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9.失踪2

2回目の失踪。結局、彼は会社を退職することになり無職に逆戻り。

お義母さんに間に入っていただき、またのこのこと帰ってきた彼と話し合い。父親のいない子どもにしてしまうのは避けたく、再建の方向ですすめたいとは思っていた。けれどもなぜか、逆ギレされて交渉決裂。私は服をカバンに詰めマンションを出た。逆ギレの理由は何だったのかいまいち思い出せないけれども自分の行動を棚に上げて、なんだそりゃ?と。

都内にある実家に身を寄せることになった。

この頃家を買おうとしていて、彼が失踪した日は内装などの打ち合わせに行くことになっていた。もちろん打ち合わせはキャンセルしたけれども、ローンの審査について少々手こずっていた。その前に手付の100万は入れていて、事実がわかったらそのまま没収されてしまう危機にさらされてる状態。しかもそのお金は両親が私のために貯めていてくれたものだった。なんとか上手くごまかして返却に成功したけれども、彼はどんな気持ちで仮契約に臨んでいたのだろうかと思うと、腹がたってしかたがなかった。私の両親の気持ち、お金をドブに捨てることになることがわかっていたはずなのに。

この件だけは本当にどうにも未だに許せない。もうここまで来ると、選択はひとつしかなかった。


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