自宅でプロレベルの音楽制作ができるようになるには①概要【制作編】
こんにちは。今回は、自宅で、DIYで、ノートパソコンやPCを用いて、どのようにすればプロレベルの音源を作っていけるようになるのか、ということについてです。ぜひご一読下さい。忖度なしです。
①プロレベル、すなわち音源のクオリティの高さとは、何か考察してみる
プロレベル、すなわち音源のクオリティの高さとは、一体何をもって測られるのでしょうか。
端的に申しますと、それは主に、❶音楽のダイナミクス(音の緩急、フレーズの緩急)と、❷周波数帯の接着具合で測られるのではないでしょうか。
それに加えて、昨今ではラウドネス規制がありますので、その❸ラウドネス規制の中でも、音が大きく聞こえるかどうか、という指標も存在しています。
ちなみにですが、日本のPops音源のうち、新進気鋭では無いアーティストほど、❸が特に弱い傾向にあります。(YoutubeやSpotifyなどをご確認下さい。)
簡単にまとめると、音楽性があって、MIXがいい感じで、同じプラットフォームでも洋楽やKpopなどに音量負けしていない、ということですね。
一つずつ、まずは詳しくご説明いたします。
①-❶音楽のダイナミクスへの理解について【作編曲】
いきなりですが、これは、センスや才能の側面がどうしても強くなってしまいます。
音楽の緩急を、どこまで繊細に感覚的に捉え、コントロールするのか、というのは、幼少期から音楽を習い、培ってきたもの、あるいは音楽を膨大な量を聴き、それが苦ではなく、楽しんできたもの、あるいは感動を多く経験してきたもの、などに依存している、というのが一つの例です。
とはいっても、センスは磨くことができます。重複しますが、楽器を本格的に習う、音楽を膨大な量を聴く、感動できる鑑賞物を観て、心から何度も感動する、まずはこれらが大切です。自分の中の物差しを、レベルアップしていきましょう。いきなりふわっとしてしまいました。すみません。
ダイナミクスを理解するという必要があると知り、どういうことかがわかり、どのようにして扱うかできるようになり、そして周りの人に自分が出来るということを知ってもらう、というとても長々しい行程になりますが、ここは努力しなくてはいけない部分でもありますね、、、
①-❷、❸周波数帯の接着具合(ダイナミクスも含む)【MIX】
とはいっても、昨今は作曲ツール、編曲ツール、サンプル音源、などありふれています。なので、より個性で勝負しやすくなっている環境とも言えると思います。今この記事を読んでいらっしゃる方は、なんとなく音楽制作はできる、と言う方もいらっしゃるのでは無いでしょうか??
その次が、MIXですよね。MIXはとても難しいです。僕も自分なりにMIXを本当の意味で調整できるようになったなと思えるようになるまで、10年かかりました。
Mixをするとはつまり、鉛筆でしか描けなかった絵を、4Kの映像にして映し出すことができるようになる、ということに匹敵していると思っています。
現在、本当に色々な情報が溢れています。How to動画、How toの本、などですね。素晴らしいものもたくさんありますので、結局のところはご自身でトライ&エラーを繰り返していただくしかありませんが、より効率よく行っていけるようになるポイントをいくつか今回はご紹介したいと思います。詳しくは別記事で掘り下げていきます。
・音源は買う
まず初めに絶対に避けられないこととして、音源は必要です。クオリティの高い音源、各種ありますので、作りたいジャンル、必要な楽器から、考えていきましょう。良い音源は、MIXを簡単にします。参考までにおすすめの音源をリンクしておきます。
・鍵盤
・シンセサイザー
・ドラム、その他サンプル音源
・Compressorは、音のテンションを整えるものである。
その音が、どのくらいのエネルギーを持った音か、を判断しなくてはいけません。ドラムの音と、ベースの音、演奏者は、どちらも同じテンションで演奏していそうですか、、??
