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【体外受精】受精にかんして
前回までは採卵に関して書かせていただきました。今回は受精に関して書い行きたいと思います。よろしくお願いいたします
受精
受精とは卵子と精子が出会うこと。と言われていますが。実際には出会ったら全てが受精できるわけはありません。非常に多くの工程を踏んで受精します。
簡単な受精の流れ
精子が卵子の周りの卵丘細胞を進んで精子の透明帯にたどり着く。
透明帯を通過して卵子と精子が接着。その後に精子が卵子内に取り込まれる。
卵子が第二極体を放出する
卵子由来の核(雌性前核)と精子由来の核(雄性前核)を形成
卵子由来の核と精子由来の核が融合する。
体細胞分裂が開始され、受精卵が分割をする
というような流れで進行していきます。ほかにもいろいろな変化も起きています。
培養士が受精の確認を行うのは「4」の間の時間の前核が出現する時期の観察を行い、受精したかの判定を行います。
体外受精の受精プラン
今回は以下の2個の方法を紹介したいと思います。
詳しい内容は後日書きたいと思います。
体外受精;媒精;ふりかけ法
顕微授精
体外受精;媒精;ふりかけ法(conventional IVF:c-IVF)
卵子と精子を一緒に培養する方法です。より自然妊娠に近い形での施術となります。通常は体外受精が適応となります。
上の受精の流れですと1~6の段階を経ることになります。
メリット
より自然に近い形で受精卵を得ることができる。
卵子へのストレスが少ないことが期待できる。
費用が顕微授精よりも低い金額で行える。
デメリット
受精障害の場合、正常受精が得られない、正常受精が少ない場合がある。
受精率が顕微授精より低い傾向がある。
生体内と比較すると異常受精が増える可能性がある。
精子が少ないと体外受精はできないこともある。しかし、男性不妊であっても必ずしも体外受精ができないわけではありません。
顕微授精(Intracytoplasmic sperm injection:ICSI)
特殊な針を用いて精子を卵子の中に直接注入する方法です。精子が少なくても受精のすることができる施術となります。男性不妊の方や体外受精での受精率が悪い方が対象になります。
上の受精の流れですと、卵丘細胞を進んだり透明帯のを通過するステップを飛ばして直接卵子内に精子を入れることになります。
メリット
体外授精よりも受精率が高い
受精障害でも受精卵を得ることができる可能性がある。
精子が少なくても受精卵を得ることができる。
デメリット
費用が高い
人為的な精子の選択となる
物理的なダメージにより卵子がダメージを負うことがある。
顕微授精でも受精障害はおこる
どのような方法で受精を行うかの最終決定は採卵当日にとれた卵子や処理後の精子の状態も見て決めていくことになると思います。
終わりに
受精方法の選択はかなり重要な選択になります。
少しでも皆様のお役に立てれたら幸いです。
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