豊哲のアニメ吟行 〜特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト〜
皆様、もうすぐ立秋が来ます。
土佐藩俳句百姓豊哲です。
去る八月四日(金)に公開された『特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト』をトーホーシネマズ高知で鑑賞してまいりました。
そこで観ながら思い付いた俳句を紹介並びにSNSでお褒めになったある一句に違和感を感じ、推敲した一句を披露する『推敲してやりたいこの一句💢』コーナーも紹介致します🙇
まずは観ながら思い付いた俳句を紹介するコーナー👏👏👏
(観ながら思い付いた俳句)
澄む秋にユーフォニアムの光かな
秀一の手にはチョークや鰯雲
校内にオーボエの音冬紅葉
マリンバの音は軽やか冬ぬくし
暖冬やパーカッションに息継ぎを
マリンバを持ち上げる声冬ぬくし
マリンバをさする指先冬ぬくし
いかがでしょうか?
「ああ、あのシーンだ」とおもっていただければ幸いです。
そして・・・
(推敲してやりたいこの一句💢)
このコーナーでは観ながら思い付いた中で違和感や間違いに気付いた一句を紹介し、推敲後の一句をお披露目します🙇
その一句とは・・・
澄む秋や空き教室にチューバの音(ね)
葉月ちゃんが頑張ってチューバを吹いている場面を一句にしました。
SNSでtsunさんという京アニ作品を愛する方からお褒めをいただいた一句です。
しかしある言葉に違和感を感じ気付いた途端、プレバトで永世名人を務めているフルーツポンチ村上さんのある一句を思い出しました。
そして自分の心の中では・・・
なんてこった。
やっちまった!
何であの言葉を入れたんだ⁉
あの言葉は不要だろ!
その言葉とは、中七にある「空き教室」でした。
教室は授業を行う場所であり、授業中にチューバなんて吹けるわけがない。
それに「空き」という言葉は説明的で不要だと気付きました。
だったら「空き教室」だと思わせる表現にすれば良いじゃないかと考えました。
ではここでフルーツポンチ村上さんのとある一句を紹介していこうと思います。
2019年9月26日に放送されたプレバトからです。
この時のお題は「運動会」でフルーツポンチ村上さんは当時、永世名人を目指すために頑張っていました。
一つでも添削があれば星を剥奪されるぐらい厳しい査定です。
しかし、私としてはとても参考になり勉強になる一句でした。
その一句とは・・・
リレーバトン空のケースにいぼむしり
(フルーツポンチ村上)
この一句の季語は『いぼむしり』でカマキリのことをいいます。
この時の結果は一つ後退で星二つから星一つに下げられた一句です。
夏井いつき先生からは「空の」はいらないとコメントされました。
バトンケースの中にいぼむしりがいるならバトンは走者が持ってリレー練習をしているはずです。
ケースの中にバトンがあるならいぼむしりはケースに入れないはず。
さらに夏井いつき先生の解説では・・・
「厳しいなんてもんじゃないですよ。普通です、これは」
「星をドブに捨てた」
と言っていました。
↓
(添削後)
リレー練習バトンケースにいぼむしり
さてここで私の一句と添削される前のフルーツポンチ村上さんの一句を比べてみましょう。
秋澄むや空き教室にチューバの音(ね)
(土佐藩俳句百姓豊哲)
リレーバトン空のケースにいぼむしり
(フルーツポンチ村上)
この二句を比べてみると私の一句の「空き」とフルーツポンチ村上さんの「空の」という表現は同じだとお気付きの方もいらっしゃると思っています。
まさしく不要な言葉を入れていました。
そして推敲後の一句がこちらになります。
(推敲後の一句)
教室にチューバの音色秋澄めり
これなら授業中ではないことが分るし、放課後に教室でチューバを吹いている葉月ちゃんの様子がありありと見えてくるはずです。
(結び)
かなり長く、熱く書いてしまいましたがいかがでしょうか。
京アニ並びに『響け!ユーフォニアム』のファンの方々には堅苦しいかもしれませんが、様々なシーンを十七音で思い出していただいた幸いです!
それではここで失礼致します🙇
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