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やっぱり私は「食」が好きー摂食障害と生きる

ーやっぱり私は食べること、「食」が好きだー
そう思わせてくれるお店に出会えた。

私は14歳の頃から摂食障害を抱えている。
現在は、日常生活には支障がないくらいに症状は落ち着いており「寛解」状態とも言えるが、やはりまだ病気特有の思考や行動の癖が抜けずにいる。

その症状のひとつが、「食べること」をずっと考えてしまうことだ。
本当にその時自分が食べたい物を食べられないと、満たされない感覚になっって(過食)スイッチが入ってしまう。
だから、朝ごはんを食べたら今度は昼ごはんは何を食べようかと、仕事中でも関係なしに真剣に考えるし、夕ごはんも然りだ。
休日にどこか出かけるとなっても、行った先での目的はほとんどが食べることで、それ以外の予定があっても、「昼ごはんはここにしよう」と決めておくなど、必ず食事がお出かけの主軸となる。

そんな自分が嫌で、出先ではなるべく食べ物以外のお店を回って、食べ物のことを考えないようにしよう、と思ったりもした。
でも、どうしても飲食店の前を通るとフラッと引き寄せられてしまう。

そんなこんなで、昨日は思いきって、気になる食べ物のお店をたくさん回る一日にしよう!と決めて家を出た。
そこで出会ったのが、「BIO−RAL(ビオラル)」だった。
スーパーマーケット「ライフ」のプライベートブランドで、
「素敵なナチュラルライフスタイルを通じて、心も体も健康で美しく豊かな毎日を過ごしてもらいたいと願うスーパーマーケット」をコンセプトに、
新業態のスーパーマーケットとして展開されている。

店内に入ってまず印象的だったのが、店内BGMが鳥のさえずりだったことだ。
スーパーのBGMというと、おなじみの「呼び込みくん」に始まり、何かとせわしないテンポの曲のイメージがある。だが、BIO−RALのBGMはそれと正反対の、心が優雅になる音源だった。一瞬、スーパーにいるということを忘れてしまいそうになるほどだった。

いつもせかせかと売り場を回って、少しでも安い商品があると嬉しくなって手を伸ばすというような私が、ここでは、鳥のさえずりに癒されながら、本当に欲しいものは何か自らの心と対話しながら陳列棚をゆっくり眺めていた。そんな時間を過ごしながら、「今、私はとても心が充実している」と感じることができた。
健康に良い食品を扱うお店を眺めているだけで、自分の体を自分で大切に扱えているような気がしてくる。「自分を大事に思う気持ち」を感じることができて、心があたたかく満たされた気持ちになった。

可愛い雑貨屋とかを見るのももちろん好きだけれど、
無理に「食」を考えないようにしなくてもいい、と思えた。
だって、やっぱり私は「食」が好きだから。

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