また、音量を整える、という認識だけではなく、音の密度を整える、という考え方も役立ちます。スピーカーではよく聴こえるのに、イヤホンではうまく聞こえないのは、これが原因かもしれません。
もし、これから音源制作を始めたいと考えられている方がいらっしゃいましたら、まずは、コンプレッサーを制するものがMIXを制する、ということを覚えておいて頂きたいです。
・モニター環境をどのようにして整えるのか、真剣に考える
先の課題にも繋がりますが、モニター環境は本当に大変ですが、大切です。イヤホンで聴けばいいのに、スマホのスピーカーで聴くと違う、ヘッドホンで聴くといいのに、Dropboxで聞いてみると違う、といったこのDTMerからすると七不思議に入りそうな現象ですが、必ず糸口はあります。
一つは適正にコンプレッションされていない事、もう一つは、モニターの精度の問題、が挙げられます。音があまり出せない環境だとしても、Mix用のヘッドホン、観賞用のイヤホンとスマホスピーカー、まずは3つから、それぞれ確認するようにしましょう。
余談ですが、Tonal balance control、sonnerworksなどといった、モニターを助けてくれるプラグインも重宝しますね。
また、ヘッドホンにも密閉型と開放型、という違いがあることで、定位感の聞こえ方にも違いが出ます。
重要なのは、定位感(左右の広がりと前後感)、周波数帯、音量感、この3つの軸で、音声データを計れるように環境を整える必要がある、ということです。
MIX時でのモニターヘッドホンではMDR-7506が非常にハイクオリティです。周波数帯(EQ)での判別に大変長けています。
定位感の聞き取りは、MDRに加えて、ある程度の性能があるイヤホンでも十分です。(LRに分かれている必要があるので、スマホのスピーカーは定位感の判別には不向きです)
音量感の最終チェックでは、一番よく使っている再生機器で確認しましょう。スマホスピーカーなどもいいですね。
・EQでの周波数整理
音の接着、を整えていきます。最も複雑で大切なのは、200-500Hz近辺の整理です。これに加えて、もしも録音音源を使用するのであれば(ボーカルレコーディングなど)、500-1000辺りにある部屋なりをとることも、効果的な場合が多いです。
全体的には、およそ四つの帯域に分けた時の、帯域ごとの特徴を捉え、それを整えていきましょう。
詳しくは別記事で掘り下げていきたいと思っています。
・2mixとマスタリングを別に捉える。
音楽制作を行う時、2mixとMasteringは必ず別のものとして扱いましょう。一つのプロジェクトで完結させられる場合もありますが、作業としては全くの別物です。ちなみに、マルチバンドコンプはグッとクオリティが上がりますので、ぜひ使ってみてください。Tonal balance controlでの周波数帯域の監視に加えて、ラウドネス管理も大切ですので、ラウドネスメーターを監視します。lufsは適正値、TruePeakは-1dbにしましょう。
・リファレンス音源を必ず用意する。
referenceと言われているものですが、これは参考楽曲のことです。
このアーティストのこんな曲、などですね。また、決めるだけではなく、オーディオデータを用意するようにして下さい。そうすることで初めて、必要な処理を的確に分析することが可能になる、といっても過言ではありません。
・倍音という概念がある。
倍音という単語を聞いたことがありますか?これは、生音に多く含まれている、隠し味のようなものです。(いい加減な説明ですみません。)
たとえば、マイクでとった音は平べったいのに、プロのリリースしている音源はどこか空気感があり、艶があり、いい感じに仕上がっていますよね。
これは、アナログな変化でしか生まれない、絶妙な味みたいなものです。ヴィンテージ、アナログ、このような単語が入った機材、あるいは最低でもプラグインを持ち合わせていることは、必須になってきます。
極端に例えると、デジタルカルチャーが強めな、ボカロ界隈の音は、どちらかというと平坦で、アコースティックなサウンドで構成されているプロの音源はどこか膨よかなサウンドに仕上がっている、というようなイメージです。(もちろん実際はジャンル感だけで断定できるわけではなく、曲次第です。)
②ボーカル制作、録音環境と、必要資金
ボーカルMIXや、録音環境の整え方、なども大変ですよね、、記事が長くなりそうなので、続きは次回に回したいと思います。
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