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ライト層目線!Mリーグ2021ダイジェスト#13【12月第5週】

Day49 高い壁


12月も残すところあと数日。Mリーグも年内は残り2日となり、これを終えると年末+正月休みに入る。選手もサポーターも勝って新年を迎えたい。

12月27日 第1試合

出場選手は、気がつけばポイントランキング2位につけている格闘倶楽部の滝沢プロ。サクラナイツは前回、東城プロがトップを取った乱打戦で4着となっていた内川プロ。開幕以降ラスなしから、いきなり連敗してしまったABEMAS白鳥プロ。そして雷電から瀬戸熊プロ。前節、黒沢プロ、萩原プロが1着、2着となっているので、良い流れを引き継ぎたい。とはいえ、自身はここ5戦で4着4回、3着1回と絶不調。最強位のタイトルを獲得後も復調の気配が見えない。

試合で注目されたのは内川プロの四暗刻聴牌。これは白鳥プロに撃破されてしまったが、白鳥プロに上がられた時のどこか憮然とした表情からは、気合が見て取れる。その後、東場のラス親でポイントを重ねてトップに立ち、そのまま勝利を決めた。個人ポイントも年内にプラス戻すことに成功した。

この試合はABEMAS白鳥プロに注目したい。

まずは東3局で内川プロ四暗刻テンパイをすり抜けて2000-4000をあがってトップ目に立つ。ここまでは良かった。東4局。瀬戸熊プロの”ただならぬ大明槓”を警戒して引き気味に戦うも、そうこうしているうちに聴牌濃厚となった内川プロへの安牌がなくなってしまう。白鳥プロ、9sを引いてはたと動きが止まる。しばし少考。やむを得ず、5mが選択され打ち出されたが、内川プロの当たり牌。親マン放銃で3着目に後退。東4局1本場では、4巡目でハネマン確定の七対子を聴牌。リーチをかけるも闇テンで構えていた内川プロの3900点に放銃。さらに東4局2本場。リーチを仕掛けた滝沢プロの当たり牌を一発で掴んで、12000点の放銃。4着に後退。持ち点を5300点まで減らす。このままでは3連続4着が濃厚だ。

しかし、白鳥プロが意地を見せる。

まずは南1局でタンヤオを仕掛けて滝沢プロから親マン12000点を上がり、引き続き南2局では滝沢プロの先制リーチを受けながら、ヤミテンで赤5pをツモって3000-6000を決め、2着に再浮上。最終も2着でフィニッシュした。

プラスは僅かだが、じり貧状態から復活した白鳥プロの強さが光った。連敗も2で止めた。



12月27日 第2試合

ABEMASは自身3連勝から前戦4着を引いてしまった松本吉弘、格闘倶楽部は佐々木寿人、1戦目の内川プロトップを引き継ぎたいサクラナイツは堀慎吾に第2試合を託す。

年内に反撃の糸口を掴みたい雷電は2連対中の本田朋広を送り出す。相手は堀、松本、寿人の土田プロ曰く「高い壁」、だが勝たなくてはいけない。

しかし、現実は本田プロに厳しい。

開局早々、堀プロに6000オールを自模られ、次いで寿人プロにも4000-8000を自模られる厳しい展開。

しかし、本田プロの親番で好配牌かつ高打点の手が入る。ツモも効いて順調に進んだ7巡目、本田プロがリーチをかける。だが、その宣言牌に「ロン」を宣言する者がいた。堀プロだ。直前に聴牌していた。

3人の「高い壁」は本田プロに容赦ない。

南場に入り松本プロも復活の一打を放つ。

南場の本田プロの親番では、松本プロは2フーロしてまで300・500で流しきってしまう。松本プロの本田プロへの厳しい姿勢が伺える。

結果、本田プロは一人蚊帳の外の状態で4着に沈んだ。トップは6000オールを守り切った堀プロが獲得。

雷電はマイナス500を切れず、年内最終局を終えた。

一方、サクラナイツは年内最終日を内川・堀のリレーで2連勝して2021年を締めた。



Day50 天才すぎるオンナ雀士


12月28日 第1試合

前節園田プロがトップを獲ったドリブンズはチームのポイントリーダー鈴木たろう、1か月半以上4着回避しているフェニックスは茅森早香、10・11月の勝利量産から12月は未勝利の風林火山は松ヶ瀬隆弥、パイレーツは直近2連続4着だが復活を期す石橋伸洋が登板。

