【PJCS2023予選抜け&本戦抜け&決勝大会top64】耐久アグロカミイーユイ【構築&振り返り記事】

みなさん初めまして。ヴァロン(VaVaVa_vgc)と申します。
今回はPJCS2023において、4月から6月の決勝大会まで使い続け、WCS DAY1権利を獲得したパーティを紹介しようと思います。
記事は全文無料です。

決勝大会の構築
本戦時の構築
第三回予選 32勝13敗 147位
第一回本戦 12勝7敗 50位
決勝大会 2勝2敗 top64

構築経緯

毒チオンジェン軸との遭遇

私はPJCSの予選ルールが発表されると同時に、毎日少しでもポケモンに触れ自分にとって強い理論がないか模索していた。3月の中旬頃にイッカコノヨを使って対戦をしていたところ、あるパーティとマッチングした。
そのパーティはハバカミキラフロルで身代わりキラースピン、その後守るを多用しながらいとも簡単にイッカコノヨを突破し、チオンジェンで詰めを行うという戦略を取り、私は完敗した。その瞬間、自分はこのハバカミ+キラフロル+チオンジェンによる毒チオンジェン軸は今の環境において最強だと思い、早速真似をしてパーティを作成した。

このパーティは実際強く、毒を刺して遅延をし、チオンジェンで詰めるという自分のやりたい戦術の再現性がとても高かった。

イーユイの強さを認識

しかし、強い戦術は流行るもので、自分がこのパーティに出会ってから数日後には大流行し、cobalt杯ではチオンジェンの使用率が2位にまで浮上した。当然流行したパーティはメタられるため、私もあっという間に勝てなくなった。その時に浮き彫りになった弱点は、以下の3点だった。
・モロバレルが重い
・毒テラスタルが重い
・キラフロルがどくびしを撒けないとパワー負けする

しかし決してこの軸が弱いわけではないと思い、その時に海外大会で上位に入っていた同じ軸の別の構築を試した。

しかしこの構築を使ってもあまり自分には馴染まず、強さを感じられなかった。具体的には以下の2点が気になった。
・ギャラが不意の電気技で死ぬ(この頃からハバカミに10万持ちが増加)
・ディンルーとハバカミまたはイーユイを同時選出すると使いづらい
しかし、この構築を使ったことで大きな収穫を得ることができた。それはイーユイがかなり強く、毒チオンジェン軸とマッチしているということだった。苦手とするモロバレルをかなり倒しやすくなった上に、イーユイの特性によってハバカミとキラフロルの火力を上げることができ、パワー負けする問題もかなり改善された。この時から毒+チオンジェン軸をサブの戦術とし、メインの軸はカミイーユイを通すことに遷移していった。

パーティメンバーの最終決定

ハバタクカミ、キラフロル、チオンジェン、イーユイをパーティに入れることにし、残りの2体を考えるためにイーユイを通せないパターンを考え、主に2つの場合が挙げられた。
①物理ポケモンに弱点を突かれて倒されてしまう場合
②追い風をされて相手に上から叩かれる場合
またこの時にはイルカウインバレルディンルーハバカミの構築が流行りだしており、イルカマンも苦手なポケモンであった。チオンジェンはイルカマンやディンルーに強く出れるが、それらの処理にはとても時間がかかるためチオンジェン以外のポケモンを倒され、モロバレルのかふんだんごで無限に耐久されて詰みの状況を作られてしまうようになった。この課題は①に内包されるとして、それぞれの対策を以下のように考えた。
①の対策:相手をやけど状態にさせる
②の対策:こちらも追い風を貼る

