ふらふらぶんぶん

亀は甲羅を干す、人は布団を干す。
太陽がさんさんと照る天気の良い日は生きとし生けるものが何かを干したがる。

いや、生きとし生けるものは言い過ぎたかもしれない。
蛇はしないでしょ？するの？どうなの。
湿気を愛する生き物もいる。カエルとか、コウモリとか。生きとし生けるもの全てが天気が良いからといって喜んでるとは限らないもんな。ましてや何かを干すなんて、言い過ぎにも程があるぞ。
良くないな。思い込みだわ。人間中心の思考はほんと良くない。
良くないぞ。わたしよ。
そんな事を、蒸しパンを食べながら考えていた。

そして気付いた。私は蒸しパンが好きだという事に。
スーパーのパンコーナに行くと、必ず蒸しパンを探してる。
蒸しパンの何がいいって、噛まなくていいところ。
疲れてる時は、何もしたくない。食べ物を噛みたくもないほど何もかもが面倒臭いと思ってしまう。

良くないな。良くない。いくら疲れてるからといって食べ物を噛む行為まで面倒臭いと思ってしまうのは良くない。怠けてる。
それに蒸しパンが、いくら柔らかいといっても噛まない訳にはいかないからな。蒸しパンの好きなところが噛まなくていいところ。という理由は、あまりにもひどいな。もっとあるはず。
良くないぞ。わたしよ。
そんな事を、腫れた顔を鏡で見ながら考えてた。

よく晴れた気持ちのよい天気だったから外にでてふらふらと花見して亀をみて帰ってきて蒸しパンを食べた。次の日やっぱり顔が腫れた。

晴れた日は　お外ふらふら　顔腫れる

結局何が言いたいかなんてわたしも分からない。
良くないぞ。わたしよ。
いや、別にいいか。

ふらふらぶんぶん

2022.4.6
喜喜かいばしら
ぶんぶん