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健康オタクになるしかないアメリカ

12月にこちらに来てから一番まいったのが
眼精疲労。

日本から持参したコンタクトレンズの度数が
急にあわなくなって、薄暗いこちらの照明下
でTVを観ていても、運転していてもクリアに
見えず、体調にまで影響する日々でした。

保険がおりて、真っ先に向かった先が、
眼科医のいる近所のメガネ屋さん。

1時間あまりの診察に支払った額は、
$300(約4.5万円)。
これでも保険がかなりカバーして
くれていて、保険がなければ、軽く
$1000(15万円)を超えてました。


以前New Yorkに住んでいた時、
針をいれる乳がん検診を受診したら、
300万円の請求書が来て青くなった
ことがあります。


交渉によって、無事全額保険がおりましたが、
日本のような国民健康保険制度がない
アメリカでは、民間保険に入るしかなく、
毎月の保険料が高額な上に、自由診療なので、
病院によって医療費が違うのです。

医療訴訟国家のアメリカでは、訴訟で
負ければ、軽く自己破産になるくらい
の金額を払わされるため、名医のいる
施設の整った病院は、どこまでも高額。
結局、高所得者層がより良いケアを
受けられる選択肢を持っているのです。


アメリカで1位、2位を争う高額所得者が多い、
私の住むベイエリアでは、医療費も高いし、
保険がカバーしない個人負担額も
とてつもなく大きいわけです。
(65 歳以上の高齢者や障害者、低所得者には、
病院や医療範囲が限られるメディケイド制度有)


そのため、アメリカの自己破産要因の1位は、
離婚や住宅ローンを抜いて、医療費負債。


その医療費負ですが、アメリカ成人の3人に1人
が抱えていると言われていて、深刻度の大きさ
と貧富の差の激しさを示しています。


医療負債を抱えている低所得者層は、安い
加工食品やインスタント食品、ファストフード
などのジャンクフードで食事を済ますケース
がほとんどで、肥満なのに栄養失調状態。
様々な病気を抱えながら病院に行くことが
できません。


そして、そこに追い打ちをかけているのが
アメリカのひどいインフレ。

2023年のインフレ率は8.3%にまで上がって
いて、物の値段が高いのに賃金が全く
追いついていない状況です。


低所得者層が主な顧客だったマクドナルド
では、メニューの値上げによって、中所得層
または高所得層の顧客が増えているそうです。


そしてハンバーガーセットが全米一高いのが、
私の住むサンフランシスコエリアで、
全米一安いオクラホマ州の約2倍の価格に
跳ね上がっているのです。

1コインでランチどころか、コーヒーも
買えないベイエリアです。


これからハワイなど米国に行かれる方は、
くれぐれも旅行保険の加入をお勧め致します。


日本から離れてみて感じるのは、
請求額にびびることなく、安心して
病院に行ける日本の医療保険システム
のありがたみ。

安い賃金で過重労働してくださっている
医療機関にお勤めの皆様にも感謝です。


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