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割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 1話
年が明け、冬の寒さが本格的になる日々が続く
高校を卒業して早二年が経とうとしている
1月には二十歳になる年の人たちが楽しみにする行事がある
久しぶりに会える人がいるから当然であろう
だがそれを喜んでいない人もいる
成人式で会いたくないやつにも会わなければいけない、その後の同窓会でお酒を飲めない
そういった理由で嫌がる人は少なからずいるだろう
だかまた違う理由で嫌がる人がいる
その人
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 2話
あれから5日後
私は梅と久保とご飯に行く約束をしている
蓮 : やっほ〜
梅 : 来たね蓮加、久保はまだだよ
蓮 : 相変わらずだねー
久保が来るまで話して待つことにした
蓮加は烏龍茶、梅はビールにした
蓮 : あー早くお酒飲みたいな〜
梅 : 成人したのにまだ飲めないのか〜
蓮 : でもあと1ヶ月の辛抱だから
蓮 : 梅の初めてのお酒は家族と飲
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 3話
〜〜〜〜〜
〇 : はっ!
〇 : はぁはぁはぁはぁ...またか...
夜中、寝静まっているとき
突然飛び起きる〇〇
未だにあの頃の記憶が夢に出てくることがある
週一回ぐらいの間隔でこれがおきる
もう一度寝に入って朝を迎える
大学に向かっている最中の〇〇
〇 : ...
蓮加と一緒に呑むことを考えている
〇〇は少しビビっている
未だにトラウマとして夢に出てくる
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 4話
時が過ぎ2月2日金曜日
17時から会う予定にはなっていても
授業があった
蓮加は休みだが〇〇は6限まであった
〇〇の学校は6限が終わるのが16時50分である
そのことを忘れて17時という約束を承諾してしまった〇〇
蓮加は迎えに来てくれる約束なので家で待っている
私は午前中は実家に帰り家族と過ごしていた
16時30分ぐらいに家に帰ってきて
メイクを直して着ていく服を出して
バック
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 5話
〇 : そういえばどこ行きたいとかあんの?
蓮 : なんかザ・居酒屋みたいなとこ行ってみたいなーって
〇 : んーじゃあどこにするかなー
大通りから少し外れた道にあるおしゃれな居酒屋に入ることにした
〇 : こんなところにおしゃれな居酒屋があること知らなかったわ
蓮 : ねー私も知らなかった
座席の個室に案内された
〇 : 最初酒なに呑むんだ?
蓮 :
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 6話
蓮 : ねぇ、まだ私のこと嫌?
〇 : ...
お互いに前を向きながら蓮加が言う
左肩の近くで話しかけてくる蓮加
蓮 : ごめんね急に。やっぱ嫌だよね
そういい俺の肩に乗せていた頭を退かそうとする
高校3年生の頃
俺は蓮加に告白をした
蓮加は良いよと返事をしてくれて付き合うことになった
俺はクラスの中でも2番目ぐらいに目立っていた
ってよく言われていた
別に学
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 7話
〇〇と付き合ってから早1週間
あれからはなにごともなく過ごしている
毎日連絡か電話もしてるし
お互い大学があるため
まだ一回だけだがデートに行った
その時も〇〇は変わらず優しくしてくれていた
でもまだ完全には癒えていないようだった
私が癒すと決めた以上なにかできればと思い
2月14日のバレンタインで
チョコをあげたいと考えている
蓮 : よろしくお願いしまーす
久 :
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 8話
突然
"泊まりにいっていい?"
と言われた
別に悪いことはないが
高校生の頃は経験しなかったことを
大学生になった今
しようと言われている
とりあえず大学が2人ともあるので
終わってから合流することになっている
蓮加が家の場所を知らないので
待ち合わせる形になっている
〇 : さむぅ〜
春になってきているとはいえ
季節はまだ冬なので外で待つのはとても辛い
〇 :
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 9話
〇 : んっ
朝の光で目を覚ます
抱きついて寝る蓮加の頭を撫でる
〇 : かわいいな笑
撫で続けていると
蓮 : ん〜
蓮加が起きた
蓮 : おはよう...
〇 : おはよう。ごめんね起こしちゃった
蓮 : ううん、大丈夫
〇 : 起きる?
蓮 : まだこうしてたい
〇 : いいよ
蓮加がもっと強く抱きしめてくる
蓮 : 〇〇もも
割れるのは一瞬でも戻るのは少しずつ 10話
蓮加と駅でわかれてからずっと考えていた
ほんとに蓮加が1人で帰って大丈夫なのか
いきなり寒さを込めた風が吹く
その風のなかに寒さ以外のものが入っていた
〇 : だめな気がする...
すぐに道を引き返し駅まで行く
蓮加の最寄り駅に着き、蓮加を探す
近くには見当たらなかった
蓮加の家の方まで走る
すると遠くに女性を囲む男3人が見える
近づくとその女性が蓮加ということに気がつ