2月21日(夜)
物足りない。
―コンビニ行くか?
たまにこうして、よくわからない空腹感に襲われる。
夕食後。
グダグダと、テレビを見るでもなく、携帯をいじっていたのだが。
なんだか、物足りない。
今日は、それなりに食べたつもりなのだが。
何か食べ物ないかな……。
と思い、冷蔵庫を開けるも、何もない。
インスタント麺は、食べられないので、却下。
スープもなぁ、あんまりないし。
冷凍庫にも入っていない。
パンーの気分でもない。
夕食の残りは、まだバイト中の妹が食べるだろうし。
「……」
「なんかないの」
「ない……」
妹と2人、キッチンに入り、がさがさと漁る。
母がやってきて、ラーメンでも食べればと言ってきたが。
だから、そんな気分じゃない。
「どっかいく?」
「どこに……」
なぜか、キッチンに座り込んだ妹が提案してくる。
すぐにこうやって座るのは、意味わからん。
「まつく」
「えー」
ジャンクフードなんて食べたら太る。
この時間に食べるものじゃない。
「コンビニ?」
「んー」
時間が時間だが……。
このまま空腹のままでいても、いいのはいいのだが。
これだと最悪眠れない。
何度か経験しているから、分かっている。
「いくかぁ」
「いこー」
お気に入りの、赤いコンビニへ行くとしよう。
行けば何かしらは、あるだろ。
「どこいくん」
外に出る準備を済ませ、いざ行かんとしたところで父に声をかけられる。
一昨日あたりから、体調が悪いとか言って仕事を休んでいる。そのくせ酒は飲むし、煙草を吸うので意味が分からない。
「コンビニ」
「……ちょいまち」
お、何かをかって来いと言うことだろうか。
お金もらえるから、ラッキーだ。
何買おう……。
「何買うの?」
「おにぎり二個買ってきて」
「どれ?」
「俺が食べるやつ」
「いや知らん」
「辛子明太子と、なんか巻物」
「おけーなかったら連絡する」
渡されたお金を財布にいれ、玄関に出る。
おぉさむ。
「あ、靴下履いてくるの忘れた」
「サンダルはけばいいじゃん」
ま、いいか。
寒いが。
さっさといって、帰ってこよ。
苺サンドあってよかった。
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