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The blue sky of the outlook17 hecto


バタバタする。

呑気に髪を乾かしていたら
時間かかりすぎた。

朝シャンはおすすめできない。

マーゴにLINKで魔法頼むも
返る返事に戦慄する。

寝ぼけているせいだろうか。

マーゴ「ん〜雷魔法?」
エノク「ゴメなさいいいです」

誤字まみれで断った‥
あとは風が乾かして
くれる事を信じて
部屋を後にする。

端末は?

慌てて手に取ったから

大丈夫

ポケットに押し込んだ
端末の感触を確かめて
学校に急いだ。


エイマ「あれ?お姉さん?置いてきぼり⁈ちょっと!」


学校

いつもの仲間勢揃い
いつものように授業

授業が終わる。

今日は誰と談笑しようか

立ち上がり、
周りを見て気付いた。

タケの姿がない

LINKにはまだタケと
連絡が取れない状態だ。

よし、

とっ捕まえて今度こそ‥

何処だろう?

前回は古代図書館に行ってしまった。

今回は違う何処に行こう。

廊下へと進む

適当に歩き出す。

たどり着いたのは

体育館‥

居た!
タケだ。
凄い、私の直感!

声掛けしようと思って
デカイ声で呼ぼうとした。

ボール持って構えてる

集中してる‥
何してるんだろう?

見守る。

頭より大きなボールを
両手で投げる

ネットのついた輪の中に
ズドンと入った。

計算された投擲(とうてき)

エノク「凄っ‼︎」
タケ 「おわぁ⁈何だ後ろから⁈」
エノク「タケ、スポーツやるの⁈」
タケ 「お前‥見てたのか」
エノク「ん」

今のは、私には無理だ
タケの所に行こうとした時だった。

中学1「やるじゃねーか」
中学2「ライト⁈」
タケ 「悪いな、シューズなくてよ」
ライト「ヘヘッ良いって!」

此処は中学用の体育館?

何でタケが此処で?

ABB「アクロバットバスケットボール」
こちらのバスケは
壁側にもコートがある。

ぶっ飛んだルールで、
壁側のコートも走る事が出来る。

その為の専用のシューズが
必要になる。

ライト「な!先輩よ」
タケ 「良いぜ、中学以来なんだ」


2人が構える。

私と、もう1人の中学生が
息を飲み、見守る。

前に飛び出したのはライト。
タケのボールを奪いに突っ込む。

タケが一瞬でボールを片手に
切り替えて掴み、
ボールを後ろに回転させる
様に投げる。

ライトがタケの背後に回り込む。

ダンッ!
ボールが大きく跳ねる。

タケより高く前に飛んだ

ドライブがかかる様に
タケは後ろに投げていた。

タケが前に飛ぶ。
ボールを掴み取り、

投擲‥

バックボードに当たり
ゴールリングに落ちた。


凄い‥

あんな投擲でボールに
ドライブかけるなんて‥

ライト「す、スゲェ!」
中学2「どうやって⁈」

落ちたボールを手に

ライトに渡す。

タケ 「サンキュな、楽しかったぜ。エノク!」
ライト「あ、おい!」

私とタケは体育館を出る

2人組を残して。


歩きながらタケに声を掛ける

エノク「中学までやってたんだ」
タケ 「まぁな」
エノク「部活しないの?」
タケ 「いや、まだ‥」

?何だろう‥

この踏み込んでは
いけない探求

エノク「‥ごめんなさい」
タケ 「あ?」
エノク「タケの事よく知らないから」
タケ 「いや、俺は‥」

私が俯いた
気まずい。

私の目が潤む‥

タケが申し訳無さそうに
頭を掻く

間を置いて、白状する


タケ「実は‥な」
エノク「ん?」



タケ「兄貴が死んだんだ‥」


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