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日本を原(たず)ねて 心の健康 ストレス解消 [正岡子規]

  4 正岡子規 (1867~1902)

NHKこころをよむ 正岡子規を語る 粟津則夫  NHK出版
 「墨汁一滴」に何回かにわたって平賀元義(1800~1865)のことが細かに論じられている。                  83ページ                            

明治25年(1892)子規、日本新聞社入社。…「日本」は陸羯南(くがかつなん1857~1907)が明治22年(1889)に創刊した新聞。
 子規は羯南の日本主義、国粋主義に強く惹かれたわけです。つまり鹿鳴館が代表するような軽薄で上っ面な西欧化というものに対して、日本というものの根幹にあるものを、もう一度摑み直したい。これが子規の心を捉えた。子規は…我々日本人の持っている思考や、感性の最も良質なものを鮮やかに定着しました。                   41ページ

抒情文芸の研究  朝下忠  風間書房
平賀元義(1800~1865)の世界
 平賀元義は、…和歌史上屈指の万葉調歌人といわれている。…元義を全国的に紹介し、その万葉和歌の文芸的価値の高さを称揚したのは、正岡子規である。子規の「墨汁一滴」の中に…記されている。   151・152ページ

元義の思想・精神と和歌
 元義の思想形成に預って力あったのは、第一に元義が早くから接した古学・国学であり、第二に武道錬成の過程に培われた武士道精神、第三に、黒住神道の宗教思想であった。…黒住教の教えは、「何程無理非道のことなりとも腹を立てず、物を苦にせず、唯、天地自然の道理にまかせ置く時は、即ち極楽世界なり。」    188ページ

 この考え無為自然、あるがままに通じるとおもわれ、子規も、元義と同じ、日本古来の生活感情をあらわしている。

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