世界遺産 検定勉強世界編12

自然遺産編

ロス・グラシアレス国立公園(アルゼンチン共和国) 登録年1981年 自然遺産


参照:Pinterest ペリト・モレノ氷河

自然の宝庫の「2つの顔」
・アンデス山脈の南端にあるロス・グラシアレス国立公園は、氷河地帯(グラシアレスはスペオン語で「氷河」の意味)と森林・草原地帯(半径600kmに広がる)からなる
→47ある大型の氷河の名で最大のものは、ウプサラ氷河
最も動きが活発な氷河は、ペリト・モレノ氷河で年間600m〜800m移動する・世界有数の規模を誇る巨大氷河地帯と、希少動物が生息する森林・草原地帯という貴重な自然環境の2つの側面が評価された
・「青の氷河」と言われる理由
→秘密は氷にある
①太平洋上の湿気を含んだ偏西風が、アンデス山脈にぶつかり大雪を降らせ、積もって巨大氷河を形成する
②一年を通し降り積り、その重みで氷が圧縮され、空気が外に逃げるため気泡が少なく、透明な氷ができる
③透明な氷は青い光だけを反射し、他の色を吸収するので青みがかって見える
希少動物の宝庫
→アンデスネコや、ピューマの哺乳類から、アンデスコンドルやダーウィンレアなど希少鳥類も多い

ノルウェー西部のフィヨルド、ガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルド(ノルウェー王国) 登録年2005年 自然遺産


参照:Pinterest ガイランゲルフィヨルド

世界最大のフィヨルド
・スカンジナビア半島のノルウェー西岸に位置する全長500kmに及ぶフィヨルド
→美しく雄大な景観で知られるガイランゲルとネーロイが世界遺産に登録されている
氷河はゆっくりと移動し、地形を削り、U字形の谷を作り出す。その谷に海水が侵入し、出来た地形を「フィヨルド」という
・ガイランゲルの断崖には、海底500m~地上1400mまである
・「ガイランゲルに牧師はいらない。フィヨルドが神の言葉を語るから」と称された
ネーロイは山頂に氷河湖のあるなだらかな山に囲まれている


イグアス国立公園(アルゼンチン共和国/ブラジル連邦共和国) 登録年 1984年アルゼンチン/1986年ブラジル 自然遺産


参照:Pinterest イグアスの滝

イグアス川下流は275の滝が密集する地帯
アルゼンチンとブラジルの国境にあるイグアス国立公園には、イグアスの滝がある。切り立った崖に大小275の滝が集まる
→それらを総称して「イグアスの滝」と呼ぶ
・イグアス国立公園は、アルゼンチン・ブラジルがそれぞれ別の世界遺産として登録している
全体の幅は2700m以上、最大落差80m、雨季には最大毎秒6万5000tもの水が落下する世界最大の水量を誇る瀑布である
→最奥部には、その轟音から「ガルガンタ・デル・ディアブロ(悪魔の喉笛)」と呼ばれる滝もある
・一帯の熱帯雨林には湿気を好むシダ類をはじめとする2000種類以上の珍しい植物、数百種類のチョウや、鳥類や動物が生息している


ヴィクトリアの滝 モシ・オ・トゥニャ(ザンビア共和国及びジンバブエ共和国) 登録年1989年 自然遺産


参照:Pinterest ヴィクトリアの滝

サバナ(乾燥に強い樹木が生えた草原)に轟く広大な滝
・「イグアスの滝」アルゼンチン・ブラジル、「ナイアガラの滝」アメリカ・カナダと並ぶ世界3大瀑布の一つ
※ナイアガラの滝は世界遺産ではない
ザンベジ川の水の重さで大地に亀裂が生じ、大瀑布が形成された
→水流により川底が侵食され、現在の滝の位置は当初より約80kmも上流に移動した
・19世紀 イギリス人探検家リヴィグストンが、母国の女王にちなみ「ヴィクトリアの滝」と命名したが、現地では「モシ・オ・トゥニャ(轟音を響かせる水煙)」と呼ばれていた
・雨季には幅2km、落差110m~150m、毎分50万tの水が落下する
立ち上る水煙は約50km離れた地点からでも見れる
・一方乾季には、毎分1tまで水量が減少する
→雨季と乾季を繰り返すサバナ気候に属するが、900種類以上の植物が生息する
→ジンバブエの国獣である、セーブルアンテロープなどの動物が暮らす一方、滝が魚の移動を遮るため上流と中流で全く異なる魚が確認されている


グレート・バリア・リーフ(オーストラリア連邦) 登録年1981年 自然遺産


参照:Pinterest

世界最大の珊瑚礁
全長2300km、面積35万㎢にわたって広がる世界最大の珊瑚礁
・約1800万年前から長い時間をかけて形成された
・範囲内には2500に及ぶ様々な珊瑚礁があり、小さな砂地から、標高1100mにそびえ立つ物まで、900の島が浮かぶ
約400種類のサンゴ、1500種類以上の魚類や海生哺乳類、爬虫類など多様な生物が生息している
ジュゴンや、アオウミガメといった絶滅危惧種から、30種類以上の鯨やイルカが生息している
→珊瑚礁が外敵から守ってきたためである
・一帯は、アボリジニの漁場であったが、1770年キャプテンクックがこの地で座礁し、世界的に知られた
・名前の由来はイギリス人探検家、マシュー・フリンダースが命名
・近年では、オニヒトデの異常繁殖、地球温暖化におけるサンゴの白化現象などでサンゴが大幅減少中。対策がとられている


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