①について、相手の攻撃を下げる手段としてまず威嚇が思い浮かぶが、イルカバレルディンルーのサイクル戦を考えると威嚇はあまり強くない(カタストロフィとかふんだんご、再生力によってダメージレースに勝てない)と考えた。一方でやけどは交代しても永続のため、有効に働くと判断した。やけどにする手段として鬼火を覚えるポケモンを探し、イーユイと被る炎タイプではなく、かつ高い素早さから鬼火を打てるドラパルトを使うことにした。持ち物をぼうじんゴーグルにすることでモロバレルに邪魔されることなく鬼火を打つことができ、また副次的な効果としてゴーストダイブを打った際にもモロバレルに邪魔をされないことが想像以上に強かった。
また②について、追い風の対策には追い風をこちらも打つこと、それもターンをずらして追い風を打つことが有効だと考えた。環境で追い風を打つポケモンにはファイアローとヤミカラスが挙げられ、横にはイダイナキバを置くパターンが多い。そのため、地面技を透かせる上に耐久力が高く追い風をずらして貼りやすいポケモンとしてアーマーガアを採用した。耐性が優秀でミラーアーマーにより追加効果による能力降下もなく、かつ羽休めも覚えるため二回目の追い風を貼ることもしやすいのが更に良い点であった。

こうしてパーティの6体が決まり、イーユイを通すためにドラパルトの鬼火やチオンジェンの特性によりイーユイの物理耐久を上げる耐久ルート、そして追い風を貼り上から殴れるようにするアグロルートの二面性を併せ持つパーティが完成した。このパーティが完成したのは3月の末であり直近環境で中々に勝てていたため、自信を持って第一回目の予選に臨んだ。

予選1回目のパーティ

環境の変化に対する対応

予選1回目から2回目

予選1回目は最高レート1761で後2勝足りずに予選抜けができなかった。しかし、私は剣盾の時には予選抜けにかすりもしなかったのに対して、今年はもう少しで予選抜けの領域までたどり着けたため、今年の予選には確かな感触を感じていた。また、環境にこのような構築はあまり流行していなかったため、使い続けることにし、課題を洗い出した。立ち回りを改善しても解決できないと考えたのは大きく1点
アローキバがキラフロル集中してくるとテラスを切っても倒され、アローが倒せずにちょうはつされて追い風が打てない
という点であった。これについては立ち回りでどうにもならないため改善策を考えていたところ、キラフロルのテラスタルをひこうにすることでタスキ込みで確定でキラフロルが生き残り、アローを倒してから追い風を貼って切り返せることに気づいた。その他細かな調整を施し、第2回予選に臨んだ。

予選2回目のパーティ

予選2回目から3回目

しかし予選2回目は最高1708とあまり振るわなかった。しかし最も大きな原因は体力管理とメンタル管理であったため、構築が弱いわけではない(そもそも後2週間で勝てる構築を作り練度を高めるのは不可能)と考え、この構築のまま細かなチューニングをまた施すことにした。第2回予選で立ち回り以外で改善しなければならないと考えた点は以下の3つだった。
①身代わりハバタクカミの増加によりドラパルトのゴーストダイブが弱くなった
②相手のカミイーユイに対して追い風を貼りたい場合(主に晴れパ)、アーマーガアが水テラスをするとフェアリーが等倍になり押し切られて追い風が貼れない
③ディンルーヘイラッシャに鬼火で対抗しても残飯持ちに対してスリップダメージを与えられない上に、毒を刺そうとしても毒テラスでケアされてしまう

①に関して、このパーティは毒や宿木を打つ関係上身代わりはとても厄介な技のため、しっかり対策を施す必要があった。ゴーストダイブが弱くなったためドラパルトの技変更などを考えていたが、ドラパルトには「すりぬけ」という身代わりを貫通できる素晴らしい特性があることに気づき、そちらへ変更することにした。このパーティは見た目上威嚇を呼ばないし、もし威嚇をされてもハバカミ以外に対して火力が必要というわけでもなかったため、クリアボディから変更することには何のためらいもなかった。
②に関しては、アーマーガアのテラスタルをほのおにし、特殊耐久に努力値を大きく割くことで解決した。もともと水であったのは炎テラスをした際の地面の一貫性を気にしてのことだったが、練度を高めて立ち回りを確立していった結果それを気にする必要はないという結論に至った。
③の対策には、キラフロルを「ふしょく」にすることを考えた。しかしふしょくの場合どくどくを採用するのが一般的で、どくげしょうとは立ち回りも大きく変える必要がある可能性を危惧していた。どくどくを採用するかに関しては、私は個人的には猛毒よりも毒の方が強いと考えており(2ターン目までのダメージ量は毒の方が上なのが理由)、さらにキラースピンは即ダメージを与えられてかつ範囲技のため守るによるリスクが小さいことを理由にふしょくキラースピンの採用に至った。そして立ち回りの点では、環境にキラフロルが流行ってきた結果相手プレイヤーのどくげしょうのケアが上手くなってきたため、発動しないどくげしょうを立ち回りの中に入れている以上立ち回りが大きく変わることはないと考え、ふしょくで予選3回目を戦うことに決めた。
その他細かな調整を施し、最終予選に臨んだ。

