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コーヒーと銀河鉄道


第3話 川祭りと宇宙へ

繁盛しているB型事業所の雑貨喫茶店『山々裏見亭』で、謎の若者の紳士に手渡せれて、「受け取れません」と小倉染幸は拒否はしたものの、仕方無い状態で受け取ったが、紳士が立ち去ったその後は、食事を済ませてからの帰りに、同級生たちと別れてから、家の近くまでに近づいた時、郷野と小倉の二人っきりとなった。保育園から小中高も同じ郷野始域とは幼なじみで、隣町同士のご近所付き合いしていた。

始域は、「知らねぇ男からのそのカードあん時に辞め解ければよかったたい、断った癖なのによぉ」

8月31日生まれ、血液型AB型、168cmの長身と体重は80.5kgの筋骨率高い中肉中背な細身の小倉染幸は「でも、仕方無いやけん!その人は何だかお釈迦様のような優美な雰囲気しっとてて、実直に断りきれなかったばってん」と言い返した。

後日、「コメヤ珈琲店」でせっせとアルバイトや家での復習勉強に励み、カードのことを多機能性長財布のICカード用ポケットに入れぱなっしになり、すっかり忘れていた。

2019年(令和元年)のお盆の川祭りの日が向かえて起こった。

川祭りの例年の風物詩のよさこい阿波おどりや、アンブリゴナイト含有の花火大会が騒然と観光客や市民らが鵜呑みするほど美しい爆発音と色鮮やかさな花火の照明に奪われて終わった夏のこと、小倉染幸は、夜道で帰る途中にJRの駅で利用したら、無一文に近い状態で間違えてJR指定のICカードではなく、金剛石のように光る例のクリスタル製ICカードを出したのでした。

すんなりと自動改札口が「ピッ!!」となり、金額が「100京円」と表示され、JR職員が「えっ!?」と、染幸もあっけにとられてホームに待っていたら、「全銀河旅客鉄道…全銀河旅客鉄道…!!」と続けて「超快速特急、アンドロメダ銀河経由、IC1101銀河行きです」と車両ホームに響き渡る。

こつ然と現れたのは、最新鋭に特化した長蛇の車両を持つ謎の英国式の日本型蒸気機関車が走って停車していたのではないか!!

驚きびっくりぼんのすけと「あっれ!!なんですか!?この列車は!?」と小倉染幸は叫ぶ。

列車から、車掌、客室乗務員サーパーのメルサ・ディーンが出迎えた。

「いや~、地球人のお客様は何ヶ月ぶりだっただろうかね」と、透明なスピネルの体を持つ謎の車掌はボソッと言った。

メルサ・ディーンは「ムフフ、何を言ってますか車掌さん、眼の前にいるお客様には失礼ですよ、あちらにいますよ」

メルサは「こんにちは、地球人のコクラソメユキ様、私はサーパーという客室乗務員のメルサ・ディーン、こちらのレッドスピネルという体を保っている律儀な車掌さんはアカトゲ」

車掌さん「アカトゲと申します。」

「メルサ・ディーンさん、アカトゲさん、こんばんは、はじめまして小倉染幸です」と頭を下げて恥ずかしながらの小倉染幸。

JR職員「お客様と全銀河旅客鉄道の職員さん、夏まつりのお盆に女の子1人で行くなんて良くなかったい。不吉ばい。お客様を政府に無断で宇宙旅行したら、大騒ぎしますよ」

メルサ・ディーンは「JRさんや地球の全政府にも裏で容認してるじゃなかったの?時空超えてから今すぐに戻ります。まぁ、ご安心を」

メルサ「さぁ、小倉ちゃん、あなたにあげた、そのカードの紳士が寂光土に待ってますよ」

自慢げにウキウキしてる車掌さんは「安心して、小倉染幸さん!ゆったり走っても車両は超快速特急の全自動ですから、タイムトラベルモードで元の時間にお帰りさせます!JR職員さんにも怪しげに思わないでください!!」

小倉染幸は、そそくさに、『超快速特急デンランチュウ号』に乗り込んだ。

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