![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121597313/rectangle_large_type_2_e2629574e8b1a01666487f9f0e6727b1.jpeg?width=1200)
ベトナム会計税務 | インボイスや領収書のない経費はどう処理する?
まず、専門的な語句を使わずにざっくり申し上げると、活動に適している費用であれば「OK」です。
「OK」というのは、非合法ではないということ、会計帳簿に計上できるということ、です。
ただ、法人税を計算するとき、付加価値税を計算するとき、その費用を控除対象とするにはルールがあります。
ベトナム現地法人の社長やベトナム駐在員事務所の所長として任命される人は、大抵、日本の会計や経理担当ではありませんし、総務や人事担当でもないでしょう。
ですから、ベトナムに来て初めて会計税務や人事労務の実務にぶつかることも多く、いくら優秀なベトナム人部下がいたとしても、それを承認したり指示するのに苦労されている方をたくさんお見かけしてきました。
20万ドンルール
税法上の費用控除に適するためには、法人税であっても付加価値税であっても「エビデンス(証憑)」が揃っている必要があります。
日本で言えば少し前の領収書、現在のインボイス、
ベトナムで言えばインボイス、契約書類です。
知っておいていただきたいのは、
2022年6月までは例外があり、20万ドン未満の取引であれば商品の買主或いはサービス使用者がインボイスを要求しない限りインボイスは不要でしたが、今は少し違うということです。
現在は、商品の売主或いはサービス提供者はどのようなケースでもインボイスの発行義務があり、それをしっかり要求する必要があります。
ただ、商品の売主或いはサービス提供者に税コードや税登録がないケースもありますので、そういったケースはリスト化しておく必要があります(法定書式があります)。レシート程度は一緒に保管しておくとベターです。
2,000万ドンルール
今日のテーマとは直接関係ない「おまけ」です。
現金での決済は2,000万ドンまでというルールがあります。2,000万ドン以上は銀行振込やカード払いなどをしなければならないということです。
また、非現金決済の原資はベトナム国内でなければなりません。
ですから、例えば、現金で立替払いした2,000万ドン以上の費用を会社に申請することはできませんし、個人名義の日本のクレジットカードで払った2,000万ドン以上の費用を申請することもできません。
ベトナムでは2種類の帳簿がある・・・昔からよく聞きます。
「どういう2種類?」と聞き返すと「税務帳簿と社内帳簿」という回答が返ってきます。
ああそうなんだ、いわゆる「二重帳簿」があたり前の世界なのか・・・そう思わないでください。
そうじゃありません。
日本人社長などから「ベトナムでは2種類の帳簿があるじゃないですか」などと言われると、少々びっくりしてしまいます。
単に会計帳簿と税務計算書の違いというか、財務会計と管理会計の違いというか・・・いずれにしても、日本とは全く異次元の会計制度があるわけではありません。
(私個人的には日本の方が「寛容」だと思います)
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回はこのあたりで。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?