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おすすめの書籍「出雲大社」|第82代出雲国造 千家尊統(著)

私は全国の様々な神社に参拝して歩くのが趣味のようなところがあります。

その中で好きな神社は多々あるのですが、どうしてもどれか1つに絞れと言われたならば、出雲大社を挙げます。

出雲大社といえば、世間一般には「縁結び」の神様として広く知られていますが、その一言で片付けてしまうにはもったいないくらい、長くて深い歴史があります。

そんな出雲大社に関して記した書籍は多々ありますが、今回はその中でも特に感銘を受けた書籍をご紹介します。

今回ご紹介したい書籍は、第82代の出雲国造である「千家尊統(たかむね)」氏が生前に出版した、「出雲大社」という書籍です。

その名の通り、出雲大社について書き記した書籍なのですが、実際に出雲国造であった人物が出雲大社について書き残した書籍というのは大変に貴重なものだと思います。

また内容の方もさすがに説得力があり、非常に興味深くて読みごたえも十分です。

80代以上も受け継がれている、出雲大社の祭祀の称号が「出雲国造」

書籍の内容についてご紹介する前に、出雲国造という響きに馴染みのない方のために、少しだけ出雲国造についてご紹介します。

出雲国造とは、2018年現在で84代に渡って受け継がれている、出雲大社の祭祀の称号です。

ちなみに初代は、日本神話にも登場する神様でもあり、「天照大神」の第二子でもある「天穂日命」ですから、非常に長い歴史と伝統がありますね・・・

出雲国造(いずものくにのみやつこ、いずもこくそう)は、出雲国(現在の島根県東部地方)を上古に支配した国造。その氏族の長が代々出雲大社の祭祀と出雲国造の称号を受け継いだ。

『先代旧事本紀』の巻10『国造本紀』によれば、第10代崇神天皇のとき、天穂日命(あめのほひのみこと)の11世の孫である宇賀都久怒(うかつくぬ)を国造に定めたとある。『古事記』によれば、无邪志国造・上菟上国造・下菟上国造・伊自牟国造・遠江国造も天穂日命の子神・建比良鳥命(たけひらとりのみこと)を同祖とする。

祭祀継承は、『古事記』・『日本書紀』と『出雲国風土記』、千家家が伝える系譜書『出雲国造伝統略』に記されている。

引用:ウィキペディア

出雲大社/千家 尊統(著)について

詳しい書籍の内容については、ぜひ実際に購入して読んでいただきたいのですが、ここでは私の中で特に印象に残っている内容について、少々ご紹介していきたいと思います。

第82代の出雲国造である「千家尊統(たかむね)」氏が執筆した書籍である事もあり、「出雲大社」についてより深く知ることのできる充実した内容となっています。

出雲国造の重圧感と緊張感

書籍のはしがきでは、出雲国造としての在職四十余年に渡る重圧感と緊張感について触れられています。

出雲国造の歴史と伝統を知り、その重みを知りつつ日々のつとめに向き合っていくのは、在職中はとうとう最後まで変わる事のない、重圧感と緊張感とのたたかいでもあったようです。

八岐の大蛇(やまたのおろち)とスサノオノミコト

「八岐の大蛇」や、その八岐の大蛇を退治した「スサノオノミコト」は、日本神話や出雲の地を語る上で非常に有名かつ重要な存在です。

書籍の中では、

「八岐の大蛇」とは何を指しているのか?

「スサノオノミコト」は何を退治したのか?

についても触れられています。

やはり詳細についてはぜひ書籍を読んでいただければと思いますが、「なるほど・・・」と思わず納得せずにはいられないような、説得力のある内容です。

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大国主神とスサノオノミコトの関係

出雲大社の御祭神といえば「大国主神」ですが、この「大国主神」は、「スサノオノミコト」の御子神であるとも、何世代かはさんでいるとも伝えられています。

諸説入り乱れるこの点についても書籍の中で触れられており、非常に興味深い解釈が記されています。

出雲大社の御神体

出雲大社の御神体は何なのか?

という点については私も非常に興味があるのですが、その点についても書籍の中で触れられています。

が、この点についてはどうもハッキリしないというか、私としては正直ちょっと物足りない内容だったかもしれないです。

様々な諸説、伝説が入り乱れる出雲大社の御神体ですが、出雲国造をもってしてでもこの点はあまり追求してはならない部分なのかもしれませんね・・・

まとめ

今回は、第82代の出雲国造である「千家尊統(たかむね)」氏が生前に出版した、「出雲大社」という書籍についてご紹介してきました。

この本を読むと、より深く「出雲大社」の事を知ることができるのは間違いありませんので、ご興味のある方はぜひ読んでいただきたいです。


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