予選3回目のパーティ

予選3回目から本戦

最高最終レート1770、32勝13敗の147位でついに予選を抜けられた。余談だが自分は2015年の時にシニアカテゴリで予選を抜けた以来予選すら抜けたことがなく、今回がマスターカテゴリでは初の予選抜けだった。
予選抜けの後、本戦までは1週間しかなかったため、少し細かな調整をするだけで後は練度を高めることに集中した。

本戦(1回目)のパーティ

結果はレート1579、12勝7敗の50位で本戦を突破した。補足しておくと、ポケモンHOMEで確認したところ無効試合は0であり、勝ちの稼ぎ方も三連戦では2勝or1勝かつ最後に4連勝したため勝敗数のわりにレートが高かったと考えられる。
とはいえこの時はバグまみれの大会で自分の戦績にも自信を持てていなかった。当時の心境は一つ前の記事を参考にしてもらいたい。

本戦から決勝大会

本戦から決勝大会までは約一か月離れていたため、新たな構築を作ることや、軸はそのままにしてポケモンを何匹か変えることを考えていた。本戦が終わってから数週間で環境が変わった中で、課題に感じたのは以下の2点であった。
①テツノカイナにはドラパルトで対応しているがテツノツツミが同時にいると戦いづらい
②壁ミストフィールドオーロンゲ+剣舞テツノカイナ(+サーフゴー+ディンルー)にどうやっても勝てない

以下の2点に関しては完全な解答が見つからなかった。せめてもの対抗として、瞬発的なダメージ量を上げるためにチオンジェンの身代わりをリーフストームに変更した(身代わりであった理由は個体詳細で解説)。このパーティは水テラスサーフゴーを引き寄せるため、それに対する処理ルートが増えたのも良かった。
本来ならこれらに対する解答を出しておくべきであり、使うポケモンを何匹か変えて調整した時期もあったが練度の関係上上手くいかず、結局使うポケモンは変えずに挑むことにした。また、5/28の追加予選の後大量に構築が流れてきたが、その中には4月から使い続けた人が多くいたため、決勝大会でも同じような人はいるだろうと考え、最新の環境に合わせすぎるのも悪手になると判断した。(しかし決勝大会で優勝したシャルナークさんがまんま②の構築を使っていたため、もし当たっていたらボコボコにされていたであろう。まあ優勝しているわけだから当たったら負けるのはみんな同じかw)

決勝大会のパーティ

決勝大会の結果は勝ち→負け→勝ち→負けの2-2で目標としていたWCSの出場権を獲得することができた。

個体解説

予選3回目以降の個体解説とする

ハバタクカミ

テラスタイプ:フェアリー
持ち物:ブーストエナジー
技構成:まもる/マジカルシャイン/シャドーボール/みがわり
特性:こだいかっせい
性格:おくびょう
努力値
①予選3回目:H164 C92 S252
②本戦:H132 B12 C108 D4 S252
③決勝大会:H100 B4 C148 D4 S252
共通の調整意図:
・HP4n-1
・陽気パオジアンの不意打ち確定耐え
・最速
①の調整意図:
・意地イルカマンの雫ジェットパンチ確定耐え
②の調整意図:
・意地イルカマンの雫ジェットパンチ確定耐え
・①より少しでも火力を上げた
③の調整意図
・D4振りテツノツツミをわざわいのたまシャドーボールで乱数一発(87.5%)

