自分の部屋を持ち歩かない
電車の中では、スマホを見るよりも、人間観察をするほうが好きだ。
と、そう思ったのは案外最近の話で。
大好きな夏生さえりさんが、スマホのことを「持ち歩ける自分の部屋」と表現していたのがなんだか腑に落ちた。ただでさえ在宅で一日中家にいて、仕事が終わったって自分向けにレコメンドされたSNSの情報ばっかり見てるんだから、外に出た時くらい小さな部屋から出なくちゃと思って、電車ではスマホを閉じるようにしてみた。
あれ、そうか。なんだかマスクをしている風景が当たり前になってたけど、もう電車ではマスクを外している人も多いんだな、と気づく。人間の表情が見えてたのしい。
スマホ画面を横にして、完全に笑顔モードで何か見ているお姉さん。(可愛い)
コワモテなのに、ちいかわのうさぎのステッカーをスマホケースに入れてるお兄さん。(こちらも可愛い)
会社帰り、なぜかノリノリでエアギターをしているサラリーマン。めちゃくちゃノってるのに、周りの人はみんなスマホをいじっていて気づいていない(!) ノリノリおにいさんの左手の薬指には指輪が。きみの旦那さん、めちゃくちゃ面白い人だね、と話してあげたい。何弾いてるんだろうなぁ、と考える。
人を見ていると安心するな。
心が通っているものを見ていたいな。
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元気になりたくて、近所の花屋で自分用に買ったお花。たっくさん種類があるなかで、1本だけ可愛いなと思って手に取ったら、店員さんが親切に花の名前を書いてくれた。
リサリサというらしい。
なんと、奇しくも自分と同じ名前の子を連れて帰ってきてしまった。ちょっとでも長生きしておくれ。
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