七福神日誌17

十時起床。
今日は休日。
どうも週休一日制でシフトを組まれているらしいが、ほぼ婿入りも同然の結婚で義父母の家に住ませてもらい、無職の身を義父の会社に拾ってもらった恩もあって、文句はいえない。
昼まで鴨川つばめの『マカロニほうれん荘』を読む。
十二時に妻とマウリオラへ行ってカレーを食べる。
デザートのパフェを服にこぼし、どういう洗い方をしたのか、化粧室で水浸しになって戻ってきた妻に自転車を借りて、午後は一人でサイクリングに出かける。
御前浜公園まで行って砂浜を歩き回り、近くのコミュニティセンターに入って一階のソファーで涼んでいると、受付の方に初めての利用ですかと聞かれて、はいと答える。
利用の手続きを促され、いわれるがまま受付で書類に記入して何百円か支払う。
気がつくと小さな会議室のような部屋を借りていて、これから一時間そこをどのように使ってもよいとのこと。
することもなく、コーラを買ってその部屋の椅子に座っていると、隣から壁越しに三味線や笛の音が聞こえてくる。
詰まっては止まり、何度も同じ曲を繰り返す。
これはなんという曲だったかと考えていると、やがて音楽が笑い声に変わり、また来週、じゃあまた来週といいあって、わらわらと去って行く足音。
コーラを飲み干して俺も退室する。
また自転車を走らせる。
今津駅付近の高架下に蝸牛という古本屋を見つけて入り、井伏鱒二の『駅前旅館』と尾崎一雄のエッセイを一冊買う。
十八時頃、町に戻って妻とスパゲッティの店に行く。
明太子スパゲッティを食べる。妻はからすみのスパゲッティ。
ビールも注文し、酔って帰る。
風呂に入って、また『マカロニほうれん荘』を読む。

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