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消えてなくなる前に

この世にどうでもいい人間なんて一人もいない
でもたまにどうしようもなく
自分含め全てがどうでも良くなる時がある

全て消えてしまえばいいのに




私が美容師を辞めた本当の理由

大好きだったはずの
この仕事が大嫌いになる前に辞めた

今年の4月で6年目になっていた

この6年間本当にいろんなことがありすぎていた

でもしんどいなりに楽しかった、
はずだった


”一緒に頑張ろう”
そう言ってくれた先輩上司が皆とんとん拍子に抜け
気が付けば上司と私だけの二人体制になっていた
人間不信になりかけていた

そんな中出ることになった2年前のヘアショー
オーディションの時から既に抜け殻状態になりつつあったのに
オーディションに受かって
ヘアショーに出ることになった時
本当は辞退したい気持ちだった

それでもこんな機会滅多にないし
一度は出てみたかったから気を奮い立たせた

始まってみれば
同世代の仲間達とひとつの目標に向けて
深夜まで何かに没頭することがなにより本当に楽しかった


朝掃除から始まり夜は締めまで一人でして
その後ヘアショーの準備
正直、若いからできたであろう仕事量

達成感は異常な物だった



それから5年間一人も後輩がいなかった私に
ようやく教える立場になる時が来た

ただし親世代の

なんて困難な

元々言葉で伝えるのが苦手な私
さらに教えるなんて苦手中の苦手
そして歳上
それでも必死に試行錯誤しながら教えていたのにも関わらず

ああだのこうだの
はっきり言ってプライド高すぎ

その後も一人女性が増えた
これまた親世代

皆がそれぞれ不満を
私に吐き出し
表面はいい顔をする

(これ以上は言わないでおく)


いい大人が


もう全て疲れ果てていた




でも誰に話すわけでもなく
聞いてほしいわけではなかった


いや、本当は誰かに聞いて欲しかったのかもしれない


でも
親には心配かけたくない
友達にもどこから話せばいいか、長くなってしまうし
せっかく友達との楽しい時間なのに暗い話はしたくなかった


だから誰にも言えなかった
言い出せなかった

(一部の人には話せたこともあるが)


そんな時に絵をひたすら描いた
絵を描くことで忘れられた

それがある日
絵すらも描けなくなった



ただひたすら日々を過ごすだけ

真っ暗な深海をぷかぷかと浮いてるだけのクラゲのように


帰り道の自転車で
何度も車道に出てやろうかと考えた

コップいっぱい溢れそうな水が蒸発する前に
自分が先に蒸発したくて仕方なかった


よく持ち堪えたなと思う


それからまた逃げるように
休日は家にこもって絵を描き続けた

そして2年ほど考えた結果
ついに決断をした

一人で生きていくことを




誰にも話せなかった私から言いたいことは

同じように一人で抱えている人がいれば
何か力になりたいということ

正直ここまで言っておいて
誰かに頼れなんて私が言えたことじゃないし
どうしようもないくらいに抱え込む気持ちもわかる

だからせめてもの気持ちで

親しい人ストーリーに載せるでも
何か美味しいものを食べるでも
何か楽しいと思えることをするでも
もちろん誰かに話を聞いてもらうだけでも
とにかく逃げ道は作った方がいい

誰かに聞いてもらいたいけど話せないなら
手紙でもいい
私はうまく伝えられる自信がない時はいつも手紙を書く

話すときに
”とりあえず聞いてほしいだけなんだけどね”
これを添えるだけでも全然違う


あと、私が今回の決断をしたことで
誰かの”動き出すきっかけ”になればいいなと思っている


SNSってみんなキラキラしてるし
そこしか載せないやん?
だから見たくない時なんてしょっちゅう
自分が惨めに思えて


そんな時は見なくていい


親しい人ストーリーに辛いって気持ちを載せれてるうちはまだ大丈夫

何も載せなくなった
反応もなくなった
連絡も返ってこなくなった時は
本気のSOS

私の場合はね

でも私と同じ気持ちの人も
少なからずいるはず


だからどうか自分のことは自分が一番大切にしてほしい




なんやかんや言ってるけど
この6年の経験があったおかげで
私はとんでもなく成長できたと思ってるし
強くなれた、強くさせてくれた



今こうして文字に起こして
振り返ってようやく今までのを吐き出すかのように
詰まっていた栓が抜けたように
ようやく涙を流せた







今また
どうでもいい時期来てしまっているから
消えて無くなる前に
同じ気持ちの人を一人でも救えるように
残しておく

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