これで3連続先発となる石橋プロは、3度目の正直。今日こそ流れを変えたい。

試合はドラ3・裏3を決めた松ヶ瀬プロが、南場に猛烈に追い上げた茅森プロを抑えてトップを獲得。月内最終対局日だが、これが風林火山の12月初勝利となった。

あくまでトップを狙うドリブンズたろうプロだったが、痛い放銃が続きラス。石橋プロは上位2人に追いつけず3着。年内は守りのターンで終了。

この局での注目は茅森プロの南2局、親番。

2巡目で既に手の内が中張牌のみとなり、そのほとんどが索子。そこに自模ってきたのも索子。しかも赤。視聴者の誰もが孤立牌の5mを切って清一色に向かうと予想したと思われた。しかし、この早い巡目にも関わらず、二盃口も清一色も目を消してあっさり2sを切った。決断速し。

しかしである。次巡そこにあることが分かっていたように6mを自模って順子にしてしまった。

天才すぎる

この言葉は茅森プロの代名詞。2巡目で清一色を断ち切れる人がどれだけ居るだろうか?茅森プロには違う世界が見えているのか。

茅森プロはリーチして自模り、裏を乗せた6000オールを決めた。

発が暗刻で南もしかけ、反撃のきっかけを掴もうとしていた石橋プロ。茅森プロの攻撃に為す術はなかった。



12月28日 第2試合

2021年の最終戦はドリブンズが2連勝中の園田賢、4着回避を続けるフェニックスは前節に快勝した東城プロ、松ヶ瀬プロトップの流れを受けたい風林火山は9連続記録2着記録継続中の亜樹プロ、1戦目の石橋プロの仇を獲りたいパイレーツは小林プロが登板。

小林プロ、東城プロは個人プラスポイントが、すぐそこに見えている。

この年内最終試合を制したのは東城プロ。フェニックスをプラスポイントに引き上げ、個人も2連勝。気持ちよく年末を迎えられそうだ。

ポイントになったのは、東3局親番で愚形のカン7pのリーチ。この愚形を一発ツモで6000オールされては他の3人はたまらない。南1局でも小林プロのメンホン3倍満リーチを、1000-2000で撃破した。

この局はいろいろあって面白い局だったが、主役は2着の園田プロだったかもしれない。

東2局、亜樹・園田両名が暗カンして表裏ドラ6枚ある状態で園田プロがリーチ。見事自模り上げてさぁ、裏ドラ確認。・・・一枚もドラがのってない。表裏全てのってなかった。しかし、暗カンの符ハネによって見事満貫。これは柔道で言うところの合わせ技一本。

東4局の親番では、小林プロの混一色聴牌が明らかな状況で、手の内には当たり牌の発。その発がある限り上がりはムリ。しかし、東城プロにドラ3sを切れないと判断した小林プロが発を切って聴牌崩したとたん、即座に発を切って、そのままリーチを敢行。勢いそのまま8mを一発ツモ!まさにドラマのような展開。南3局では東城プロ曰く「天才」と言わしめたチーを決めるなど、オーラス迄「園田ワールド」が展開され、最後はインタビューで「よいお年を」と締めくくってくれた。

亜樹プロは残念ながら4着となり、連続2着記録は9で終了した。

12月が終了し、ドリブンズと雷電がマイナスで、他全チームがプラスポイントとなった。フェニックスはプラス92.1ptで4位に浮上。魚谷プロが4勝でトップだが、チームとしては地味に連続ラスなし記録を継続して年内を終えている。

石橋プロの苦戦が続きパイレーツはプラス6.5ptでドリブンズのターゲットに。チーム内訳は、朝倉プロがトップの4勝、瑞原プロ3勝、小林プロ2勝、石橋プロ1勝。

ABEMASも松本プロ以外は本調子とは言い難く+22.5ptで5位となっている。

格闘倶楽部は高宮プロ3勝、他3人が5勝という好成績で+350.3ptのチーム首位。

12月不調とはいえ227ptで風林火山が2位につけている。勝又プロがリーグ唯一の6勝を挙げ、松ヶ瀬プロも5勝と強い。

サクラナイツは沢崎・堀両プロが5勝。内川プロ4勝。岡田プロがリーグ唯一未勝利だが127.9ptで3位。

ドリブンズは村上プロの序盤の4連続箱ラスをいったん挽回したものの、再度逆連対が続き-239.3ptで7位。園田・たろう両プロが4勝。丸山プロが3勝、村上プロが2勝となっている。終盤に園田プロ、丸山プロが復調気配で、たろうプロもランキング上位に顔を出している。

雷電は黒沢プロ以外が個人ポイントランキングの下位に沈んでしまっている。それゆえ、簡単に浮上が見通せないのが厳しい。ただ、それに反比例するように雷電ユニバースが雷電を応援するSNSの声は日に日に大きくなっていった。

最多出場は堀・園田、両プロの15試合。

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