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勇気と覚悟と努力と

またしてもコーヒー買いに行ったら目についた。

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「チャーシューメロンパン」て!先日の「カレー&ホイップクリーム」を上回る衝撃じゃない?

早速食べてみましたが、、、ないな、これは(笑)。

さて、まぁ、こんな話はどうでもいいのですが、ちょっと大変なことになりそうです。ライブハウス神戸VARIT.。

もちろん、なんとかしよう!と思っているので、「ご心配なく!」と言いたいところですが、この1ヶ月、ちょっとバタバタと経営のことなどをやってたら、思うよりも怖くなって来たんで、ちょっとここで気持ちを整理させておこう、と思います。

(書くことで整理する癖がありますもので、ご了承ください)

VARIT.は大家さん→不動産会社→運営会社→アームエンタープライズ→弊社という流れがありまして、弊社親会社であるアームエンタープライズのノウハウを使って不動産会社と「共同経営」で2004年に営業を開始した、という背景があります。数年前に南出は独立し、アームエンタープライズからVARIT.の経営委託を受けている形なのですが、例の「家賃支援給付金」。おそらく支給されることはないだろう、という結論が出てしまいました。

新型コロナ感染症拡大を受けて、3月からほぼすべてのイベントが中止となり、4月からの緊急事態宣言下の休業要請。明けた後も6月は1度も有観客イベントを開催出来ず、7月から徐々に営業を再開するも、お客さんやアーティストがなかなか戻って来ず、四苦八苦しながら、現在は日数で言うと約15日間の営業という状況に喘いでいます。

契約上は「家賃」ではなく「運営委託費」のやり取りとなっていることもあって、そもそも申請は難しいのでは、と思っていたのですが、実質的には家賃と判断できる材料は充分にあると考え、8月以降、ヒィヒィ言いながら3ヶ月の支払い実績をなんとか作って来ました。そして11月。各種書類を集めながら相談窓口に相談を繰り返していました。

前述の通り「賃貸契約書」がなく、委託からの委託だったりするので、どのように証明していけばいいか、窓口の方に親切に対応いただいていたのですが、最後の最後、引っかかったのは「家賃」と見なせるものを支払っている先と「親会社・子会社」の関係にあること。

ライブハウスVARIT.、そして事務所、駐車場、これらを考えると最大給付額の「600万円」に近い金額の給付を想定していたのですが、今、これが吹っ飛んでしまった、、、という絶望感の真っ只中にいます。

もちろん、これらの事情を国に少しでもわかってもらえないだろうか?と思っているのですが、ルールはルール。まさか破ることは出来ないし、どうしたものか、と考えているところです。

告白します。この600万円は本当に頼りにしていました。これがあれば、なんとか冬を越せるんじゃないか、と。第三波が来た、ということで、この12月〜2月がほんとにどうなるかわからない状況になりつつあり不安な中、家賃支援をしてもらえたら、どうにかこうにか耐え忍ぶことが出来るんじゃないか、、、と思っていたから、余計にショックが大きい。。。

ライブハウスってなんやろ?

9月以降、このnoteで思うことを思うがままに書いて来ましたが、「場所じゃなくて人やろ」なんていう、いかにもスカッとする言葉を発しながらも、僕は全然わかってなかったと今、感じています。

「本当に撤退しなければならない事態に陥るかも」

という想像。「家賃支援給付金」が絶望的になりつつある今の状況になるまで、わかってなかったと思います。

やっぱりここ、神戸市中央区下山手通2-13-3の建創ビルの地下にある、2階建て構造のライブハウス「VARIT.」が好きなんです。ここで出会ったバンド、アーティスト、お客さん、関係者の方々、スタッフがたくさん。もしこの「場所」がなかったら、出会えていた人たちなんて、ほんの僅かなんだ、、、と改めて想像し、ショックを受けています。

不動産会社、運営会社の方々も、この15年間、単なる賃貸契約ではなく、一緒に文化を創っていきましょう、という理念に沿って、力を貸してくださっています。

ただ、現実的な「限界」を感じた今、決して我々の行動が原因ではない「新型コロナ感染症」による行政からの入場制限指導による売上低迷を、改めて相談しなければ、と思っています。

