給料から引かれてる社会保険料ってナニ?

社会保険料。
字面を見ただけで、「もう意味わかんないし難しそうな話イヤ」となる人も多いと思う。

ぶっちゃけ私も最初「何その保険?」レベルで意味わからなかったしそもそも興味すらなかった。
税理士事務所で働いていた私、仕事で通らざるを得ない道だったので、お勉強した。

給料を貰っている人なら絶対関わるものであるし、知っていて損はないと思う。
今回はそんな「社会保険料って何!?」な人の為に、ざっくりとお話をしようと思う。



社会保険料って何!?

働いている会社員の皆さん、給料明細をしっかり見たことがあるだろうか。
私もそうだったが、総支給額とか、手取り額だけ見ている人が多いと思う。

よく見てみると、[健康保険料]とか[介護保険料]とか[厚生年金保険料]とか[雇用保険料]とか引かれていると思う。
ざっくり言うと、こいつらが社会保険料といわれているものだ。

何でこんなものが給料から引かれているの?

社会保険料は病気やケガ、加齢、失業などで生活に困難が生じた際に最低限の暮らしが維持できるよう保障するために、みんな支払っているらしい。
要は「国民みんなでお金出し合ってお互い助け合いましょう」っていうことである。

ちなみにこの社会保険料、会社員の人であればほとんどの場合強制的に引かれていると思う。(たまに例外があり引かれていない企業もあったりする)


前提を知っておきたい

まず、社会保険料は5つの保険でできていることを知って頂きたい。

健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料 の3つを社会保険
雇用保険・労災保険 の2つを労働保険 と呼ぶ。

カミセンとトニセンを合わせてV6です みたいな
[社会保険]と[労働保険]という2つのグループが合わさって1つの[社会保険]という名のグループになってるというわけである。

社会保険(3種) + 労働保険(2種) = 社会保険料



自分の社会保険料ってどう決まってるの?

上の図のピンクの方の社会保険については、「給料が〇〇円の場合は社会保険料は〇〇円」とすでに決まっている下のような一覧表がある。

社会保険料の表(令和5年 埼玉県の場合)

「うわぁ…細かいのきた…」と思ったであろう。
私もこんなもの見るのは苦手である。
しっかり見たい人は、[社会保険料 表]とかネット検索すると出てくるので調べてみてほしい。


とりあえずこんな表があり、給料の額を見てこの表と照らし合わせながら
「給料が〇〇円だから健康保険料は〇〇円、介護保険は〇〇円、厚生年金は〇〇円…」というように導き出されている。

ちなみに介護保険料は40~64歳の人が負担をすることになっているので、40歳になったらその分引かれる社会保険料が若干増える。恐怖だ。

そして、この社会保険料の金額は都道府県によってそれぞれ違うのである。
さらに、こいつらの金額はちょくちょく変わることが多いので、気づいたらめっちゃ上がってるなんてこともある。
恐ろしい奴らである…


自分の雇用保険料ってどう決まってるの?

ピンクの社会保険料については先ほどの表で確認をするが、緑の方の雇用保険料はまた別の計算がある。
労災保険というのは、給料から引かれているという点では今回あまり関係ないので割愛する。

雇用保険 計算方法(令和5年)

先ほどの社会保険は金額がすでに決まっていたが、雇用保険は計算をして導き出す。

基本給、残業代、諸手当(一部除く)、賞与、通勤費などもろもろ合わせた金額に1000分の6(0.6%)、もしくは1000分の7(0.7%)を掛けたものが雇用保険料の額だ。 

※農林水産業、清酒の製造、建設業で働いている人は一般業の人より若干率が高いのでそこはご注意いただきたい。

ちなみにこの雇用保険も率を変更してくる年がある。
令和5年3月までは 1000分の5(0.5%)もしくは1000分の6(0.6%)だった率が、令和5年4月から0.1%上がった


社会保険料って毎月定額なの?

何もなければ同じ額で毎月引かれている。が、
社会保険料の一覧表の改正があったとき
自分の給料に変動があった場合変わることがある。

一覧表の改正は、3~4月とか、9~10月ごろにされることが多い。
毎年ではないが、たまに4月に変わったばっかりなのにまた9月で変わったなんて年もある。

また、給料が上がった/下がったときも変わる場合がある。


4~6月は残業するなってよく聞くけどあれって?

この3か月間の給料の平均額で、その年の秋から1年間、毎月引く社会保険料が決まる。

社会保険料は、あの細っっかい一覧表で給料が〇〇円のときは社会保険料は〇〇円と決まってしまっている。
だからこの時期残業代で稼ぎまくると、必然的に給料の平均値も上がってしまい、給料から引かれる社会保険料がぐっと上がるのである…

悲しいのが、そこで決まってしまった社会保険料で次の秋までいかなきゃいけないのだ…
金額にもよるが、その後給料が下がっても社会保険料はもう固定なので必然的に手取りが減るということが起こりうる。
恐ろしい…。


最後に

ざっくりと説明をしたがおわかりいただけただろうか。
言葉足らずな部分もあると思うが、おおまかなこととしてはこんな感じだ。

理解しているのとしていないのでは、意識も変わってくると思う。
ちょっとした知識として、ためになったら嬉しい。





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