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【ホワイトアルバム2】『不倶戴天の君へ』が神シナリオな理由

●違和感のなさや落としどころ

自分はこのシナリオは本作の落ちとしてはこれ以上ないほどしっくりきてます
雪菜トゥルー√は内容だけで考えるならハッピーエンドな感じがしてとても好きです
でもやっぱりこの作品というかあの3人が完全にスッキリ仲直して後腐れなく終わるっていうのも違和感があります
雪菜は強情でずるくて自分勝手でかずさは誰よりも春希への愛は深いです
そんな都合よくいくのかなあっていう気持ちがあります

かずさトゥルー√も春希が全てを捨ててかずさのもとへ行くっていうのも違和感があります
春希は仕事できるしコミュ力もかなりあるし今までもたくさんの人と関わって生きてきました
そんな人がこれまで築いてきた良好な人間関係を捨ててウィーンでかずさと2人で生活するのは自分としてはしっくりこないです

この『不倶戴天の君へ』はそんな自分の違和感を払拭したうえで素晴らしい内容となってます
雪菜が春希とともに一生をかけてでも付き合っていくと決めたのはすごく納得しましたね
2人ともかなり歪んでいるので一朝一夕でどうにかなるとは自分は思わないですからね
焦る気持ちも分かるけどお互いの性質を理解したうえで決めたんだなって感動します

春希が回復した最大の要因が時間の経過っていうのも納得です
リアルでもそうだけど時間の経過はかなり心や身体の回復に役立ちますからね
雪菜はスーパーヒーローでも万能薬でもないって描写は割と気に入ってます
好きなヒロインのおかげで謎回復はバトル物以外でやられるとやっぱおかしいですからね

終盤で曜子さんが急に回復した点に関していえば病は気からっていうしあまりに好きすぎる場面なためそんなことどうでもよくなりました
まあ結局違和感云々は好きなことにならかなり甘い判定になるんですよね

●かずさと雪菜の関係

まさにタイトル通りって感じで2人の関係はとても好きです
ICのどっかの場面でも2人は最高の親友になるか最大の敵になるかみたいな描写がありましたね
まさにその通りになりました

電話でお互いが本音を言い出せず当たり障りのないこと話してる場面でダメと分かっていながらもそうしてしまう2人の心情は趣き深いです
一度電話が終わりかけてからようやくお互いの本音をぶつけ合うシーンは最高です
かずさは雪菜の強さに憧れてやけに鋭くて危険な存在にひかれましたが好きなタイプは合ってました
雪菜はかずさのピアノの凄さや美貌やかわいさにひかれましたが好きなタイプは合ってました
好きなタイプが同じだからこそ親友になれたけど同じ理由で最大の敵になるっていうのが最高です
一周目プレイした頃は2人が最大の敵どうしになったのはものの巡り合わせの悪さがかなり大きいと思ってたけど今考えるとそういう可能性も十分ありえるなって思うくらいにはなりました

お互い嫌ってる感じではなく心の底から好きで理解し合ってるからこその決別だからここまで自分は2人の関係が好きなんだと思います

●かずさの成長

自分がこのシナリオを好きな最大の理由です
かずさはピアノ以外は家事もまともにできないほどダメ人間で人と関わるなんてとても無理でした

しかしラストのインタビューのシーンではきちんと対応できていてとても感動しましたね
日本にいた頃はサインを拒否するほど交流を嫌ってたかずさがものすごい成長を遂げました
そして最後の「ざまあみろ!」は2周目でも号泣しましたね
最大の敵である雪菜に対して恋に敗れたかずさからの唯一にして最大の仕返しといえるでしょう

かずさは一人で戦ってたと思ってたけどエマさんや師匠や一緒にいた指揮者をはじめ自分の予想外なところで自分が愛されてました
そしてそれがかずさの成長につながってとても嬉しかったです
「あたしはこっちで人と一緒に生きていく」
こんな台詞がかずさの口から聞けるとは本当に思えなかったです
嫉妬と野心に満ち溢れた曜子さんに戻ったシーンも最高でこれも号泣しましたね
師匠の「かずさの方がまだ精神的にまとも」って意見は割とあってたのかも

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