NVIDIA Quadro M4000は現時点でどのくらいゲームが可能なのか?(ちょっと古いけど、格安のゲームPCを購入してみた!その2)
前回、古いパソコンで、ゲームにも使用できる格安パソコンを購入した記事をアップしましたが、今回はそのパソコンでどのくらいゲームが可能なのか検証しています。
なお、前回購入したパソコンの簡単なスペックを書いておきますが、詳しくは前回の記事を読んでみてください。
購入したのはこれ↓
Xeon E5-1603v4 2.8GHz 4コア 4スレッドでメモリーは16ギガ、GPUはQuadro M4000で、メモリー8ギガです。
このQuadro M4000は主にクリエイター向けのGPUということで、よく耳にするというか、目にするのは「ゲームには向かない」という話です。
・・・・先に結論から出しますが、はっきりいって「問題ない」です。
ここで細かいことを書いても、よくわからない方にはよくわからない(自分もこの部分はなかなか難しいと思ってます)ので、結局、使ってみたほうが答えは早いわけです。
が、ここで少しだけ説明をば・・・。
このQuadroは基本的に「3DCADや動画編集」に特化しています。
かたやよくゲームに使われるGeforceのほうは「ゲーム特化」なわけです。
で、まあ、はっきり言うと、ゲームするだけならGeforceで十分だし、極端な高負荷のかかるような動画編集じゃなければ問題もありません。
そして、ここで一番の問題は同時期ぐらいに発売された値段を見ると、Quadroのほうが「高い」傾向にあります。
(まあ、ここに関しては、性能などの差で値段が変わりますのでなんとも言えませんが、その時代、時代でゲームに必要な性能を基準とした場合、Quadroは高い傾向にあるということです)。
結果、Geforceのほうが重宝されるし、評価されやすいわけです。
(世の中、ゲームでGPU必要な人のほうが大多数ですから)。
ただ、そうなってくると、中古の値段として考えた場合、年数が経てば、Geforce搭載パソコンよりQuadro搭載パソコンのほうが安くなってしまいます。
この要因の一つとしては「ゲームに向かないからクリエイター以外には人気が無い」というようなイメージから起こるもので、例えて言えば「地方の中古車は軽自動車の方が乗用車よりも高い」と同じなわけです。
地方によっても差はありますが、道が入り組んだところが多くて、道幅もない、とどめにその地域全体の収入が低めだと、軽自動車のほうが売れる・・・なので他の場所よりも軽自動車が高めに設定してある・・・というものに似ています。
実際、今回買ったパソコンと同じ程度のGeforce積んでるパソコンと中古の値段を比較すると、Geforceのパソコンのほうがお高めです。
つまり、人気があるから「高い」のだと・・・。
そう考えたら中古で買う場合、十分Quadroでいけるわけです。
(さすがに最新のGPU買うなら考えますが・・・)。
そして実際いくつか測ってみたので、見てみてください。
まずはファイナルファンタジー16「暁のフィナーレ」の結果です。
・・・・・どうですか?これ、ある程度はGPUなどの設定を調整してからの数値ではありますが、それでもGPUの設定の電源管理モードをパフォーマンス優先にしていない状態です。
もっと、ゲームに合うように調整すればもう少し伸びます。
確かに4Kでプレイするつもりなら、ちょっと厳しいかもしれませんが、2K以下ならなんとか遊べるレベルです。
ファイナルファンタジー系はけっこうスペックが必要ですが、2015年発売のGPUであるQuadro M4000での測定ですから、十分、健闘していると言っていいでしょう。
