、まずは特許庁の下記サイトの”類似商品・役務審査基準〔国際分類第9版対応〕”にある各区分のPDFをご覧ください。

例えば、出店した飲食店の名前を申請する際、申請する一つの区分として第43類を申請するのですが、上記サイトの第43類のPDFを見ると、
宿泊施設の提供
宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ
飲食物の提供
動物の宿泊施設の提供
保育所における乳幼児の保育
高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。)
・
・
・
など、数々のサービス内容が書かれています。

同じ区分の中でも内容が分かれるのですね。
例えば飲食店の店名を商標申請したい場合、飲食店は飲食物を提供するので出願書の中には、
【第 43 類】
【指定商品(指定役務)】飲食物の提供
を書く、というような感じです。
ここが難しくてややこしい・・・!
ということでもし弁理士さんに聞くことができたら、ここの指定商品のところまで聞いてみましょう!
この指定商品が結構重要なんですよ。
ファストトラック審査にも有効
なぜ重要かというと、指定商品がファストトラック審査というものにも関与していきます。
また謎の単語が、、、!汗
ファストトラック審査とは、通常審査されるまで1年以上かかるものが、出願から約6か月で最初の審査結果通知を行う審査運用です。
つまりは、審査がはやくなるってことです。
詳しくはこちら特許庁のHPから

ファストトラック審査にどうやってなるかというと、指定商品を出願書類に記入する際に特許庁の”類似商品・役務審査基準”どおりに書くことでファストトラック審査というのが自動的に適用されるそうです。
つまり、例えば先程の飲食店の店名を商標登録したい場合、
【第 43 類】
【指定商品(指定役務)】飲食物の提供
と、書かずに
【第 43 類】
【指定商品(指定役務)】飲食のサービス
などにちょっと変えて書いてしまうと、申請はできるものの、特許庁の定める指定商品名から少しでも違うので早い審査にならないということですね。
なんとなくわかりました?
わたしはここらへんも含めよくわからなかったので、ステップ5の特許庁の相談窓口で詳しく聞きました。
ちなみにわたしは今後も検討しているサービスをいれたら7区分も出願しなきゃで…
そうするとめちゃくちゃお金がかかってしまうので、ひとまずは今行っている仕事に関しての3区分を出願することにしました。
ステップ④自分で出願書類を作ってみる
では、ここから実際に申請書類を自分で作成していきます。
ちなみにステップ②でも軽く触れましたが、電子申請もあるそうなのですが調べたところ色々面倒くさそうなので私は直接提出にしました。
申請書類は特許庁のHPよりダウンロードして、
・PDFファイルをコピーして手書き
・WordファイルをダウンロードしてPC入力
でもどちらでも良いそうです。
下記サイトの赤下線”商標”から申請書類をダウンロードできます。

商標のファイルを開くとこのような様式見本が出ます。

わたしはwordでダウンロードをして、右上の”様式見本”を消して使用しました。
ざっくりとした書き方は下記になります。
【書類名】 商標登録願
【整理番号】 T2000-A4など
自分が管理しやすい組み合わせを自由に記入
【提出日】令和 ◯年◯月◯日←提出日を記入
【あて先】 特許庁長官殿
【商標登録を受けようとする商標】
*四角の中の文字を消して真ん中に文字データを入力。もしくはロゴを入力
【指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分】
【第◯類】
【指定商品(指定役務)】◯◯◯,◯◯◯
*同じ区分の中で指定商品をいくつか記入する場合の区切りはカンマ”,"を記入する。
【商標登録出願人】
(【識別番号】)わたしは未記入
【住所又は居所】◯◯◯・・・
事務所などの住所を記入
【氏名又は名称】◯◯◯ ◯◯
自分の戸籍上の名前を記入
(【代表者】)わたしは未記入
(【国籍・地域】)わたしは未記入
【電話番号】 ◯◯-▲▲▲▲-✗✗✗✗
電話番号を書く
(【提出物件の目録】) わたしは未記入
(【物件名】) わたしは未記入
以上が商標の出願書類の書き方です。
まずは弁理士さんに教えていただいたことをベースに、この出願書類に書いて行きましょう!
ステップ⑤特許庁の相談窓口でみてもらう
さて、ステップ④で書類を作成したら特許庁に出願にいきましょう!
(ちなみに郵送でも出願できます)
特許庁は東京の溜池山王駅や虎ノ門駅などから歩いて5~10分くらいで着きます。

と、申請の前に不安だったわたしは特許庁に相談窓口があるので、そちらでステップ4で作った書類をコピーして持って、なにか間違いはないかなどを見てもらうことにしました。
皆様も出願前に不安な場合は一度相談に行くといいと思います。

身分証を受付にて提示してから特許庁に入ると、工業所有権情報研修館という看板があるほうに向かって2階まで行き、奥に相談窓口があります。
相談窓口は予約もなしに行けます!
そしていらっしゃる相談員さんに出願書類を見せて、今行っているビジネスのことなどを話して、漏れなどがないかを確認しました。
例えば、youtubeなどに出演している場合はどうか・・・?など自分だとわからない区分などをわたしは聞きました。
特許庁の相談窓口でもかーなーり親身になって教えてくださいますのでぜひご活用ください!!!
この際に私は出願書類を訂正する必要が出たので、PCを持っていっていたのでその場でWordを訂正し、特許庁の地下1階にあるセブンイレブンでコピーをして再度作り直しました。
ステップ⑥出願
では出願です!
と、その前に先程コピーした出願書に自分が提出する区分の分の特許印紙を貼らないといけません。
収入印紙ではないので注意。特許印紙ってのがあるんです。私も初めて見ました。
特許庁はとても便利で、相談窓口のある2階に特許印紙販売所があります。

私は3区分だったので申請料金として3,400円+(8,600円×3区分)で、”29,200円”を購入しました。

この販売所の横で申請書にこの特許印紙を貼って、すぐ横にある出願所に行って提出!!

はい!!!!出願までは以上です!
晴れやか〜〜〜〜!!!!!!お疲れ様でした!
商標登録を振り返る
最初にもお伝えしましたが、このあと見事審査が通ったら登録印紙代として10年間分だと28,200円×3区分数 で84,600円かかります。
なので電子化手数料の1,900円と合わせると合計115,700円ですね。
弁理士さんにもし頼んでいたら30万円程度になっていたので、約20万円は節約することができました!!!
とはいえ、費用は安くすみますが、他人の権利を侵害してしまったり、権利範囲が適切ではなかったなどのリスクもあります。
プロでないと調べきれない隠れたリスクもあるということだけは念頭においていただけたらと思います。
自分で商標申請をすることは、思ったよりも時間はかからなかったし、なにより新しい体験ができたのがわたしにとってとても楽しかったです。
無事に通ると良いのですが・・・。
ファストトラック審査で早くて6ヶ月から長くて1年以上審査が通るまで待つ必要があるので気長にいきましょう。
はい!登録査定が届きました。
https://www.jpo.go.jp/system/process/toroku/touroku_yousiki.html


こちらの書類を提出します。
https://www.jpo.go.jp/system/patent/shutugan/tetuzuki/isdn_yoshiki.html
今回のnoteが今後商標を申請をしたいと考えているあなたのお役に少しでも役立つことを祈ります!!
ご一読ありがとうございました^^
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