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The blue sky of the outlook41

広い。
巨大なドックが開ける。
ロボットがズラリと並ぶ。
開口部からロボットが上空から着地した。
足のつけ根のスラスター部分だろうか、変形しながら着地する。
風の勢いで私とノイルの髪がブワっとなびいた。

ガシャンガシャンと、巨大ロボットが近くまで歩く。
腕部が‥手は指6本⁈
ロボットの足は鳥‥カラスの様?
人型なのに所々非人間的な部位。
ドックのアームが伸びて装備されたパーツが取り外される。


パーツはコンテナの隣に置かれた。

タケ
「デケェ‥‼︎」
エノク
「うわぁ‥」

ノイルは言葉を失っている。
ドックに格納するため、定位置までロボットが後ろ向きに歩く。

直立に止まると、胸部のハッチが開き、コクピットからパイロットが飛び降りる。

ワイヤーを伝い、私達の元に降りて来た。

イチ
「おお!団体様か!」
ヤン
「ああ」
エノク
「わぁ‥どうやって動いてるのかしら‥?」
イチ
「お、興味深々だな!」
エノク
「はい!」

タケが言ってたのと違う。
みんな良い人達だわ。
人は見かけによらず、か。

いよいよ起動エレベーターから、最下層に案内するとヤン社長が案内する。

イチさんがニヤニヤしながら私とノイルの間にいるタケに話しかけてきた。

イチ
「なぁにシケてんだ。両手に花だろ?」
タケ
「‥⁈お、そいや、そうだな‥」

タケがデレた。

私とノイルで無言でタケの足を踏んづけた。

タケ
「‼︎‼︎いってえ‥‼︎‼︎」
ヤン
「どうした?起動エレベーターはこっちだ」


起動エレベーターは巨大ロボットを搬送できる程の巨大な設備で、20mの正方形をしている。

斜め下に起動、降りた途端
強い風が吹いてスカートが舞い上がった。

私&ノイル
「キャアああ‼︎⁈」
テツ&イチ
「うお!」
タケ
「///」
エノク&ノイル
「〜〜っ‼︎///」

最悪‥
社長が表情を変えず呼ぶ。

ヤン
「エノク、あれだ」
エノク
「え?あ‥ええ⁈」

工場の下から現れた超巨大な球状の柱がズラリと並ぶ。
直径は約200m。

それが遥か先まで続く。

ヤン
「爺さんの代で築いた形見だ」
エノク
「社長のお爺さんが‥?」
ヤン
「古代湖が広がる不毛の大地だった。そこに立つ世界樹を見た‥」
エノク
「世界樹‥⁈」
ヤン
「一度見ておけ。学生寮の最奥地に聖域として立ってる」

知らなかった。
聞いてみたら、大きさは直径だけでも2kmはあるとのこと。
出所したヤン社長の祖父は、その光景に驚き、生涯を天魔重工に捧げ、天命を全うしたと言う。

自分と同じならず者達だろうと、一丸となって会社を立ち上げ、コロッサルグラッド・シエルが完成した今も、街は拡張を続けている。

社長はそう答えてくれた。 
そう考えたら、ただ凄いだけじゃない‥。

エノク
「私でも出来る仕事かしら‥」
ヤン
「 」

ボソっと言う。
聞こえたかはわからない。
社長は無言だった。

最下層に到着した。
シミュレーターがある。
球状の機械設備だ。
ゼンキはここでロボットの擬似体験をし、操縦訓練をしていた。

制御板に男が立っている。

ヤン
「ゼンキはまだ中か?」

「それが‥ぶっ通しで」
テツ
「休んでねぇのかよ⁈」
ヤン
「やれやれ‥」

制御板から通信で呼び出した。

ヤン
「ゼンキ。面会だ」
ゼンキ
「え?」
ヤン
「少し安め」

シミュレーターのハッチが開き、
ゼンキが姿を表す。

ゼンキ
「 」
「‥の、ノイル⁈」
ノイル
「馬鹿‥」

頭をかいてバチが悪そうに歩み寄る。

ゼンキ
「退学届は、出したぜ」
ノイル
「わかってるわよ、馬鹿」
ゼンキ
「 」
ノイル
「どうする気?」

私は気付く。
退学したなら寮には居られない。

どうする気なんだろう。

ゼンキ
「一か月はアパート暮らしだ」
ノイル
「本気?」
ゼンキ
「ああ。ノイルはちゃんと卒業しろよ」

ノイルの表情が暗い。

ノイル
「言われなくたって‥」
ゼンキ
「そしたらよ、一緒にマンション買って住もうぜ」
ノイル
「え⁈///」
「そこまで考えてた⁈」
ゼンキ
「言わせんな、恥ずかしい///」

え、何¿
プロポーズ?

私とタケが呆然とする中
ヤン社長が私に聞いた。

ヤン
「此処で働きたいか?」
エノク
「え?あ、私でも出来るでしょうか?」

基本は重機を操縦して行う。
動かせなければ話にならない。
との事ですが‥

私はアリサに少し遅くなると伝えた。
端末は、もちろんタケのお兄さんの物を使ってだ。
タケが使っても良いと言っていたから。


さて、と。

この巨大ロボット。
私でも動かせる‥?

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