オーディオの塗装に関して その2

スピーカーの振動はコーン紙から音として発生します。コーン紙は大事な部品ですが、紙以外の素材も検討されました、ウッドコーンについては後に実験します。紙の材質として「和紙」は重要な素材です。私はあるスピーカー製作者にそのコーン紙、人間国宝の漉いた紙を見せて頂きました。非常に靱性があり、手で引きちぎっても破れないほどの強い素材でした。この紙は原料は特別なものではなくコウゾだそうです。紙は空気を通すので、コーティングする必要があります。空気を押すわけですから。

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薄いヴァイオリンニスを筆で図のように塗布していきます。アルコールニスは5倍程度希釈します。中心のセンターキャップとエッジは塗りません。中心ほど厚くしますが、重ね塗りの回数で制御します。塗布する形状は五角形か七角形が良いでしょう。一応素数とします。4と6と8は対称を持つので避けます。9はやってませんがおそらく良くないでしょう。
ヴァイオリンニスの成分は普通のシェラック/サンダラック/ベンゾエ/マスティック/エレミです。私はそれに微量リノキシンを足しました。乾燥はⅠ時間もあれば乾燥しますが、一週間は安定させるために寝かせます。
これらの天然樹脂はシェラックの性質が大きな役割を占めています。その他の樹脂は塗膜の密度を上げることと、結晶性を阻害する目的があります。高分子より音の伝達速度は速く弾性による伝達の遅延がないため、位相のズレを起こしません。これに関する文献は前に紹介しました。
https://note.com/varnish/n/n0b2d168ae3c1

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