【10回連載小説】タケルとスミカ(7)
【それでもまだ続くスミカの6ターン目。タケルはどうなってしまうのか?】
ええ?それでも、ミクは、どうしても、タケルに告白りたいの?
困ったなあ。ええ、私?やっぱり、私がアンタの気持ちを伝えるの?タケルに?
荷が重いなあ…
ホント、止めといた方がいいよ。
まあ、確かに、私だけがいつも、タケルのそばで、一緒だからねえ。
ミクも、ユミも、学部も違うし…
まあ、いいわ、分かった。私が訊いてあげるよ、タケルに。
でもさあ、うまくいかなかったら、ごめんだよ。先に謝っとく。
アイツ、変なヤツだからさあ、ミクちゃんの良さ、分かんない可能性が高いからねえ。
美人とか、あんま、興味ない人種だし。
上手くいったらいいさ、でもね、上手くいかない場合は、絶対に私のせいじゃないからね。
そこだけ、先に言っとく。それでいい?
上手くいかなくても、私に文句言わないでよ。
ええ?じゃあ、ユミも訊いて欲しいの?
それって、おかしくない?
二人いっぺんに訊くの?
ああ、そうか。そりゃそうだよね。別々に訊くのね。
そりゃ、そうだよね。じゃないと、相当、変だよね。
じゃあね、先にミクちゃんの事、訊くね。で、後で、ユミの事も訊くから。
分かったよ、絶対に訊くから。この後、お昼ごはんの時までに、タケル、学校に来るはずだから。
今日、タケル?ああ、高校の時に痛めた肘の定期健診なの。
アイツ、最後の夏に肘痛いのに、無理して投げたからね。
ちょっと、肘、曲がってんだ。
でも、普通に生活する分には、影響ないから。
分かったよ。だから、訊くって。
お昼ごはんの時に、まずはミクちゃんの事、訊いてみるよ。
それで、明日はユミちゃんの事、それでいい?
二人とも、約束守ってよ。
上手くいかなくても、私の性にしないって。
いいよね?
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