海外就活が終わって次の目標

サラリーが幾ら貰えるかが分かって夫と大喜びしている最中である。
正直ちっとも高くないが前職から(日本も含めると)考えて年収が2倍ほどアップしたと思われる。前職の収入でも日本に一時帰国できるだけの余力(自分だけだが)や高額商品の購入が可能だったのだが、それから2倍となると収入の約半分は余裕で貯金できるということになる。更に政府職だとプラベート健康保険の一部負担や学習機会の提供など、大きい会社に勤めてこなかった自分からすると初めての福利厚生なるものを得られることができるっぽく、マジかーデカい政府組織マジ最高じゃんとテンション上がりまくっている。更に良い事には政府職人間が高学歴揃いなので、低学歴だと混沌を極めがちなNZの職場環境において、変な奴と一緒に仕事をしないで済む訳で職場の人間関係もノーストレスとなり、マジ最高仕事環境ではなかろうかと思っている(まあ後にここに職場の文句を垂れ流す事になる可能性も全然あるが)。

さてオフィスで働くとなると服装が気になってくる。
そういうわけで自分のワードローブの整理を行った。
それなりにニット類はあるものの多くがオーバーサイズであるためジャケットを上に羽織ることができない。また、知人のブティックで購入したシャネル風カジュアルジャケットに合わせるインナーがない。昨日行ったブティックで試着したコットンニットが春らしくとても良かったのだが250ドルほどするので今日はビジネスクラスの論文を読みながらあのニットをどうするのかという事ばかり考えている。

自分は幼少の時分から洋服が好きでこういう感じのものという好みがハッキリしている。日本に居る時も文化服装学院の通信で洋裁を習っていたこともありJUKIの10万円ほどするミシンもわざわざNZに持って来てある。洋服はそういう訳で作れるもんだから今年の2ー3月辺りでコートや夏のトップスなどを作っていた。ニット類は特殊なミシンがいるのでなかなか縫うのが難しいため今後の課題となっている。そういう訳で自分で作れるものは作り、ニット類は購入している。

昔リリーフランキーが自分のことを着道楽と称していたことに感銘を受け、自分も豊かになったら着道楽になりたいとずっと思っていた。そうはいっても市場に自分の欲しいものがない場合が多々あり、自分で作ってまえとなった。まあ美大を出てる位の人間なのでその辺の人間よりも当然美的感覚は優れており造形に対しても鋭い視点を持っているに決まっているので服位簡単に作れるし、むしろ生地屋に行く方が服屋に行くよりも多く、生地を買っては寝かすという不毛な時間もあるものの、興が乗って時間があれば、一度型紙を作ってしまえば服を量産することは簡単なのだ。

夫に年収を伝えると大喜びし、一度も口にしなかった旅行へのモチベーションを明らかにし始めて少し驚いた。今までは日本に行きたいとばかり言っていたが、なんと自分の祖先が来たフランスに行きたいと言い出したのだった。日本に行く方が欧州に行くより俄然安い。円は今激安なので日本に行ってカネ使う方が常にNZDより二倍強高いユーロより豪遊はできるものの、日ごろから夫に日本はミソジニーで女性が安い賃金で働いてコンビニなんかは移民ばかりと日本の最悪な雇用状況について11年間頻繁に言及した結果、安い日本に対し夫はすっかり情熱を失ってしまったようだった。それに加えて私も日本語を話したくないので、二人で二人ともできないフランス語を使わなければならないフランスに行く方が、旅行中の負担がイーブンになり、日本において夫のガイド役にならずに済み私としてはフランスや台湾に行く方が心理的負担が軽くて済むのだった。母国に行って一番腹が立つのは、この国で英語を修士レベルまでできてようやく政府職をアドミンから得て、苦労して生きている私に対し、英語がうんこおしっこちんこ程度しか話せない夫が白人男性というだけで無駄に優遇されるという現場を目撃することなので、そう思うと我が母国に夫と旅行することは彼の世話を自動的に見る事にも、無駄に白人男性に特に諂う日本国民の水飲み百姓っぷりを目にするという不愉快な経験をする羽目になったりと、母国への旅行が俄然気が重いというなんともいえない状況になっている。多くの日本人妻は日本に帰国すると帰りたくないだとと言うが、私は日本に居る時の方が不愉快な思いをすることが多々あった為、日本語が使えるというアドバンテージよりも、日本では女と言うだけで日本人男に舐められるというクソみたいなディスアドバンテージしか感じられず、精神的にシックになるのでマジで日本行きたくねえんだよな。周りの日本人が日本帰国して日本を楽しめるってマジで意味分かんねえんだけど。相当問題意識も低く、鈍感なんだろうな。

