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『はじめてのふたり暮らし』

私と旦那は、同棲をしたことがありません。
付き合ってるときはお互い実家暮らしでしたし、旦那が我が家に遊びにきて、そのまんま泊まっていくことはありましたが、私は母とふたり暮らしで、もちろん旦那が泊まる際も母はおりますから、本当の夫婦ふたり暮らしというものを、これまで経験したことがなかったのです。

ウチは同居なので、今も母と私と旦那の3人暮らしですからね。

そんな生活の中で、ふとしたときに考えることがあるんですよ。

この人と2人で暮らしたら、どうなるんだろ、と。

自慢じゃないですが、ウチの旦那はぶっちゃけ気が利かない人です。
数年で3万回リコンするくらい気が利かないです。

悪い人じゃないんですよ。うん。
悪い人では決してないし、言えばなんでもやってくれるし、傍若無人な嫁に文句のひとつも言わない、神みたいな人ではあるんですけど。
まーーー、気が利かない。

細かいことを言い出したらキリがないですし、夫婦あるあるなのかもしれないですが、例えば無くなりそうなトイレットペーパーを取り替えないだとか、髪が長いからいちばんシャンプー使うくせに、ボトルが空になるまで何も言わないとか。
朝、仕事いく前に急いで風呂入って、シャンプーのボトルを押したら「すかすかっ!」ってなった嫁の気持ちがわかるか?お?( ゚д゚)

「言えばやるんだからいいじゃん」と思う人もいるかもしれませんが、まあ、そりゃ言ってもやらない人よりは良いのは間違いないんですが、毎回指摘するのもね、結構体力使うのよね。

だからね、そんな人だから。
嫁はたまーに思うわけです。
「( ゚д゚)私、この人とふたり暮らししたら、ストレスで胃に穴があくのでは?」と。


と、まあ。そんなことを考えてたある日。
本当にいきなり、ふたり暮らしをする機会が訪れたのですよ。

母が入院したからなんですけど。

心膜炎、という心臓の風邪みたいな病気(って先生は言ってた)で、救急車で運ばれまして。
あ、おかげさまでもう元気に退院しておりますので、ご心配なく。

母が入院中の約2週間。
私と旦那は、突然ふたり暮らしをしなくてはならなくなってしまったのです。

最初のうちは大変でしたね。
私は母が心配で気が気じゃないですし、眠れないし飯食えないし。
でも旦那も私も仕事があるので、毎日フラフラになりながら仕事に行きつつ。
帰ってきて飯作って、休みの日は平日に出来ない家事を全部やって、時間が空けば母の見舞いにいったりして。

普段、毎日一緒にいると忘れちゃうけど、ホント、これまでどれくらい母に頼っていたか思い知らされました。

そんな、毎日いっぱいいっぱいの日々の中で、それでも、私が折れずにいられたのは、やっぱり、旦那がいたからでした。

気が利かないだのけちょんけちょんに言いましたけど、意外とふたりのときはしっかりするんですよ。

私が出来ない部分とかは言わなくてもやってくれましたし、なにより、出来ないところ、足りないところを責めるでもなく、”なにも言わないでいてくれる”っていうのは、本当に気が楽でしたね。

私も繁忙期だったので、疲れすぎてご飯作れなくて毎日出来合いのお惣菜になっても文句言わないですし、私が昼ごはん食べる気力がなくて旦那のお弁当を作れなくても、自分でどうにかして、ついでに勤務中の忙しいなかわざわざ家に戻ってきて、私にお昼食べさせてくれたりとか。(私ひとりだと絶対食べないから)

買い物もしてきてくれるし、休みの日はふたりで洗濯したり、お掃除したり。(母が入院中はふたりとも、休みを合わせていたので)
今まで出来なかったことを、ふたりでするのは新鮮で楽しかったです。

母が戻ってくるまでの2週間。
旦那に対する意識が変わりました。
ああ、意外と頼りになるじゃん、って。
言っちゃ悪いけど「ちゃんと出来る」んじゃん、って。

母に対しても、旦那に対しても。
ありがたみを感じる2週間でした。


これで終われば良い話、なんですけど。
そうは問屋が下さないのが旦那。
母が退院して、もとの生活が戻ってくると、結局旦那も、もとに戻りました。

「( ゚д゚)今までのシャキシャキした旦那はどこへ……?」というレベルで、再び「(´・ω・`)」こんな顔の旦那に元通り。

気は利かないし、掃除も洗濯も人任せだし、言えばやるけど、言わなければいつまでもやらない旦那。

それでも、すこーーしだけ。
私が「( ゚д゚)りこん!!」する回数が、前よりも減りましたとさ。

もしもサポートをいただけたら。 旦那(´・ω・`)のおかず🍖が1品増えるか、母(。・ω・。)のおやつ🍫がひとつ増えるか、嫁( ゚д゚)のプリン🍮が冷蔵庫に1個増えます。たぶん。