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紀州九度山へ

台風10号の接近にも関わらず

 8月22日過ぎくらいから大型の台風10号が日本列島を縦断と言われて、29日~30日に長野県へ中央線に乗って諏訪へ一泊し、帰りは飯田線の電車旅を楽しもうと計画していましたが、やむなく宿もキャンセルして青春18きっぷを使っての長野県へは断念しました。こればかりは仕方がありませんし、またどこかのタイミングで行きたいと思います。
 でも、五日間使用できるこのきっぷですが、まだ二日しか使用できておらず、やはり勿体ない気持ちでいっぱいで…使用期限の9月10日まではあとわずか、思い切って台風の影響も少ない29日に自宅から近畿を少し回ってみようと思いつきました。

まずは紀州路快速で和歌山まで

 正直出発までどうしようかと悩んでいたので、始発電車ではなく少し後の電車に乗りましたが、大阪駅には7時前に着いたのでまずまずの滑り出しかなと思います。しかし、皆さん早いですね。普段乗る事もない電車ですが沢山の方が乗っておられました。こういう景色を見るのも楽しみです。

大阪駅 環状線ホーム

 さて、大阪駅を6時57分を出発し、天王寺より阪和線に入る紀州路快速に乗り、和歌山駅へ。混みあうのは大阪環状線の天王寺から堺市駅くらいまでかなと思いきや、時間的にずっと混みあっていて和歌山へ入る直前で何となく空いたなぁという感じでした。

和歌山駅 8時19分着

 初めて和歌山駅に降りました。まずは駅を外から眺めたくて、改札を出てみました。そして、感じたのは少し寂しい気がしました。バスを待つ会社員や学生はたくさんいましたが、何となく朝の慌ただしさはあまり感じられませんでした。
 やはり南海電車が着く和歌山市駅の方が大きいのかもしれません。次回、また行くことが出来たら見に行ってみたいと思います。

奈良へとつながる「和歌山線」へ乗る

 この路線も初めてです。朝食を済ませて9時15分の橋本駅行きに乗りました。この電車で橋本駅まで行っても次の電車が待っているわけではないのですが、その先の王寺行きの電車が来るまでは橋本駅で時間を潰そうと思っていました。和歌山線は紀の川を横に見ながら山間を抜けて、奈良へ入る路線ですが、見えてくるのは田んぼの緑と山の緑です。そして、駅舎も無人駅が多く、単線といういわゆるローカル線です。青春18きっぷを使って乗る路線としては、最高のロケーションだと思います。
 しかし、そのための路線でもなんでもなく、立派な地元の方の交通手段だということです。私が偉そうに言うことではありませんが、政治は地方の生活インフラを絶対に壊してはいけないと思います。また、便利なところへ住んでいると全く見えてこない事実だと感じます。
 そして、今更ながら高野口という駅名を見て、もしかすると先ほどからずっと見ている山って『高野山?』Googlemapで調べるとまさしく

車窓から見る高野山

高野山でした。高野口で降りる方もいて登るというか参る方かなぁなんて思って、またGooglemapに目をやると、『九度山真田ミュージアム』という文字が目に入り、「あっ、ここ真田が蟄居させられた所」と思わず興奮!
 えぇ加減な旅です。でも、真田家の話を描いた池波正太郎氏の「真田太平記」を読んで、上田城を訪ね、いつか「紀州九度山」も訪ねてみたいと思っていました。まさかそんな機会が突然やってくるとは思いませんでした。

紀州九度山

真田昌幸が眠る墓地

 紀州九度山といえば、真田昌幸と信繁が徳川家に反旗を翻し、西軍として第二次上田合戦で戦には勝ちはしましたが、石田三成率いる西軍が関が原で負けてしまったことで、蟄居を命じられた場所で有名です。
 歴史には、もしかするとはありませんが、真田昌幸が九度山で生きていて大阪夏の陣を迎えていればと思う「夢、幻」の場所です。
 しかし、この場所で昌幸は隠居することなく忍びなどを使い、全国の情勢を探らせて国の行く末を見ていたこと、そのことがその後の「大坂冬の陣」の信繁に受け継がれていった場所でもあります。
 また、池波正太郎氏の「真田太平記」は忍びの物語にもなっているので、この躍動感が読んでいてワクワクします。
 結果的には、大阪冬の陣では信繁が無名過ぎたために策を聞き入れられずに大坂城で迎え撃つということになってしまったことがその後の話として続いていきます。そして、昌幸が生きていれば違った展開になったかもしれません。
 「九度山」高野山の麓の寂しい場所ですが、真田好きにはたまらない場所です。そんな場所を偶然、見つけてしまった適当な電車旅でした。

九度山真田ミュージアムの
六文銭を背景に真田昌幸像

 初めて乗った南海高野線でしたが、ここにも外国人はいっぱい。本当に外国の方たちはよくご存じなんだなと思います。皆さんは九度山が目的ではなく、極楽橋からさらにケーブルで登り高野山を目指されたと思います。

日本最古といわれる大神神社の大鳥居

 そして、私はこの日は橋本駅から高田駅で乗り継ぎ、万葉まほろば線にて大和三山の一つ三輪山近くの三輪駅で下車し、駅からほど近い日本最古といわれる「大神(おおみわ)神社」をお参り、お土産に三輪そうめんを買って、帰宅をしました。 
 この日もたくさんの電車に乗り、思い存分電車旅を楽しんできました。また、大神神社については改めて書いてみたいと思います


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