SDGs。

Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を知った2019年秋。自分なりに興味を持って「会社として社会に対し、何が出来るかな?」と考えていましたが、2020年秋の今は、社会に対してではなく、自分たちに対して「健全に音楽を続けていく」にはどうすればいいか、考えてしまっています。趣味でライブハウスをやっていくわけではなく、事業としてライブハウスをやっていく上で必要な考え方ややり方。実は周りをもう一度見渡せば、そこにヒントがあるんじゃないか?って。

THE TOMBOYSというバンドがロンドンで初ライブをやった時、僕は彼女たちに心底惚れ込みました。このバンドは、僕がやりたかったこと、すべてを実現可能だ!と。そして、想像以上のことをやってくれそうな楽しみも生まれました。ほどなくギター以外のすべての機材を売却し、自分の中でケリをつけ、裏方をやっていくことを決意しました。売れなかった僕が彼女たちにアドバイス出来ることは何もないはずだ、と思い、ロンドンレコーディングやヨーロッパツアーなど「環境を用意する」ことに注力し、少しずつ積み上げて来たものがあります。

そんな彼女たちが、商業的にも健全に音楽で生き続けていける方法を探していて、今、「あ、そっか!」と思うことを掴めるような状況にあります。もちろんそこには勇気も覚悟も努力も必要だと思います。そしてそれは、ライブハウスが健全に事業を続けていくことと、それほど遠くにはない気がしています。

コロナ以前、僕らVARIT.は、ただただ、ここに集まる地元のバンドマンと真剣に向き合い、有名・無名に関わらず、ここに来てくれるアーティストに感謝し、学生や近隣のバーや飲食店、美容院などの音楽を愛する方々と一緒にここで遊び、僕らが出来ることを最大限に提供し、僕らも大いに皆さんから助けていただいているだけでした。大きな広告を打つこともなく、月に何百万円かを売り上げ、決して安くはない運営費をクリアし、スタッフのみんなと、贅沢は出来ないながらも幸せに音楽と接することが出来、また新たな繋がりが出来ていく、そんな毎日でした。

大きなことは言えませんが、ちゃんとそこに「信頼」があったから、なんとか楽しくやって来れたんじゃないかな、って思います。

本当に素晴らしい音楽を奏でること。いい歌詞といい曲があれば、ほんとにそれだけでいい。

ライブハウスは、それをどんな人に聞いて欲しいか、一生懸命に考えること。アーティストと一緒になって送り手として、勇気と覚悟と努力で聞いてくれる人に伝えていくこと。そうしたら、その人の隣の人にも、絶対に伝わるものだと、今、信じています。昔は隣の人って、全然感覚が違ったと思うんですけれどもね、インターネット上の隣人って、ほんとに共有・共感部分が多いんじゃないかな?って最近、よく思います。これは大きなヒントのような気がしてる。

やっぱりライブハウス神戸VARIT.を失いたくないです。

コロナを経て、いろんなことを考え、いろんなことを実験し、いろんなことに悩んで、絶望し、それでも諦めたくなくて、新しい感覚を身につけようとして。そしたらまた、ヒントになるようなことを思いついて、でもそれって、本当に自分の隣の人を愛するようなことでしかなかったり。

インターネット上だけに存在するのではなく、生身の人間として人生を送りたい。でもインターネットを無視したいわけではなく、だからこその「隣人感」もすでに味わっているのだから。

ロンドンにまた行きたいなぁ、ヨーロッパで会った、あの人は今、どうしているだろうか?オースティンのSXSWに今度こそ行ってみたいぞ、なんて思いながら、Facebookでメッセージを送り合う仲なんて、奇跡やと思う。

ちょっと数ヶ月、ドキドキしながら四苦八苦するかと思います。もう少し、頑張ってみたいと思います。

そして、こんな流れでご紹介も気が引けるのですが、親会社であるアームエンタープライズが現在、クラウドファンディングに挑戦中であります。僕はメモリアルブック制作を担当しているのですが、本当に皆さんのインタビューや原稿から、学ぶことが大きくて感謝しています。

昨日、ご寄稿いただいた方々をご紹介させていただきました。

明日の19:00に、また追加でご寄稿いただいた方々をご紹介させていただくことが出来るかと思います。

是非ともこの本を読んでいただきたい。

「歴史の授業って何で必要なんやろ?平安時代とかのこと、知る必要、ある?」

と思うような人間でしたが、いや、歴史こそ、未来を作るために必要なことなんだと感じています。

VARIT.のことも大変ですが、ご支援いただけると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします!

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