【PJCS2023本戦】実際に戦ったユーザーとして心境を時系列でまとめました
はじめに
ヴァロンと申します。今回このような記事を書こうと思ったのは、今回のPJCS2023本戦における一連の騒動で心が疲弊してしまい、自身の気持ちの整理をするためにも一度記事にしてまとめたいと思ったからです。
一個人の意見ですのでこれだけを鵜吞みにせず、判断していただければ幸いです。
本戦直前
私はシニアカテゴリでPJCS(当時は日本代表決定戦)に出場した2015年以来、マスターカテゴリでは初の本戦出場でした。不安はたくさんありながらも本戦に備えて準備をし、「絶対WCSに出る!」という気持ちで臨んでいました。
本戦が始まってから終了まで
6時間をフルに使って丁寧に対戦するつもりで早起きして準備をし、気合を入れて朝9時から潜り始めました。その瞬間いつもと異なる画面に驚きました。
マッチング画面には自身のパーティとBGM選択しか映っておらず、順位やレート、試合数すら映っていませんでした。もしかしたら最低試合数の10試合を済まさないとそういった表示がされない激ヤバ仕様なのか?と考えながら最初のマッチングをしたため、一試合目を始めました。
その後、一試合目は負けてしまったため、気持ちをリセットするためにも5分ほど休憩を挟もうと考えながら画面から目を離していた瞬間、とんでもないことが起きていることに気づきました。ゲーム上ではこちらの有無を問わず次のマッチングを始めており、先ほど負けた相手と再度マッチングしていたのです。
さすがに訳も分からなかったため急いでツイッターを開くと、同じ現象が起きている本戦出場者たちが慌てふためいていました。そこで私は試合を進めながら、一つのことについて情報が出るか待っていました。
「試合後ソフトを終了させて再起動してももう一度復帰できるのか?」
試合の合間にツイッターを見ていると、ソフトを終了させても本戦は続けられるという旨のツイートを見たため、二試合目になんとか勝利した後一旦状況整理のためにソフトを終了させました。この時、試合のリザルトが出て暗転した後、明転して通信中のグルグルが出てからホームボタンを押して終了しました。
そしてツイッターを見ながらしばらく公式側の動きがないかを確認していました。その間、プレイヤーの方が3連戦、4連戦としているツイートを見てこの大会の異常さを改めて認識しました。
一時間ほど待機しましたが、公式側の動きは全くなく、今までのPJCSに対する公式の対応からしてもおそらく15時までに何のアナウンスもないだろうと踏んだため、試合を復帰する意向に移りました。
しかし、二つの疑問を抱えた状態であり、それを自身で解消する必要がありました。それが以下の二つです。
①今回の大会は有効な大会として扱われるのか?
②休憩やストップのために切断した場合どう扱われるのか?
①については、こんなおかしな仕様の状態で試合をしても、もし無効となってしまった場合、他人にパーティを公開しただけになります。この点については大会終了まで疑問視をしながら対戦せざるを得ず、モチベーションが低下していたのは間違いないです。
②については、切断によって何か起きる場合、
・自分で適切なタイミングだと思う箇所で切断しても負け扱いになる、もしくは試合が無効となる
・切断をしたことによるランキングからの除外(一回ならセーフでも、複数回行うと除外されるかもしれない)
などの懸念点がありました。また、切断をせずに連続で最大20試合(私の場合は残りの18試合)をした場合にもデメリットは存在し、
・同じ人との連続マッチングによる連敗、もしくは連勝しても格差マッチによるレート上昇の鈍化
・試合を連続で行うことによる疲労でのパフォーマンス低下
などが考えられました。
今回プレイヤー達は自身で判断しどちらかのリスクを取って選択をしなければなりませんでしたが、私は切断による休憩を取ることを選びました。理由としては、この大会が有効だった場合、とにかく勝つことが大事であり、そのためには自分のパフォーマンスを高く維持することを優先すべきだと考えたからです。もちろん連続で対戦することを選んだプレイヤーも大勢おり、それも間違いではないと思います。もし切断によって結果が無効となっていたらすべて台無しになるのでそれを恐れるのも当然です。(そもそもすべては公式が悪いです)。また、ソフトを終了させるときはタイミングを意識して相手に切断の表示が出ないであろうタイミングを図って終了させていました。
方針を決めて対戦を再開すると、やはり連続マッチが発生したりしながら試合を進め、適度に休憩もはさんでいました。こんなタイミングでBO3の練習ができるとは思っていませんでしたが、試合の終了間際には再戦の場合どう立ち回ろうかと考えたりしながらやっていました。また、こんなあまりにもひどい大会にモチベーションが下がっていたため、一回の休憩時間は長いこともありました。
最終結果としては12勝7敗。20試合目は19試合目の終了時点で15時を超えていたため潜ることができませんでした。
細かく詳細を言うと、
×○(←2連戦)×○×○○×(←3連戦)○×○(←3連戦)○×○×(←3連戦)○○○○
また、8試合は午前に、11試合は午後に対戦したことを記憶しています。
また、切断による休憩は4,5回ほど挟みました。勝ち試合の後にも負け試合の後にも取っていました。
本戦終了後から5/15の公式の詫びメールが来るまで
とりあえずはこの大会が有効だった場合に抜けられるのか、ということを考えていました。途中まであきらめていましたが最後に4連勝して+5勝までいったので、ワンチャンあるかもしれないという心境でした。また、休憩を挟まずに対戦し普段通りに実力を出せなかったプレイヤーに対しては申し訳なさを感じていました。自分のような今年やっとのことで予選を抜けた人間がここまで勝ち越せたのは、休憩を取るという選択による本来得るはずのないアドバンテージがあったからだという自覚があったからです。
