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Meze109PROレビュー

購入・使用して1年が経過しました。レビュアーの様な細かいレビューや各帯域が云々とかは書くのめんどうなので、聴いてて思ったことを羅列していきたいと思います。あくまで個人的な感想です、ふーんくらいな感じで見てください。

このヘッドホンは本体の仕上がり(見た目、音質など)は本当に素晴らしいと思う反面、上流やリケーブルによってかなり左右されるヘッドホンだと思います。上流やリケーブルを奢れば奢るほどその期待(音質アップ)に答えてくれる、が上流のグレードアップは青天井なのでその見極め・バランスが非常に難しいヘッドホンだなと感じています。それなりの上流だとそれなりの音しか鳴りません。それでも良い音なのは間違いないです。インピーダンスも低く鳴らしやすいので、DAPやドングルでもそこそこに楽しめると思います。個人的には最低でもFiio K9シリーズやHifiman EFシリーズ、ifi Neo idsdシリーズ以上等の環境が望ましいかと感じます。

全体的なサウンドはリスニング寄りで、イメージはウォームかクールかどっちかと言われると、アンバランスの場合は若干ウォーム寄り(リスニングライク)、バランスの場合は若干クール寄り(モニターライク)だと思います。そこがこのヘッドホンの面白いところだと感じます。僕はMeze109PROに関しては、アンバランスが好きです。

Meze109PROで1番素晴らしいと感じているのは、【音楽がより生っぽく、より自然である】ところです。他のレビュアーが言う音に艶がある、芳醇である、というのはここから来ているのではないかと推察します。言葉で例えるならば【冷静と情熱のあいだ】みたいな感じです(?)。ぼちぼち色々なヘッドホンは試聴しましたが、聴いた中だと1番上記のような感想を抱きました。

音場は広すぎず狭すぎず独特なプレゼンテーションで、ちょうど良い塩梅(個人的にここが本当に素晴らしい)で調整されています。春秋の丁度いい季節のポカポカした日向でゆったりとくつろぎながら音に包まれ浸れる様な感覚です。パキパキな輪郭ではなく、優しい輪郭です。曖昧なのかと言われるとそうではなく、絶妙な空気感で雰囲気のある音を楽しめます。定位に関しては、この価格帯であれば当然なレベルですね。バランスだと若干広くなる感じはしますが途端に破綻することはなく、モニターライクでより音の広がりを感じられます。デメリットとしては若干音が硬質になり、聴き疲れや高域、ボーカルの歯擦音がたまに気になります。この辺は好みの問題がありますので、実際に聴いてみて確認してください。

アンバランスだと分離感や透明感が損なわれるのではないか、と考える方もいるかと思いますが昼夜の違いではありません。むしろそれが独特の空気感を与え、より音楽を聴くのが楽しくなります。ここまではアンバランスマンセーしてますが、バランスも素晴らしいです。より分析的で、音の広がりを感じたい場合はやはりバランスの方が分があるかと思います。音楽ジャンルのよって、リケーブルでの使い分けが楽しめるヘッドホンですね。

苦手なジャンルはほぼなく、オールジャンルをそつ無く上品に鳴らしてくれる、そんなヘッドホンではないでしょうか。

ご拝読頂き、ありがとうございました。


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