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太陽の下で

子どもの目に関する本を読んだ。
今、世界中で近視が激増しているらしい。
特に子ども達の目が近視の危険性に曝されている、
という実態について書かれていた。
 
眼球は体の成長と共に大きくなり
20~25歳前後で成長が止まるのだが、
屋内で近くを見る作業が増えていることで
眼球の長さ(角膜から網膜までの眼球の奥行)が
小学生で既に大人の平均24mmを
超えてしまう子どももいるという。
 
世界各国で子ども達の目を守ろうと
危機感を持って対策に乗り出し、
成果を上げ始めているのだそう。
屋外での2時間以上の活動が近視を抑制するのに有効
というデータが出て、台湾の学校では
可能な授業は屋外ですることになったそうだ。
校庭の片隅に維持された雑木林で
理科の授業を受ける子どもの様子が掲載されていた。
オーストラリアでも理科の授業やランチは屋外なのだという。
 
一度伸びてしまった眼球は元には戻らない。
強度の近視になると場合によっては
失明に至ることがあるなど
合併症の危険性も明らかになってきているそうだ。
 
屋内で本を読んだり、ゲームをしたりするのもいいが
成長中の子ども達にとって
屋外での活動は必要不可欠なのだ。
きっと恐らく、目だけでなく身体全体、
そして心にとっても。
 
【近視の進行を抑えるために出来ること】
・屋外で積極的に活動する 
(1000ルクス以上の光を2時間以上浴びる
(木陰でも十分な明るさがある))
・目から30cm以内の距離での作業(近業)は
1日合計2時間以下とする。
・連続した近業は20分以内とし、
20分経ったら20フィート(6m)先を20秒見る。
・効果が認められている治療を選択する。
 
近視に気付かれていな子どももいるので、
まずは疑って眼科を受診することも提案されていた。
更に、子どもの意識が大事なので
何故それをするのか説明して納得してもらうこと
の重要性も指摘されていた。

 『子どもの目が危ない 「超近視時代」に視力をどう守るか』
 大石寛人著 NHK出版新書

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