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プロシーンのSunset攻略①:Sunsetは守りマップである

てんぱと申します。ゲーム関係でライターをやっています。
VALORANTのアナリストに興味があり、新マップ「サンセット」について考察しました。タイトル通り、守りマップであると示すことが目的です。
低ランクかつ初の試みとはなりますが、それなりに自信のある内容になりました。
記事としては②マップ構造の解説、③,④サンセットに向いたエージェント解説という4本立てを予定しています。

1.今回チェックした試合

Sentinels Invitational
・Sentinels vs Moist x Shopify (11/2)
・Sentinels vs G2 Esports (11/2)
・Sentinels vs Oxygen Esports (11/3)
・Sentinels vs Oxygen Esports (11/4)

RedBull HomeGround
・Cloud9 vs FUT Esports (11/4)

Superdome:Columbia
・Cloud9 vs FURIA Esports (11/11)
・KRU Esports vs FURIA Esports (11/12)

Crossfire Cup
・Team Heretics vs UCAM Tickers (11/4)

VCL DACH:Arcade
・MOUZ vs CGN Esports (11/19)

China Evolution Series Act2: Selection
・EDward Gaming vs Rare Atom (10/26)
・EDward Gaming vs Trace Esports (10/27)
・EDward Gaming vs Trace Esports (10/29)

様々な地域におけるハイレベルな試合を見ようとしたが、EMEAは大会の少なさもあり2試合のみとなってしまった。なお11月上旬に行われた試合を中心にしており、サイファーの「トラップワイヤー」強化前・パッチ7.08であることに留意してほしい。

2.主なチームの構成

Sentinels:Raze,Fade,Breach,Cypher,Omen (5勝0敗)
EDward Gaming:Raze,Fade,Chamber,Viper,Omen (2勝1敗)
Cloud9:Raze,Yoru,Skye,Viper,Astra (2勝0敗)
Trace Esports:Raze,Fade,Gekko,Viper,Omen (1勝1敗)
Oxygen Esports:Raze,Fade,Breach,Cypher,Astra (1勝1敗)

比較的勝率の良いチームを記載した。Cloud9は独自の構成を採用しているが、全体的な傾向を踏まえてロールごとに検討する。

Duelist:Raze一強。そもそもJett or Razeのメタだが、Cypherが多いことも影響している。狭い箇所のクリアリングやショーストッパー(Z)のエントリーも可能で、使い勝手が良い。EMEAではPhoenixもそれなりに出ている。

Initiater:当初はSkye構成もあったが、最近はFadeが多くなっている。その他スキルが有用なBreachも増えており、Gekkoにも注目。Sovaも一部出ているが、スキルの少なさと使いづらさがネック。

Sentinel:攻めではA/Bメインのクリアリング、守りでもBやマーケット、中央midを確認できるCypherが一番人気。守り側がサイト内で耐えづらいためKilljoyは向かず、ロックダウン(Z)の置き場所も難しい。Chamberはオペレーターが上手ければ採用してもいいが、Cypherの万能さには劣る印象。

Controller:スモーク数の多いOmenはシュラウドステップ(C)やパラノイア(Q)も強く、一番人気。ワンウェイスモークも多い。Astraはリテイク時のコズミックディバイド(Z)など利点もあるが、守りのスター管理が非常に難しい。Viperを含む2コン構成は攻めのハードルが高く、IGLの力が試される。Harborも一部出ているが、防衛時にあまり役立たない印象。

構成は1センチ1コン・1センチ2コン・0センチ2コンの3択があり、Initiaterは特に選択肢が広い。その他Sentinel・Controllerでもいくつかのエージェントを選ぶことができる。これについては③以降で詳述する。

3.統計

パッチ7.08におけるサンセットの構成を統計サイト「Rib.GG」で検索すると、以下のようなデータが出てくる。

1位:Raze,Fade,Breach,Cypher,Omen (29pick)
2位:Raze,Fade,Chamber,Viper,Omen (20pick)
3位:Raze,Skye,Chamber,Viper,Omen (13pick)

ただこれは小さな大会のお遊び構成も含んでおり、サンプル数も十分ではない。そもそも今年のLOCK//INで初登場となったLotusでは当初非常に多くのエージェントが出ている。オフシーズンのこの段階で評価するには早いと言わざるを得ない。

続いてサンセットの攻守別勝率を調べる。パッチ7.08に限定すれば攻撃49.02%、防衛50.98%となっている。ただサイファー強化後のパッチ7.09では攻撃側が53%超えとなっており、まだ正確なデータとは言い難い。

参考までに私がチェックした12試合では、計247ラウンドで攻め取得率44.5%、守り55.5%となった。
不十分なデータではあるが、オフシーズンも積極的に大会が行われている中国では一貫して守りマップとなっている。(9月のAct1で防衛取得率59%/8回登場、10月のAct2は63%/8回登場)
またこれまで5勝0敗と、最も結果を残しているSENは守りで58.9%の勝率(攻めは52.4%)を記録している。

こうしたデータをもとに、私はサンセットが守りマップであるという説を立てたい。もちろん、試合を見たうえでのそれなりの根拠を用意している。

(②は3日以内に投稿予定、できれば明日)

5.パッチ7.09後のサンセット

おまけとして、Cypher強化後のサンセットについて軽く触れる。とはいっても、大会がまだ少ないので大まかに検討するほかない。

パッチ7.10で行われた中国大会においては、Cypherがやや増加した。EDGですら、ZmjjKKの担当エージェントがChamberからCypherに移っている。(後に戻したが)

そしてCypherのアンチピックとして、RA,FPX,TOPといった強豪チームがソーヴァを採用した。Act2の採用率は0%だったため、大きな変化と言える。

全体としては10試合行われて防衛取得率が58%となった。センチネルの強化であるから当然だが、守り有利の傾向は中国で変わっていない。アセント並みと言っていいかもしれない。

明日からは韓国で「AfreecaTV LEAGUE」、14日からはインドで「Convergence 2023」、EMEAでも8日から「Mandatory Cup #3」が予定されている。この記事を4本出した後、トップチームの戦いを見たうえで年末にアップデートした情報を出したいと考えている。

続き→プロシーンのSunset攻略②-1:サンセットは開幕のAメイン争奪戦が最重要

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