2024/06/17ブックガイド 沼の夢

沼の夢
工藤吉生

歌人、工藤吉生の最高傑作と帯に書かれている歌集。ユーモアがほとばしりすぎている。普通に笑える。いまだかつてこんなに「オレ」が出てくる歌はなかったんじゃないかと思うほどに前面にオレが出てきている。結局世界の中心はオレであって、そこで見たり聞いたり考えたことが作品になる。オレはオレなんだよ。前作の「世界で1番素晴らしい俺」も読んでみたい。『水曜日はウェドネスデイと覚えてもよいと小声でテアチェルは言う』『半袖にしてもずるずる降りてきて長袖になるオレの生活』『また朝だ磨けば光るものをもつつもりのオレがうなる みじかく』

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