レコード会社の変遷まとめ(2023年4月更新)

日本のレコード会社の変遷をまとめました。Wikipediaに書かれているものを引用しているので、正確ではないかもしれません。

2000年ぐらいまでは日本レコード協会のHPに会員社の変遷が載ってたんですが、今はもうないので自分で作るしかないです。

どの粒度で記載するかなんですが、メジャーとインディーズの線引きだけじゃなく、プライベートレーベルか社内レーベルか社内カンパニーか系列子会社かとか、販売委託してるケースはどう扱うとか、原盤権を管理してるだけの会社はどう扱うのかとか、経営破綻したため新会社を起こした場合はどう扱うのかとか、全てを厳密に定義するのは僕には難しいので、作図に都合がいいようにまとめてます。アミューズ系やアップフロント系やジャニーズ系、昭和時代のナベプロ系は割愛しました。また、洋楽の販売元の変遷に関しては記載してません。

まとめててわかったことを列挙します。

・欧米では3大メジャーグループに再編が進んだが、日本では外資系ではないレコード会社は合併や経営統合をしない。創立以来現在まで残っているケースが多い。経営破綻した場合でも別法人を立ち上げて再出発するケースまである。

・規模が大きくなり過ぎたソニーミュージックはレーベル単位で一旦分社化したけど、社内レーベルに戻してる(社内カンパニー制ではない模様)。旧BMGの音源はアリオラジャパンが扱ってる。

・大規模合併で誕生したユニバーサルミュージックは社内カンパニー制をとってる。旧MCAの音源はUNIVERSAL Jから事実上名称変更されたPolydor Recordsが扱っている。旧マーキュリーの音源はUNIVERSAL SIGMAが扱ってる。旧ポリドールの音源と旧EMIの音源はEMI RecordsとVirgin Musicが扱ってる(洋楽は独禁法の絡みで説明を割愛)。但しスピッツはPolydor Recordsが扱っている。

・ビクターは販売していた海外のレーベルが日本法人を立ち上げるたびに分社化していった。

・ケンカ別れになったケースはワーナー・パイオニアぐらい。分裂後のパイオニアLDCはジェネオンを経てNBCユニバーサル(ユニバーサルミュージックとは全く別のレコード会社)になり、日本レコード協会の準会員になってしまった。

・GIGA PARKでおなじみのフェイスは傘下に日本コロンビアとドリーミュージックを持っているけど、合併も経営統合もしない(フェイスミュージックグループ(FMG)は作らない)

・通信カラオケDAMでおなじみの第一興商も参加に日本クラウンと徳間ジャパンを持ってるけど、合併も経営統合もしない(第一興商ミュージックグループ(DMG)は作らない)

・ビクターに合併させられそうになってたテイチクは通信カラオケJOYSOUNDでおなじみのエクシングに買収されたおかげで独立を保つことができた。

・アポロンの流れを組んでいたバンダイミュージックは一旦撤退したが、グループ内で発足したランティスのおかげでバンダイナムコアーツとして復活した(現在はバンダイナムコミュージックライブ)。

・レコード会社の合併には当たらないけど、嘗て存在したアルファレコードの著作権管理および原盤使用権をソニー・ミュージックパブリッシングが買い取ったため、当時の音源がサブスク配信されることになった。

サブスクの台頭や、一部マニアによるレコード人気復活などで、ここ数十年続いた音楽の売り切り→廃盤の時代から、過去の音源を世界の誰かに拾ってもらえるかもしれないので積極的な営業とかしないけどとりあえず公開しておく時代にもなってきてます。当時の曲を聴きたいんだけどレコードとかカセットとかCDとかもう処分したとか経年劣化で再生不能になったなんていう場合でも、ひょっとしたらまた聴けるかもしれません。

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