そういう訳で夫の中では欧州、特にフランス旅行に行けると言う希望も、私も夫に修士号を取らせてあげたいと思っているので彼の学費をサポートしたいと思っている。どちらも200万円ほどかかるが、それ位は1年間で貯めることができる。将来に対して希望が持てるということが、人生をこんなにも明るく照らすのかとしみじみ感じている所である。

まあ目先の準備としては職場に行くにあたってどのような服装でいくかなんだが、NZは政府職であっても日常の職場着は全然カジュアルでスーツの人なんかほぼほぼいない。なので基本はスマートカジュアルでネクタイしてる奴なんてマジでホントにまれで、いるとしたら不動産ブローカーみたいな怪しい奴で、NZで日常的にスーツ&ネクタイの奴は、日本におけるお笑い芸人が漫才時にスーツを着るのと同様に、自らのうさん臭さを服装で補おうとする騙しのテクニックである。女でもスーツきてるようなのはテレコムカンパニーとか銀行のようなカネの下品なカネの匂いがする職場勤務の、いけすかない奴等ばかりである。日本に帰るとクソみたいな数のリーマンがウロウロしており、カンタスで帰国すると羽田早朝着で8時頃電車に乗ろうもんならリーマンスーツがうじゃうじゃいる電車に乗る羽目になる。私が逃げたのはこの国だったとリーマンスーツネクタイの人々を見ると痛感する。彼らが着ているのは、実際のところ漫才スーツなのだ。

大量の、中身を伴わない漫才スーツと専業主婦パート安給料働き、コンビニ移民塗れのジャパンに行くとこういう訳で胸糞が悪くなるのでホントに行きたくないしマジで大嫌いなのだが、首都であるウェリントンでは胡散臭いスーツはちゃんと胡散臭く、高学歴の人ほどカジュアルで、前職の米国人CEOがたまにスーツ着てると職場の人間全員が「今日はデカい会議のある出張に行くんだな」と分かる程度に彼は日常的には太いデニムとニューバランス、大リーグキャップ、年季の入ったレインジャケットで働いている。スーツ姿の彼を見てアカウンタントは「おーゴージャス」とコメントするとCEOもまんざらでもない嬉しそうにして会議に出かけていく。

そういうわけで私もドレスコードを踏まえたオシャレを楽しむことが出来る環境にあるため、久しぶりにオシャンティー魂を召喚しようと考えている。Gデザイナーである夫も私の洋服好きは大いに理解しており就職祝いという理由で昨日口座に早速800ドル入れてくれた。なので250ドルのニットも余裕で買えるのだが、まあ今考え中である。私は兎に角使う事が大好きで、お金があれば豊かな選択肢が広がり、それが滅法楽しい。実父が銭ゲバドケチのダサ野郎だったので、私は真逆の人生を送ると幼少期に決めていた。大人になったら着道楽になるんだと。

幸いなことに私はレストランに行く事より自作を好み、酒も飲まないし煙草も吸わなくなったので服や靴につぎ込める予算が潤沢にあるし使わずとも貯蓄しておけばいいだけなので、タイミングのある時にバッとカネを使えることが最も重要なのでそこまで欲しくないもんは無理して買う必要もない程度にワードローブは温存はされている。コツコツ欲しいジャージーを毎年買い集めた結果ラインナップは結構いい感じで揃っている。

まあ始業まで2週間あるのでパンツ位は作っとかないとかもしれない。スカートがあってもいいかなあ~。

大きな山をしっかり越えた時の達成感と喜びはひとしおだ。



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