認めたらヤバい ひとまず否定で乗り切った夫の判断【離婚前夜・達也編1】
急いで、スマホをピックアップした夫・達也は、昨日のことを思い出していた。
学生時代の友人2人と久々に会い、酒を飲んだ。
3人とも結婚している。
酔った勢いで、ハメを外そうということになった。
就職直後に3人で行った夜の店に、再び行くことにした。
自分が調べて、電話をかけた。
束の間の休息だった。
働きながらも、子育てに協力的だ。
たまに、遊んで何が悪い。
でも、昨日は焦った。
酔いも残っていたせいか、フラフラとして、スマホを置いて家を出てしまった。
もしかして、妻に見られてないよな。
すぐに、夜の店の番号を消した。
その夜、子どもが寝た後、妻がやってきた。
「スマホ、見ちゃった。夜の店に電話していたよね」
やはり、見られていた。
ここで、よくあるパターンは、「なんで、スマホを見るんだよ。ひどい」と逆切れすること。
でも、ここはひとまず、否定しておこう。
「友達とノリで電話しただけだよ」
妻は悲しんでいるのか、怒っているのか、切ない顔をして、じっと自分の顔を見ている。
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