この数値だと、電源のパフォーマンスを最大にすればGTX1650のほんのちょっと下ぐらいまで迫る性能です。
また、次にマイクラのJAVA版で測定してみました。
こちらも電源パフォーマンスを最大にはしてません。
JAVA版ですが、FPSは問題ありません。
ただ、起動構成で少しイジらないとカクつきますが、そのあたりはマイクラJAVA版をプレイするには「常識?」的な部分みたいです。
数値で評価はこの2ゲームの数値ぐらいで十分だと思います。
(だいたい、この二つが日本では基準的に考えられると思いますし)。
なお、余裕なのはわかっていますが、念のためよく測られるドラクエのベンチマークを貼っておきます。
結果として「最新ゲームの重いのは画像品質を下げてプレイしないとキツいが、そこまで必要としないものなら十分遊べる」というわけです。
・・・・超安く買ったパソコンで、ここまで遊べるわけですから、十分です。
(なお、今回買ったPCより、中古のQuadro M4000のグラボ単体で買ったほうが高い・・・どういうこと?)。
まあ、確かに今から先のゲーム用として考えるなら、少し弱いかもしれませんが、はっきり言ってQuadroでゲームは厳しいというのは都市伝説だと感じました。
(だだし、Quadroの後継などは高価すぎますから、新品はGTXのほうがオススメです)。
その他、コナンEXILEやグラウンデッド、ヴァルヘイムなど遊んでいますが、問題なく遊べます。
ただ、前回も書いていますが、今回購入したパソコンのCPUは「ウィンドウズ11」に対応していないため、ウィンドウズ10のサポートが完全終了する2025年10月14日までが基本的な目途になるかと思いますので、それが心配な方はこれと同レベル程度のものでCPUがウィンドウズ11対応のものを購入しても十分安く買えますよ。
最後に、詳しい方にはまったく必要ない話ですが、今からゲーム用パソコンを考えてて、尚且つ、最新の重いゲームはあきらめるけど、軽いゲームやちょっと前のゲームを楽しみたいって方で、中古で探してます!って人向けに、これは頭に入れておけ!という部分を書いておきます。
(自分も調べた際に、いろいろと迷った部分がありますので、今から考える人が分かりやすく書いておこうかと思いました)。
なお、あくまで今からいろいろ調べて買おうとしている素人向けの話ですのであしからず。
1 起動ディスクはSSDのものを選ぶ。
これは、起動ディスク(メインハードディスク)がHDDだと、電源入れてからの起動が遅いんですよ・・・だからSSDで考えてください。
ただし、SSDの容量が多いほど、中古PCのお値段が上がる傾向があるので、注意。
※なお、SSDとだけ書いていますが、SSDにも種類があり、その種類によって速度が変わりますので、まずはここからしっかり調べてから購入するものを探してください。じゃないと、パソコンの起動などでストレス感じる羽目になります。
そして後からSSDを付け替えることを検討するのが嫌な方はあらかじめ新しいSSDに乗せ換えしてある中古PCを購入してください。
※少し前だとSSDの寿命は「5年」ぐらいだと言われていました。付け替えることができる人は後から買いなおせば済む話なのですけどね)。
2 SSDやHDDは大容量を用意しておく。
最近のゲームはとにかく容量が多い。
100ギガ付近必要な場合が多々あります。
せめて1テラ、できれば3テラ欲しいです。
また、最新ゲームを楽しみたい方はSSDで大容量がベストです。
(なにやら、starfieldあたりは速度の速いPCI-e SSDなどに入れとかないと不具合?が起きるような話も出ています・・・が、そういった新しいゲームを遊ばないならHDDでも良いかと)。
