M#2 TMN「WILD HEAVEN」
音楽系の記事2つめ。
TMNの「WILD HEAVEN」です。
前回の「一途な恋」に続き、TMNです。
TMだけを書いていくつもりではないのですが、連続となりました。
上の記事で書いたとおり、
私はTMを1993年「一途な恋」で知ります。もうTMN終了直前だったわけです。
で、1994年に終了宣言となるわけですが
同じ塾に通ってた同級生から一本のビデオを借りました。
それが「EXPO ARENA FINAL」でした。
当時は全くわかっていなかったのですが「GROOVE GEAR」に入っていたものだったそうで
その価値をあまりわかっていない私は軽い気持ちで借りました。
(あとから値段を聞いて、少年だった私は驚いたものです……)
その中のアンコールとして演奏されていたのが「WILD HEAVEN」でした。
薄暗いステージに小室哲哉が一人立ち、ショルダーキーボードでイントロを弾きはじめる。
どこか幻想的な雰囲気の中、突如曲調が変わりハードロックテイストとなる。
この時点で既に私はかなり驚いてしまったのですが、歌が始まる直前にはショルキーを叩きつけて破壊しはじめる。
な、なにが起きてるんだ!?
と驚く私。
ショルキーを客席へ投げ入れると、小室は華奢な身体でステージへと走り戻っていく。
ステージ上では笑うウツと木根が待っていた。
そして小室がブースにつくとやっと「WILD HEAVEN」が始まる。
かっこいいウツの歌が終わり、最後にはシンセを静かに弾く小室の足元にウツが座り「Just Wild Heaven You and I live」と優しく歌う……
これが私の初めて聴いた「WILD HEAVEN」だった。
これを期待して、別の同級生からシングル「WILD HEAVEN」を借りた。
あのライブビデオの圧巻をまた味わいたく、いまは懐かしき8cmCDを再生する……。
あれ……?
ハードロックな部分など全くなかった。
最後にシンセの足元で歌うウツの優しい歌はなかった。
なんともさっぱり終わってしまった。
あれ、これが「WILD HEAVEN」なの……?
拍子抜けしたまま2曲目の「Dreams of Christmas'91」を聴いた。
そのときの季節は夏だというのにw
「…………」
なんだか納得できなかった私は「TMN BLACK」を購入。
しかし、ここでも流れてくるのはシングルバージョンの「WILD HEAVEN」だった。
『リミックスアルバムってあるよね」
当時はaccessがやるものだと思っていたリミックス、TMもそれをまとめたアルバムがあると聴き
「Classix」に手を出してみた。
きっと私がライブビデオで観たのはリミックスバージョンだったんだ!
収録されているバージョン名は「extended hard core mix」。
おお、なんかハードロックっぽいぞ。
間違いない、これが私がビデオで観た「WILD HEAVEN」だ!
勝手にそう決めつけた私は期待を胸に「Classix」を流した。
あれ……
やっぱ違うぞ、これ……。
シンセとサンプリングボイス(?)が無限のようにループしていて
たしかにシングルとは異なるし、ハードな楽曲にはなっていた。
が、これはビデオで観たのとは違うぞ……。
(ライブ自体がClassix発売より前の出来事だと当時の私は知らなかった)
こうしてあのとき借りたライブバージョンに出会えぬまま
やがて21世紀となり、DVDとなったこのライブを再生することで
約10年越しにショルキーを破壊する小室哲哉にまた出会えたのである。
少年の頃に衝撃を受けたあの感覚は戻ってくることはなかったが
「ああ、これだよ、これ」と感慨深く、なんだかしんみりしながら私はDVDを観た……。
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