具体例のエピソード化
具体例をエピソード化する
学生には具体例をエピソード化するのが難しいらしい。
自分はどのようにして身につけたのか。
小学生の時、偉人伝を読むのが好きでたくさん読んだ。
三浦一郎の『ユーモア人生抄』を読んで学んだような気がする。
高校生の頃、同級生たちと暇があれば雑談をしていた。
テレビを見るのが好きな奴がいて、昨日見たテレビの話をしてくれる。
自分は9時前に寝て、朝の3時頃に起きる生活をしていたので、夜テレビを見る習慣がなかった。
彼がテレビで見た番組を話してくれるので、自分でも見たような気になっていた。
10年くらい後、テレビで「皆が見ていた懐かしい番組」というのを見て、自分も懐かしさを感じたが、後から実際には見ていないことに気づいた。
面白がる聞き手がいたので、彼の話がエピソード化していき、それが記憶に残ったのだ。
これもエピソードになっている。
エピソード集やゴシップ集を読むのがいいのではないか。
三浦一郎『ユーモア人生抄』はもう手に入らないだろう。
小学生の時ならともかく、高校生になって伝記を読むのは、批判的に読みすぎて、エピソードの作り方を身につけることにならないだろう。
ゴシップの効用については、丸谷才一のエッセイにあったのを確認しよう。
「バラエティー番組」では、エピソード・トークが重視されているので、そこから学べるかも知れない。
歌と踊りとコントがあるからバラエティーだと思っているので、括弧でくくっている。
学生たちの雑談が具体的でない。
時折、耳にした学生たちの雑談が具体的なエピソードになっていなかった。
「それ、どういうこと? 教えて」というと、徐々にエピソードになっていく。
つまり、家庭や教室での言語生活のあり方がかつてとは違ってきているのだ。
具体的状況を想像させる。
具体的状況を想像し、それを説明することを繰り返し行う。
「文学教材」を用いて、具体的状況を想像させる。
現代文でもよいが、古文や漢文の方が状況が分かりにくいので、想像の余地が大いにあり、具体的状況を想像させるのには使いやすい。
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