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外語祭運営について考える

外語祭。いわずと知れた東京外国語大学の学祭である。料理店や語劇など、各言語の専攻生たちが出し物をし、また部活やサークルの成果を発表する場でもあると認識している。その盛り上がりは学生の数に対して目を見張るものがある。私自身、料理店や語劇を通じて色々良い体験もできたし、そこで生まれたつながりもある。 一方でこの行事は毎年、過剰な負担を学生に強いているという批判もある。特に小語科の場合、料理店で5日間の間働きとおしという現状がある。その結果体調を崩したり、その後の勉学に支障が出たり

    • 不平等で得をしたからこそ、不平等を撲滅したいというおはなし

       ちょうど1年前くらいに別垢で書いたもので、今見ると少し傲慢だなと思うところもないではないですが、とりあえず大筋でこんなことを思っているのは変わらないのでそのまま載せておきます(2024/3/11追記)  僕はかなり恵まれた家庭に生まれたと思っている。趣味や嗜好、教育に理解のある親、裕福ではないにしてもまず今日問題なく暮らしていけるだけの太さの実家、これまでの人生で出会ったよい友人や尊敬すべき人々。彼らのおかげで僕は自分のやりたいことを見つけ、またそこに向かって日々楽しく生

      • 原典主義の危うさ

         僕はよく、いわゆる「古典」や「原典」、「名著」といったものを読もうとする。岩波文庫に入っている類の本である。そういう文献は読み切れることもあるし、読み切れないときもある。  その原因はなんだろう、と考えたときにやはり小学生の頃に母と挑戦した新旧約聖書の通読があるように思われる。通読といっても母が毎晩一章ずつ音読し、私としては布団に寝転がってただそれを聞いているだけではあったのだけれど。ともかく休みもはさみながら、とうとう中学生に上がるまでには創世記からヨハネの黙示録まで、(

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