高い素早さで上からみがわりをして毒のターンを稼いだり、イーユイと合わせる際に相手のハバタクカミやパオジアンに上から攻撃がしたかったためSブーストハバカミを採用。Sブーストなのに最速にしているのは、攻撃は乱数があるが素早さは1違えば行動順が変わるためどのハバタクカミよりも先に動きたいと思ったからである。しかしその分火力が低いため段々と耐久を削っていった。おそらく少しは素早さを削って火力に回すべきであろうが、絶対に先制できる安心感は大きかった。また最速ブーストにすることで追い風下のイダイナキバよりも早く動ける。

技は必須のまもる、毒のターン稼ぎやかふんだんごと相性が良いみがわり、霊技は状態異常にできなかった場合たたりめだと威力が低すぎるのでシャドーボールとし、全体技の方が使いやすいため妖技はマジカルシャインとした。

テラスタイプは火力の底上げと悪耐性を得られるフェアリーで安定していた。

イーユイ

テラスタイプ:みず
持ち物:こだわりメガネ
技構成:ねっぷう/あくのはどう/オーバーヒート/テラバースト
特性:わざわいのたま
性格:おくびょう
努力値
①予選3回目:H228 B28 C44 D36 S172
②本戦、決勝大会:H228 B28 C36 D36 S180
共通の調整意図:
・カイリューのハチマキノーマルテラスしんそく(わざわいなし)確定耐え
・H252振りセグレイブをオーバーヒートで確定一発
・HP16n-1
①の調整意図:
・最速89族(ビビヨン)抜き
②の調整意図:
・最速90族(コノヨザル等)抜き

始めに使ったメガネイーユイの使用感がとても良かったため調整だけ変えて使用した。大抵の試合はこのポケモンのねっぷうを何回打てるか、そして序盤中盤で相手のポケモンをねっぷう圏内にもっていけるかが勝敗のカギを握る。

火力は十分高いため調整はHSベースとし、テラスタルやチオンジェンとの組み合わせであらゆる攻撃を一発は耐えるようにした。

技は高威力広範囲技のねっぷう、タイプ一致技のあくのはどう、メガネと合わせて瞬間火力を出せるオーバーヒートと、カミイーユイはほのおタイプやほのおテラスが苦手なためテラスタルをみずにしテラバーストを採用した。

キラフロル

テラスタイプ:ひこう
持ち物:きあいのタスキ
技構成:ニードルガード/パワージェム/キラースピン/だいちのちから
特性:ふしょく
性格:おくびょう
努力値:H4 C252 S252
調整意図:
・HP16n-1

初期の構築の軸としてタスキキラフロルをずっと使い続けた。毒を刺す役割というよりは、「相手を削る」のが役割であり、短期戦になりそうであったり弱点を付ける場合は積極的にパワージェムやだいちのちからを打っていく。

パーティには地面打点を出せるのがこのポケモンしかいないため、相手のキラフロルにだいちのちからを打つのは絶対条件であった。そのため、耐久振りをして相手に先に行動されるよりも、少しでも相手のキラフロルより先に行動できるように最速かつ行動保証を得られるタスキで確定。

特性に関して、予選2回目から3回目の間に変更したこととその理由を述べたが、どくげしょうとふしょくは甲乙つけがたいため、どくげしょうでもかなり活躍できると考える。ただ対戦相手はどくげしょうのことは考えるがふしょくのことは基本的に考えないため、ふしょくの方が奇襲性に優れている。

技に関して、タスキ持ちかつ毒を刺すのでまもるを持っていると非常に場持ちが良くなるためニードルガード、タイプ一致かつあらゆるポケモンに対して等倍以上のダメージが入るパワージェム、キラフロルやサーフゴー、テツノカイナに対する打点となるためだいちのちからは確定。どくどくではなくキラースピンである理由も予選2回目から3回目の部分で触れたがもう一度述べると、個人的には猛毒よりも毒の方が強いと考えており(2ターン目までのダメージ量は毒の方が上なのが理由)、さらにキラースピンは即ダメージを与えられてかつ範囲技のため守るによるリスクが小さいというメリットがあるからである。

テラスタイプがくさではなくひこうであるのは、どくげしょうが発動するかではなく、タスキと合わせてどこまで行動できるターンを稼げるかを重要視し、地面タイプを無効化できるひこうを選んだ(その結果ふしょくの採用につながったと考えられる)。