※ただし、今後はSSD推奨が増えるのでは?という噂もあります。
3 CPUコアは少なくとも4コア以上。
まあ、型番などによって周波数などの性能差はありますが、2コアはやめたほうが良いです。少なくとも4コア以上のものを買うと考えてください。
かといってコア数だけで見るのもある意味間違いではあるのですが、まあ、なにがなんだかわからない時にコアのHzとかなんやかや言っても頭に入りません(笑)。
心配な方はまあ、6コア以上のCPUを検討してください。
※あくまで大雑把に説明していますので、一番なのはちゃんとそのあたりを説明してくれいているブログなどを読んで勉強するほうが良いです。
4 メインメモリーは最低16ギガで、2枚差し。
だいたい今のゲームの推奨の平均は8ギガなわけです。
そうなるとギリギリ8ギガだと、他のソフトなども動かしている状態で余裕がなくなってしまうので、16ギガは欲しいです。本当は32ギガ欲しいというのが本音。
そして2枚差しになっているもの(16ギガなら8G+8Gという感じ。そのほうが性能が発揮しやすい)。
(なお、メモリーにも規格があり、速度が変わってきますのであしからず)。
5 GPUはどう選ぶ?
GPUを選ぶのに、メモリー数やbitだけではありません。
たとえば4Gの128bitと4Gの256bitだと256bitのほうが性能がよさそうに見えますが、実際はそのGPU全体の性能そのものによって違ってきます。
つまり、わけもわからずその部分だけを指標にしても間違うわけです。
(まあ、これは古いPCを買うという考え方で選ぶ場合なわけで、最近のものを買おうとしている人はあまり気にせず、まずはしたいゲームの推奨スペックと照らし合わせて購入を考えてください)。
ただし、あくまでここではぜんぜんよくわからない方が今からゲームできるPCを安く買いたい!という場合に少しでも知識の足しになればと書いているので、本当に簡単に、とりあえずこれだけは見ておけ!というのを書いていきます。
◇クロック数
要は「Hz」です。
これが大きいほど処理が高速です。
◇VRAM(ビデオメモリ)
これが大きいほど、画像を円滑に抜けなく表示できます。
高画質のゲームを遊ぶ場合は重要な部分です。
◇メモリバス幅
bitで表示されているものです。
これが大きいほどデータのやり取り速度が速くなります。
つまり数値が高いものほど高性能です。
◇PCI Express
拡張ボードの規格です。
最初にGPUを考える際に意外と見ていないものがこのあたりです。
2.0の×16とか3.0の×16とかです。
これは最初のうちは?と思う人が多いと思いますが、結構重要です。
まずPCI Expressのレーン数(×1とか×16とか表示されているもの)でデータの転送速度が変わります。
つまり×4と×16では雲泥の差になります。
また、2.0や3.0で速度がガラリと変わります。
なので例えば同じ4Gの256bitのものが2個あったとして、かたや8レーン、かたや16レーンでも速度が単純に2倍違います。
そして1.0と5.0ではさらに速度が16倍違います。
※3.0と5.0を比較しても単純計算で4倍近く速度がかわるそうです。
この部分って最初のうちは見落としがちなんですね。
これでもかなり簡単に書いていますが、それでもわかりづらい人で、これから中古を探す人はとりあえずこの数値のものを買え!というものを書いておきます。
ビデオメモリ6G~8G
メモリバス256bit以上
PCI Express 3.0 ×16以上
です。
(これ以上の性能は基本的に安く買えません。あくまで中古で安く買いたい!という人向けの話なので、怖い方は無理せず、最近のGPUを搭載したPCを購入することをオススメします)。
※なお、本当にまずは雑に中古パソコン購入の指針になるものを書いています。本当は勉強してから買うほうがオススメなわけですが、このあたりの知識って、実際何台も買って、失敗したりして覚えないと知識だけ詰めてもあまり意味はないんです。なので、とにかく心配な方は、中古PCはあきらめて、新しいもので、そこそこのものをプレイしたいゲームと照らし合わせて見合ったものを買うべきです。今は結構安く出ています。別にプロゲーマーを目指すわけではないのならそこまで高額なものを買う必要はないと思います(たとえば、60万円オーバーのものとか)。
という感じです。
まあ、そもそも中古PC自体「ギャンブル」です。
はっきりいって、壊れてもなんとかする自信がある人が買うか、物好きが買うか・・って程度の話なんです。
ここからは完全に私個人の考え方ですが、中古PCを購入するにあたり、10万円ぐらいまでのものを購入する場合は基本「ギャンブル」です。
捨て金覚悟で買うわけです。
そして、その考え方すらも、もっとしっかりパソコン買う人たちからしたら「甘い」わけです。
ゲームPCの場合、普通に「30万」までは捨て金と考えている人も多くいます。
とはいえ、今はGPU搭載のPCが新品も大安売りしています。
ちょっとゲームする程度であれば15万前後出せば新品でそこそこのものが買えます。
と、長くなりましたが、安く買った中古パソコンでのゲーム性能のお話でしたw。
今からゲームできるPCを少しでも安く買いたいって方の知識の糧になれば幸いです。
しかし、今回のPCは大きい・・・PCIスロットの多さとかで気が付けばよかったのだが・・・。
そして、すでに新たな「ギャンブル」に手を出したい・・・。
この手の買い物って良いものが手に入った時の「キタコレ!」感覚がたまらないんですよね(すでに病気・・・)。
・・・・・わかってくれる方いるかな・・・・。
それでは
追記
ここでの話はあくまでタワー型、つまりディスクトップ型のパソコンの話です。
ノートPCのグラボを付け替えたりなどは基本できません。
ゲーミングノートPCでグラボ付け替え可能なものをあらかじめ買っておかないと、交換は容易ではありません。
めちゃくちゃお金出してお願いすれば可能ではありますが、もう普通にディスクトップのゲーミングPC買ったほうが早いです。
なお、最近では外付けGPUなども数が増えてきました。
まだまだ高額ですが、今後は外付けGPUが主流になってくるかもしれません(でももしかしたら内蔵GPUの性能が上がりつつあるので、そちらのほうが主流になるかも?)。
今のところ、冷却などの問題で長時間ゲームをする場合はノートPCはオススメではないなぁ~って感じもありますし・・・・。
※私や、妻のろっこが持っているノートPCでゲームするとめっちゃ発熱してちょっと怖いですね・・・・もう少し技術が進歩したらそういったこともなくなってくるのだと思います。