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気仙沼バルの中の人に聞く(1)

気仙沼バルは2013年から「食でつながる 街がつながる 笑顔がつながる」をテーマに宮城県気仙沼市で開催されているイベントです。バルのチケットを購入することで、バル参加店舗の提供する自慢の一品とワンドリンクのセットや物販商品を楽しめます。
そんな気仙沼バルは今回で10回目の節目を迎えます(開催期間:2023年7月7日から9日まで(3日間))。「気仙沼バルの中の人に聞く」をモットーにバルに関わる人たちにお話を伺います。初回は川居宗則さん(経営デザインコンサルティングオフィス 代表、中小企業診断士)に伺いました。

川居宗則さん


気仙沼バルはどのようなきっかけで始まったのでしょうか。

 私と小野寺亮子さん(株式会社気仙沼波止場 代表取締役)が発起人となり始めました。2012年の当時、異業種交流会をきっかけに交流のあった企業内診断士(中小企業診断士の資格を保有しながら、会社に勤める診断士)向けに気仙沼視察ツアーの説明会を都内で開催しました。説明会で気仙沼の被災状況を知ってもらい、その後2012年9月に実際に気仙沼を視察しました。

 バルは、その視察の際に受け入れていただいた3つの仮設商店街への恩返しです。視察をさせていただいたので、「我々も何かできることをやりたい。できることから始めましょう。」というスタンスでした。当時、我々からは3つの提案をしており、そのうちの1つがバルでした。バルで3つの仮設商店街の賑わいに何か役に立てればということです。

バルの初回開催に向けた準備はどのような雰囲気で始まりましたか。

 「本当にできるのか?」と手探りでした。時間もない、お金もない、ノウハウもない。周りからは「バルって何ですか?」と言われるような状況でした。

 それでも、企業内診断士約30人がホームページを立ち上げたり、バルマップを制作したり、他にも集客活動やアンケート調査、会計といった役割を分担することで、バルの仕組みができました。バル当日(2013年4月20日)には約450人のお客様に来ていただき、無事成功することができました。この時に、これだったら今後も続けられるだろうと思いました。

これまでバルへ継続して関わってきたモチベーションは何でしょうか。

 バルが始まって1年後に仮設商店街で座談会を開催したのですが、この際に商店街の方からの言葉がモチベーションになっています。それは、「いつも前を見続け、やる・やらないではなく、やるしかない。失敗したらどうしようなどと考えている時間はありませんでした。」という言葉です。

 私は、例え失敗しても別にそれは後で考えればいいじゃないかと、いつも思っています。10回目のバルに至るまでの間に、私自身が名古屋に転勤になるなどいろいろなことが起きたりもしましたが、その中にあってこの言葉が気仙沼バルの活動を続けていこうというモチベーションになっています。

これまでの気仙沼バルで印象に残っていることは何でしょうか。

 思い出に残っているのは初回のバルです。手探りの中での開催ということもありましたが、開催当日の夕方から雪が降ってきて、雪の中でチケットを販売したりするなど大変な思いをしました。その最後に、商店街のスタッフの方々と一緒にバルの打ち上げをしたことが一番の思い出です。もちろん、バルの打ち上げは毎回思い出に残っていますが、初回は特に思い出に残っています。


次回は、小野寺由美子さん(山長 小野寺商店)にお話を伺います。

気仙沼バル特設ページ https://kesennuma-kanko.jp/kesennumabar2023/


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