チオンジェン

テラスタイプ:みず
持ち物:たべのこし
技構成:まもる/やどりぎのタネ/かふんだんご/みがわり(本戦まで)→リーフストーム(決勝大会)
特性:わざわいのおふだ
性格:おだやか
努力値:H252 B100 C4 D140 S12
調整意図:
・HP16n(残飯回復最高効率)
・意地テツノカイナのインファイト乱数一発(6.25%)
・臆病メガネハバタクカミのムーンフォース確定耐え
・同速意識でS12振り

特性によるデバフと耐久力により受け性能がかなり高い。相手を残り2体までもっていけばこのポケモン一匹で詰められる場合も少なくないくらい強いポケモンであった。

このポケモンは相手のあらゆる攻撃を耐えることが重要なため、調整はcobaltさんのツイートのものを参考にし、ダメージ感覚を養うことに注力した。

耐久ルートを取るため、技に関してまもるとやどりぎのタネは確定。また相手の攻撃によって削れたイーユイやドラパルト、みがわりによって削れたハバタクカミを回復し行動回数を増やすためかふんだんごも確定。残り1枠はディンルーのじわれをケアしたり、タイマンでまもみが連打で突破できるようにみがわりを採用していたが、ディンルーのじわれの減少に伴いみがわりの有効な場面が減ったため、テツノツツミや水サーフゴー、その他多くのポケモンに対する瞬間的な打点となるリーフストームを採用した。

テラスタイプは弱点をかなり減らせるみずにした。テツノカイナの増加時に毒に変更した時期もあったが、ほのおやこおりが等倍か半減かは大きな違いであったため、使い慣れたみずを使い続けた。

ドラパルト

テラスタイプ:ほのお
持ち物:ぼうじんゴーグル
技構成:まもる/ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/おにび
特性:すりぬけ
性格:ようき
努力値:H92 A28 B4 D164 S220
調整意図:
・HP16n-1
・臆病ハバタクカミのシャドーボール確定耐え
・臆病ハバタクカミの妖テラスマジカルシャイン(ダブルダメ)確定耐え
・妖テラスH4ハバタクカミをゴーストダイブで75.5%~(みがわりを貼った後確定)
・最速テツノツツミ+3

このパーティで一番相手に読まれない型であり、影のMVP。物理ポケモンにおにびを打ち削りを入れることと、相手のハバタクカミを予想外のタイミングで倒す役割を持ち、最も対戦相手のテンポを崩したポケモンである。

調整は第1回予選後に流行したSブーストハバカミを意識し、火力と素早さは最低限確保した。

技と特性に関して、コンセプトであるおにびとゴーストダイブ、自動でターゲットを変えてくれるため相手を削ることに長けたドラゴンアロー、そしてやけどや毒などのダメージを稼ぎ相手の様子を見ることができるまもるの4つで完結した。おにびはディンルーやイルカマンに対しては1度外してもなんとかなる場面が多いが、パオジアンに外すとゲームが崩壊するので毎回祈りながら打っていた。特性はコンセプトであるハバカミにゴーストダイブを通すためすりぬけになった。

このポケモンのテラスタイプは難しく、カミイーユイに強く出るためほのおで使ったが、フェアリーが半減となるはがねやどくも可能性があると考える。

アーマーガア

テラスタイプ:ほのお
持ち物:オボンのみ
技構成:ブレイブバード/ボディプレス/おいかぜ/はねやすめ
特性:ミラーアーマー
性格:しんちょう
努力値:H244 A4 B4 D244 S12
調整意図:
・HP偶数(オボン持ちのため)
・同速意識でS12振り

耐久の高いおいかぜ要員として非常に活躍した。HP管理が非常に重要であり、はねやすめをするタイミングや逆に落としても相手を削りに行く選択肢を取るかどうかが試合の明暗を分ける。

調整はできる限り特殊に強くし、テラスタイプはほのおにした。その理由はカミイーユイに対して確実に追い風を貼るためである。この調整だとメガネハバカミのシャドボ+珠イーユイのあくのはどうをオボン込みで90%くらいの確率で耐えてくれるくらいには硬い。