そして次の日に結果は出るのかということを気にしながら眠り、5/15の13時を迎えました。
13時には結果が出ず、皆が無効になるのではないかと考えていたところ、公式から不具合が起きたことによる謝罪のメールが届きました。そこには以下のような内容が書かれていました。
・不具合として起きていた事象の説明
・追加の対応を行うことを検討していること
・成績データについては正常に集計できており、不当に無効としないこと
ポケモン公式が追加の対応を検討していることが分かり、様々なプレイヤーに救済措置があることを知ってひとまずうれしく思いました。また、今回の大会の成績が有効であることが分かり、自分が決勝大会、およびWCSの権利を獲得できるラインに行っているのかを気にしながら結果発表を待ちました。
結果発表後
5/15の15時ごろに結果が出ました。結果としては50位で、本戦の抜けラインに到達していました。
この画面を見た瞬間はとてもうれしかったです。連戦して上手く勝てなかったプレイヤーがいたので心の底からは喜べませんでしたが、この結果が有効であることはうれしくてたまらず、すぐにツイートしました。
しかし、ツイートした直後、アルカナさんのツイートが目に飛び込んできました。ちゃんと10戦消化したプレイヤーが不当にランキングから除外されており、この結果が「正常に集計されていない」ことを証明していました。
その後様々なプレイヤーが順位をツイートしていましたが、自分より勝っているのに順位が下のプレイヤーが大勢いることにショックを受けました。自分の潜った時間や勝敗の推移的に+6勝の人の何人かよりレートが高い可能性はあると考えましたが、無効試合によって得をした側である可能性は否めませんでした。この時は自分が抜けたことが申し訳ない気持ちが強かったです。
ただこんな私に対しても「おめでとう」というメッセージをくれたり、「色々あったけどここまでこれたのはすごい」と私の心境を汲んで慰めも交えた言葉も頂いたことはとても救いになりました。本当に感謝しております。
この日は複雑な感情のまま眠りにつき、追加の対応でどうなるのかを気にしながらメールを待ち続ける時間が始まりました。
5/16は何かメールが来るのを期待しながらずっとソワソワしていました。また、追加の対応があったとしても決勝大会やWCSに進める可能性を考えながらこの先のことを想像していました。もしこのまま出られるなら、WCSでふがいない結果を出さないよう、日本代表としてふさわしいプレイヤーとして認めてもらえるように努力していこうという気持ちでいました。
追加の対応によるメールが来てから
5/17の13時頃、公式から新しいメールが届きました。それには以下のようなことが書かれていました。
・対戦相手の切断は自身の対戦としてカウントされている
・自身の切断はタイミングによって対戦成績が送信されていない場合がある
・5/28に追加の大会が開催され、そこでの上位64人と5/14の上位64人の合計128人で決勝大会を行う
・WCSの権利は決勝大会での上位64人に与えられる
この処置について、まず追加の大会が開催されることはうれしく思いました。これによって前回連戦をして普段の実力を出せなかった人が泣き寝入りしなくて済んだのはよかったと心の底から思いました。
しかし、前回「順位なし」となったプレイヤーに対しては適切な対応はされていないことに憤りを感じました。データの復元ができない以上難しいことなのかもしれないですが、公式からは「追加の大会で我慢しろ」という意図を感じられてとても不快です。私個人としては、最低試合数を撤廃した場合にボーダーを突破しているプレイヤーに対しては追加で枠を設ける、などの措置があってほしいと思いました。例えば9-1で最後の試合の後切断したアルカナさんは、最後の試合が無効となっても8-1で抜けられていると思います。(もちろんこの措置だけでは全く適切ではないですが)
そして自分にとって一番大きかったのは、自分がWCSに出れるのかと思いきや突然その権利が消失したことです。さすがに一番ショックを受けました。確かに私の順位は正当なものなのか怪しいことは自覚しており、このままWCSの出場権利を獲得することに対して引け目を感じている節はありました。しかし、中学生のころから世界大会の出場を夢見て、やっとのことで掴みかけたチャンスを目の前で取り上げられて何も感じずにはいられませんでした。
そしてツイッター上では「順位なし」となったプレイヤーと本戦の上位64人に対する処遇に対して反発の意見をたくさん見かけました。そのほかにも、本戦の結果は連続マッチ等もありそもそも不当であるからリセットするべきという意見や、今の対応で妥当という意見も見かけました。
私の今の心境は複雑です。WCSの権利が無くなったことが悲しいという気持ちが一番大きく、全て公式が悪いのに尻ぬぐいがこちら側に回されている気がして憤りを感じています。しかし、自分のような人間が上がってきている時点で不当だという気持ちもあります。ツイッターで上位64人の世界権利剥奪に関して苦言を呈している人はきっと私のようなプレイヤーではなくもっと強い方のことを思って言っているのだと思います。こんな自分が権利を主張するのことに対してダサく格好悪くも感じます。公式を責めると同時に自分も責めてしまい、もう疲れてしまいました。
終わりに
もしここまで読んでくださった方がいましたら、私の文章を読んでどう感じましたでしょうか?私のような人がいるのを知って今回の公式の対応が適切だと考えなおした方もいるかもしれません。しかし、私自身もポケモン公式による不具合やその後の対応によって振り回された一人であることは変わりないです。今年のPJCS2023に対して適切な対応をしてもらった上で、今後二度とこのようなことがないよう努めてほしいと思います。
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