技はコンセプトであるおいかぜ、火力の出る一致技としてブレイブバード、2回目のおいかぜを貼ったり耐久してかつルートを取るためのはねやすめは確定とし、最後にひこう技が通らない岩や鋼タイプに有効なボディプレスを採用した。

選出・立ち回り

このパーティは耐久ルートとアグロルートの2つを主な戦術としているが、自分の戦術にもっていくために様々な選出をする。ここでは主な選出例のみを挙げる。

基本選出①

先発:ドラパルト+イーユイ
後発:ハバタクカミ+チオンジェンorアーマーガア

ディンルーがいる場合によくする選出。イーユイを引きながらドラパルトでおにびを打ち、ダメージを稼いでからカミイーユイを通す。
ここでイーユイを初手に出すのは、オーバーヒートで一体倒してから引くことができたり、仮に出し負けをしても引き先が安定しているからである。逆にチオンジェンやアーマーガアを初手から出すと引き先がいなくなるのでNG

基本選出②

先発:キラフロル+イーユイ
後発:ハバタクカミ+アーマーガア

対おいかぜ、晴れ、ツツミあたりによくする選出。対おいかぜではイーユイをアーマーガアに下げ、アーマーガアにテラスを切る必要がなさそうであればキラフロルにテラスタルを切り地面技を透かしながらおいかぜ要員を倒し、ターンをずらしてこちらもおいかぜを貼る。対ツツミでも似たような立ち回りを取る。晴れに関しては相手の晴れアタッカー(イダイナキバ、ハバタクカミ、トドロクツキ)が来るまではイーユイでねっぷうを打ち、それらが来たらアーマーガアに引きおいかぜを打つルートに切り替える。

基本選出③

先発:ドラパルト+キラフロル
後発:ハバタクカミ+イーユイorチオンジェン

ヘイラッシャのあくびコントロールあたりに出す選出。相手にキラフロルがいた場合はどくげしょうを発動させないようにおにび+だいちのちからなどで倒し、キラースピンでヘイラッシャを毒にしていく。寿司が合体してきた場合はドラパルトのおにびで対応したり、チオンジェンを選出している場合はやどりぎ+ハバカミのみがわりにかふんだんごを打つ状態を作れば簡単に勝てる。

対イッカコノヨ(ディンルー無し)

先発:ハバタクカミ+キラフロル
後発:チオンジェン+相手に応じたポケモン

当初のコンセプト通り、キラースピンをした後みがまもで耐久したら簡単に勝てる。ディンルーがいる場合は崩されてしまうため、その場合は基本選出①でコノヨザルにおにび、イッカネズミにオーバーヒートが通れば大体勝てる。

その他の選出をするときもあるが、意識することは
・どうやってイーユイのねっぷうを通しにいくか
・後発にチオンジェンかアーマーガアを置かないときは基本交代ができないが大丈夫か
あたりを意識して選出・立ち回りを考えればよい。

終わりに

私は2014年からダブルバトルを始めましたが、マスターカテゴリでは今年まで予選抜けすら達成したことがありませんでした。
そんな中今年は予選抜けの枠が450人もあり、さらに今年はWCSが日本開催というのもあって、去年までのようにすぐ諦めることなく、努力をし続けることができました。そしてその努力が実ったことはこの上なくうれしいです。
また、5/14の本戦ではバグがたくさんあり、そんな中で自分が抜けてしまったことに引け目を感じていました。しかし決勝大会でtop64に入ったことで胸を張って世界大会へ臨むことができます。

そして私は2015年にシニアカテゴリでPJCS(当時は日本代表決定戦)に出場しましたが、その時の会場はパシフィコ横浜でした。再びあの場所に、今度は日本代表として立てることに感動を覚えています。

これまで対戦してくださったたくさんの方々、本戦の後に慰め、励ましてくださった方々、私の予選抜けや本戦抜け、WCSの権利獲得に祝福の言葉をくださった方々、とても感謝しております。ありがとうございました。

これからまた世界大会に向け頑張っていきます。応援のほどよろしくお願いいたします。

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